無になる瞬間が好き。愛甲千笑美の“キツイ”を楽しむフィットネス。
ファッション誌でモデルとして活躍し、8月28日には初の写真集を発売する愛甲千笑美さん。そんな愛甲さんの伸びやかでメリハリのある、美しいカラダをつくっているのがボディメイクへの意識の高さ。筋トレ、バレエ、ピラティス、キックボクシングと、様々なフィットネスに、ストイックに取り組み続ける原動力に迫った。
取材・文/間宮寧子 撮影/大辻隆広 スタイリスト/安見未由 ヘア&メイク/神戸春美 題字/師岡とおる 撮影協力/ゴールドジム表参道東京
初出『Tarzan』No.863・2023年8月24日発売
立ち姿勢が美しい人になりたい。
ファッション誌でモデルとして活躍する愛甲千笑美さん。この夏には初の写真集を発表し、伸びやかでメリハリのある、美しいカラダを披露した。
ボディメイクへの意識はやはり高い。5年ほど通っているパーソナルトレーニングは、最初こそ苦痛に感じたけれど、今や筋肉痛になることに喜びを感じるとか。
「どこも痛くならないと“物足りない!”って感じてしまいます(笑)。特に好きなのがデッドリフト。負荷をかけてしんどい思いをするほどに、筋肉に効いている実感が味わえるから。食事も何が食べたいか、ということよりも栄養バランス優先ですし、カラダづくりに関しては、ストイックなほうかもしれません」
愛甲さんが目指すのは、正しい姿勢をキープできるカラダ。
「モデルは服を魅力的に着こなすのが大切な仕事。となるとやはり姿勢は大事だなと。それに目が奪われる素敵な人って、大抵立ち姿が美しいんですよね。正しい姿勢を保つには、やはり筋力が必要。私は骨格的に猫背になりやすく、ストレートネックや巻き肩も気になっていたんですが、筋トレをするようになって改善できたのを実感しています。
あと今は、もうちょっと全体的にボリュームも欲しいかな。変わっていく自分を見ると達成感を得られて、それがまたモチベーションになるんですよね」
もう一度、バレエの舞台に立つのが今の目標。
今回はカメラの前で、バレエのポーズも披露してくれた。高校生まで習っていたクラシックバレエを、最近再開したそう。
「もともとカラダが硬いので、柔軟性向上のために再び始めました。ブランクがあるので昔のようには動けませんが、目標があったほうが頑張れるので、舞台に立つことを目指したい。あとはピラティスとキックボクシングも始めたんです!
飽き性なので、ひとつのことを集中してやるよりも、選択肢があって気分で選べたほうが、自分には合っているんです。飽きずにカラダを動かし続けるにはどうしたらいいかと試行錯誤した結果、行き着いたのがこの掛け持ちスタイルでした」
愛甲さんにとって、ボディメイクは生活の一部。とはいえ運動をサボりたくなるときもあるのでは、と訊ねると「ないです」と即答。
「激しく動いているときって、頭の中に“キツイ”という言葉しか浮かばないんですけど、もはやそれが幸せなんです。ほかのことを考える余裕がない状態が心地よくて、カラダは震えていても、頭はリラックスできる。カラダを動かしている時間は、私にとって、無になれる、瞑想の時間のようなものかも」