
ONEってなんだ?
ONE Championship、略して〈ONE〉は2011年7月11日、現在も会長を務める日本とタイのハーフで日本人の母を持つ実業家チャトリ・シットヨートン氏によってシンガポールで設立された格闘技団体。

ONEの試合は円形のケージをベースに、カードによって5本ロープのリングも使用される。音楽や照明を駆使した会場演出も華やか。
第1回大会はシンガポール・インドア・スタジアムで行われ、18年からはMMAルールに加えてキックボクシングとムエタイルールの試合が開始。
さらにはプロボクシングの世界タイトルマッチも開催するなどカテゴリーの垣根を越えた“総合”格闘技大会として飛躍的な成長を遂げており、近年は史上最強のMMAファイターと称されるデメトリアス・ジョンソン(昨年引退を表明)をはじめMMAやキック界のトップファイターたちが続々と参戦中だ。

UFC史上最多のタイトルマッチ12勝を誇る“パウンド・フォー・パウンド”デメトリアス・ジョンソンが2018年にONEに移籍、19年ONEフライ級WGP(ワールドグランプリ)で優勝しベルトを獲得。22年8月にONEフライ級世界王座を獲得。24年9月6日に米・デンバーで開催された『ONE 168』で総合格闘技からの引退を表明し、ONE史上初の殿堂入り。
アジアに軸足を置きながらも動画配信においてグローバル規模の視聴者数を獲得し、今や世界最大の格闘技団体UFCにも迫る勢いで存在感を高めていると言っても過言ではない。
19年に修斗、パンクラスとパートナーシップ契約を結んで初開催されて以来、日本では今回の『ONE 172』で4度目の開催となる。

MMAとムエタイでは総合格闘技グローブ、キックボクシングではボクシンググローブが使用される。写真は昨年9月にタイ・ルンピニーで行われた『ONE Friday Fight 81』。武尊がタン・ジンを2回KOで破り、ONE初勝利を飾った。
ONE 172の見どころは?
3月23日に〈さいたまスーパーアリーナ〉で開催される『ONE 172』。見どころは何と言っても、日本の格闘技界を牽引するオールスター級の面々がそれぞれ世界トップと対峙する豪華ラインアップだ。
最注目は元K-1の3階級王者である武尊が元ONEフライ級ムエタイ世界王者ロッタンと闘うメインイベント。お互いが望む中、昨年一度は決まったもののロッタンの怪我で幻となっていた“立ち技最強”決定戦がついに実現。
他にもラジャダムナン3階級制覇の若きムエタイスター吉成名高、国内3団体のベルトを持つシュートボクシングの“最高傑作”海人が満を持して初参戦。

ともにONE初参戦となる2人。対戦するグレゴリアンに向けて「僕が世界最強を目指すうえで絶対に倒すべき相手」と語る海人(写真左)。吉成(同右)は「“美しいムエタイ”を貫きながら絶対に勝ちます」と意気込む。
K-1の2階級王者・野杁正明は現ONEフェザー級ムエタイ王者タワンチャイとのタイトル戦に挑む。

ロッタンとの待望の一戦を前に「日本対世界はずっと願ってきた形なので嬉しい」と武尊(写真左)が語れば、タイトルマッチに挑む野杁(同右)は「過去最強の相手に勝って武尊くんにいい流れを」と同門の先輩に勢いをつける。
描かれた“日本vs世界”の図式とともに新たな格闘技ムーブメントを巻き起こすONE 172。見逃す手はない!
主な対戦カード
- フライ級キックボクシング スーパーファイト 武尊 vs ロッタン・ジットムアンノン
- フェザー級キックボクシング暫定世界タイトルマッチ タワンチャイ・PK・センチャイ vs 野杁正明
- フライ級MMA世界タイトルマッチ アドリアーノ・モラエス vs 若松佑弥
- ライト級MMA 青木真也 vs エドゥアルド・フォラヤン
- フェザー級キックボクシング マラット・グレゴリアン vs 海人
- アトム級ムエタイ ラック・エラワン vs 吉成名高
3.23 ONE 172への意気込みは? トップファイター4人の誌上ドリームマッチ。
吉成名高×武尊
“共に本物を追求したい”

立ち技界を牽引する武尊(右)と彼の背中を追うムエタイのホープ吉成名高(左)。その競演も今大会特筆すべき点だ。
Profile
吉成名高(よしなり・なだか)/2001年生まれ。165cm、52kg。小学6年生で単身タイに渡る。19年に日本人として初めてムエタイの2大最高峰ラジャダムナンとルンピニーの統一王座に輝き、24年2月にはラジャダムナン3階級制覇を達成。ムエタイ通算62勝(39KO)。ONE初参戦。
武尊(たける)/1991年生まれ。168cm、61kg。K-1 WORLD GPスーパーバンタム級、フェザー級、スーパーフェザー級を制して史上初の3階級王者に輝いた現役レジェンド。今大会では2024年1月のONE 165で対戦予定だったが負傷欠場したロッタンとの待望の一戦が実現。
野杁正明×海人
“あの日があるから、今がある”

かつてリング上で激闘を繰り広げた野杁正明(左)と海人(右)。いつか来る再戦の日まで、お互い勝ち続けようと誓い合う。
Profile
野杁正明(のいり・まさあき)/1993年生まれ。175cm、70kg。2017年にK-1 WORLD GPスーパーライト級、21年には同ウェルター級を制覇。今年1月のONE 170にて、ONE参戦3試合目にしてKO初勝利。今大会ではムエタイ王者タワンチャイを相手にフェザー級暫定王者決定戦に挑む。
海人(かいと)/1997年生まれ。187cm、70kg。シュートボクシング、RISE、KNOCK OUTと3団体のベルトを持ち、2022年には東京ドームで開催された『THE MATCH 2022』において野杁正明との激闘を制した。ONE初参戦。イギリスのキックボクシング団体GLORY制覇を目指している。
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