『ターザン読者』も心踊るマイホーム“健築”計画が出された。
ともに岡山県岡山市に本拠を置く医療用品メーカーの〈ダイヤ工業〉と注文住宅を手がける〈ミナモト建築工房〉がコラボした提案住宅がそれだ。
この異業種のコラボは、普段の暮らしで鍛えられ健康になる「Chill Fit な暮らし」をコンセプトにした家づくり。落ち着いて(Chill out)時間を過ごしながらも日常的な動作の中で自然と身体を使う(Fitness)ことが健康寿命を伸ばすことにつながると考案した。
運動器を鍛えるための動作として「かがむ・つかむ・ぶら下がる・バランス能力・段差を上がる、またぐ」に着目。これらが日常生活の中で行える家づくりというわけだ。
具体的には、肩甲骨周りのストレッチや可動域を広げるためのうんてい仕立ての洗濯干しバーや、単に階段を登り降りするだけでなく握力の向上とバランス能力を養えるロープの手すりといったしつらえ。
また室内で簡単に測定できる運動機能テストをもとに、運動器の状態を「見える化」し、その結果から個人に見合ったトレーニングメニューを作成してくれる《boneboneチェックシステム》の1年間利用料金が無料になる特典も付く家トレならぬ“トレ家”。
食事をはじめ、生活習慣が長寿か短命かを決定することは、多くの統計でも明らかになっている。
世界有数の長寿地域4つをリポートした『ブルーゾーン 世界の100歳人に学ぶ健康と長寿のルール』(ダン・ビュイトナー著/ディスカバー・トゥエンティーワン)からは豆類をよく食べる、高齢になってもカラダの動く限り肉体労働をしているなど、その秘訣はまさに日常茶飯事にあることがよくわかる。
ウェルネスの基地はジムではなく、わが家なのだ。
長寿地域は坂道が多い地域でもあり、日常生活で坂道の上り下りを繰り返していることが健康に寄与することも多くのデータが示すところ。
もうひとつ欲張るなら坂の上、高台に建てるといったところか。