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いつでも誰に対しても、確かな効果が期待できるトレーニングギアを探すため、パーソナルトレーナーが試してレビュー。今回パーソナルトレーナー・寺田大一さんが試したのは、専用アプリを使ったゲームエクササイズで体幹を鍛えることができる《ICAROS Cloud》。
空中飛行、海底探検と迫真のVR(仮想現実)ゲームをしながら全身を鍛錬できるフィットネスマシン《ICAROS(イカロス)》が日本に紹介されたのが、3年前。
エクササイズを楽しみながら、かつ本質的なものにしていきたいとICAROSの開発者であり共同創業者のヨハネス・ショールは当時語っていたが、その言葉通りフィットネスマシーンが完全に新しい局面に入ったと感じさせる画期的なものだった。
クルマの《テスラ》に代表されるような、基盤のハードウエアがあり、あとはソフトウェアであるアプリをアップデートしていく現代的なモノの開発発想もイカロスの新しさ。
これまでのフィットネス器具とは一線を隠していて「単純にカッコいいと思った」と日本での輸入代理を務めるナイス株式会社の中西信之さんは言う。
エアを入れたSUPのような本体で専用アプリ「ICALETHICS app(イカレティクスアプリ)」にあるワークアウトメニューやゲームエクササイズで体幹トレーニングができる。
「GRIT BALL」の時と同様、イカロスも不安定な状況でカラダのバランスを取ることで全身くまなく、日常生活であまり使わない筋肉を使うことができます」(寺田さん)
「ブロック崩しのゲームを軽くやるだけで、カラダの深部から温まるのが実感できますね。運動前に筋肉を温めるウォームアップとしてもいい!」(寺田さん)と思った以上に汗がわき出る。
一台で神経や筋肉、刺激を受け入れる細胞などの反射を高め、カラダ本来の機能や可動域を効率よく鍛えられるのは昨今のフィットネス器具の傾向とも言えるが、ゲームというエンタメのなかで無意識のうちにインナーマッスルに刺激を入れられるのがイカロスの特長。
「スクワットなど立ってやるエクササイズならパワープレートやバランスボードと近しい効果が得られ、大腿四頭筋に効いているのがわかります」(寺田さん)
カラダの芯からしっくりと温まると寺田さんが言っていたのも、深層にある筋肉群が動いている証拠。不安定な場所での立位でのエクササイズは、腹横筋と骨盤底筋群といった体幹の深層にある筋肉群が動くことになるので効率的に体幹の安定性を高められる。
これにより骨盤が安定し、大腿四頭筋の筋力アップに実に効果が高い。腹横筋の鍛錬は腹圧を高めるので、ぽっこりお腹を解消するにもいい。
またカラダに起こるゆったりとした揺れをコントロールする足関節制御の効率も良くなるので、正しく“立つ”姿勢作りに役立つだろう。
「アプリでカラダの重心位置が、どこにあるかがわかるのもいいですね。ロープを使ってのスクワットやゴルフスイングなど個人的には立位のエクササイズが特に効果があって、面白いと思う」(寺田さん)
立位でのエクササイズには感心しきりの寺田さんだが、手をつくブリッジ系エクササイズでは浮遊感をウリにしているイカロスにあって、浮かない様子。
「安全を考慮しての設計なのでしょうけど、手足の位置を固定するのは気になりますね」(寺田さん)
「例えばバックスクロスクランチにしても、肩の位置からまっすぐ真下に手をつくのが正しいフォームですが、イカロス クラウドの手を置くハンドルに合わせると手の位置が斜め前になるので効果が低くなってしまうし、カラダを痛める原因にもなる。
最初は仕方ないでしょうが、バランスをとることに慣れてきたら、正しいフォームを意識して使うことが大事」(寺田さん)
「手足をついてやる体幹トレーニングにしても、立ってやる下半身トレーニングにしてもカラダを大きく動かすことを意識すると全身への高い効果が期待できる。他のフィットネス器具ではできない、イカロスでこそ得られるメリットがあります」(寺田さん)
今回立ち会ってくれたナイスの中西さんは、手足の位置を固定する仕様の苦言も「ありがたいフィードバック。ドイツ本社に掛け合います!」と前向き。
聞いてるコチラが冷や汗だと思っていたのは、ふたりの快汗(カイカン)だった。
取材・文/本田賢一朗 写真/逢坂聡