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御歳90歳!! 最高齢インストラクターのフィットネス物語

65歳で始めたフィットネス。

身長144cmと小柄ながら、驚くほどエネルギッシュ。弾けるような笑顔で周りまで笑顔にさせるのは、日本最高齢のフィットネスインストラクター、“タキミカ”こと瀧島未香さんである。国内のみならず海外からも取材やオンライントレーニングを打診され、精力的に活動する彼女のフィットネス人生の幕開けは、25年前のこと

タキミカ

「65歳の頃に家族から“太ったね”と言われ、当初は聞き流してました。でも穿いているズボンのチャックが次第に閉まらなくなり、ついには太腿で突っかかるようになって太ったことを自覚しました」

幼少期は戦争中で運動はままならず、結婚後は家事と育児に尽くす日々。ダイエットと無縁な人生だが体重42kg前後を常にキープ

「娘たちの手が離れてからは刺繡をしたりお煎餅を食べたり…のんびり過ごしていたら、足元が見えないほど大〜きなお腹に(笑)」

その姿を見かねた旦那様に勧められてジムを訪ねたタキミカさん。

「体験入会が思いのほか楽しくて、即入会。そこからは痩せたい一心で、朝9時半から17時まで定休日以外はほぼ毎日ジムへ。全部のスタジオプログラムに出て、トレーニングマシンも全て使いました。特にダンスは大好きで74歳からフラを始め、78歳からヒップホップに挑戦。毎回〆にプールでクールダウンするのが定番でした」

次はどこをきれいにしよう?と欲が出てくる。

いつしか体重は元通りに。好奇心旺盛なタキミカさん、79歳からパーソナルトレーニングを開始

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タキミカ
思い立ったら関節まわりと背骨まわりを即ストレッチ。「姿勢を保つうえで体幹部の強さも必要。足幅は無理なくできる範囲でOKです」。

タキミカ
家では常に爪先立ちで歩く。体幹と臀筋の強化に効果的。「腰のアーチも意識! 頭の上にペットボトルを乗せてもススッと歩けます」。

「中沢智治トレーナーのもと、カラダのバランスを整えるべく体幹トレを行うと、今までにない変化が。するとね、フシギなもので人間は年齢をいくら重ねても、次はどこをきれいにしよう?と欲が出てくるんです。

“逆三体型になりたい”“ブラジル人女性のようなヒップになりたい”と、それに合わせて鍛えると、また新たな変化がある。これが嬉しいの。唯一叶わなかったのは“お腹を引き締めておへそにピアスを開ける”こと。エアロビクスの先生のへそピアスがかっこよくて! だけど家族に反対され、諦めました(笑)」

フィットネス愛と明るい人柄。「これこそ全世代のロールモデルだ」と確信した中沢トレーナーに導かれ、ついには教える側へ。

「考えもしなかった道に進むことに(笑)。でも皆さんが喜んでくださるのが本当に楽しい。状況が落ち着いたら全国各地の皆さんと一緒に運動したいです。個人的にはラテンダンスをいつか始めたい。振り付けも、“ノレる”リズムもかっこいいんですよ!!」

タキミカ
瀧島未香(たきしま・みか)/1931年生まれ。パワーエイジング所属。毎朝2時間の有酸素運動とホームジムでの筋トレメインのエクササイズが日課。好物はお肉全般。自身のインスタグラムは、@takimika_poweraging

取材・文/門上奈央 撮影/山本嵩

初出『Tarzan』No.809・2021年4月22日発売

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