「イタリアでもお米を食べています。白米は神! です」|石川祐希・勝負のカラダづくりvol.9
以前公開した記事ではダイナミックかつ美しい跳躍を披露してくれた、バレーボール・石川祐希選手。現在、イタリア・セリエAのチーム〈シエナ〉で活躍する彼は、自分のカラダとどのように向き合い、世界最高峰のリーグで勝負をしているのか。
『Tarzan』本誌の特集テーマをお題に、日々のカラダづくりの裏側に迫るWEB限定連載!
取材・文/石飛カノ 撮影/角戸菜摘
糖質は白米から、タンパク質は主に肉から
『Tarzan』No.761は、「糖質&タンパク質」特集。イタリアでは積極的に自炊に取り組んでいるという石川祐希選手、どんな糖質・タンパク質補給テクニックを実践している?
まずは糖質補給の実践法から。
「糖質はできる限り白米から摂るようにしています。お米はイタリアで調達して、日本から持ってきた炊飯器で炊いています。パスタやピザも美味しいのですが、白米と同じ量の糖質を摂ろうとすると、ものすごいボリュームを食べなきゃいけない。さらにパスタだけ食べるわけにはいかないので、ソースやオイルに含まれる脂質の量も多くなってしまいます。まさに、白飯神!(笑)です」
タンパク質における神! はなんでしょう?
「やはりお肉ですね! 牛・豚・鶏の肉をバランスよく。できるだけ脂質の少ない部位を選んでいます。植物性のタンパク質は日本の方が断然摂りやすいです。イタリアはサラダやメインディッシュに添えられている豆くらい。その点、日本には納豆や豆腐といった食材がありますからね」
なるほど〜、日本においては大豆製品神! ですね。乾燥納豆や高野豆腐、送ってさしあげたいところです。
ところで自炊はシンドくないですか?
「プロになって、自分自身のカラダは自分で管理しなければいけないという意識が強くなりました。自炊はほぼ毎日で、外食のときも栄養バランスが偏っていないか気にするようになりました。イチロー選手や三浦カズ選手、長く現役を続けている選手は自己管理が徹底しているという話も聞きますし、自分も長くバレーボールを楽しみたいので、自炊は苦にはならないですね」
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シエナの地元料理も大好きです!
「僕の住んでいるシエナという町は、トスカーナ州にあります。州都はフィレンツェなので、聞いたことがある方も多いと思います。トスカーナ料理は山の幸が豊富ですが、煮込み料理やオリーブオイルなどのイメージで、日本でも良く知られています」
「外食をするときの主食はほとんどパスタです。パスタもたくさんの種類があります。メニューは、だいたい『パスタの種類』+『具材・味付け』で書かれています。例えば、日本でも人気のカルボナーラなら、『Tagliatelle alla carbonara』=『タリアテッレという種類のパスタをカルボナーラ風に』といった感じです」
「シエナには、トスカーナ発祥といわれている“ピチ(=Pici)”という名前のパスタがあります。超極太麺で食感が強く、見た目は日本のうどんって感じで、結構ガッツリきます! よく見かけるメニューは、“Pici cacio e pepe(=ピチのチーズと胡椒)”、“Pici al ragu(=ピチとラグーソース)”です。シエナにお越しの際は、ぜひ一度召し上がってみてください」
「お肉は、なんと言っても“Bistecca alla fiorentina(ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ=フィレンツェ風Tボーンステーキ)”ですね! シエナにも美味しいビステッカのお店があります。肉の塊がドーンと出てきて、最高に美味しいです!! 『脂身が少なくて、鉄分が豊富な良質な肉』と聞くと、ますます食べたくなりますね(笑)。日本で食べるよりも格段に安いですが、それでも他の食材に比べればやっぱりちょっと高いので、特別な日やリフレッシュしたいときに仲間と一緒に食べに行きます」
石川祐希
いしかわ・ゆうき/1995年生まれ。小学4年でバレーを始め、2014年に日本代表入りを果たす。同年から世界最高峰リーグの一つであるイタリア・セリエAのチームでプレーし、2018年4月、大学卒業と同時にプロ宣言。今シーズンは同じくセリエAのシエナに所属。
instagram:yuki_ishikawa_official