クマ対策も万全に。酒場詩人・吉田類さんの夏山装備。

山を愛する吉田類さんが、相棒として選んだものを見せてもらった。低山歩きを続けるなかで重視するのは、軽量性と安全性、そして万全のクマ対策。愛用の装備から、山を楽しむための備えを探る。

text: Mako Matsuoka photo: Kazufumi Shimoyashiki , Mitsuru Fujikawa (登山中カット)

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吉田 類さんの登山私物
Profile

吉田類(よしだ・るい)/酒場詩人。2020年から放送する『にっぽん百低山』(NHK BS)では、すでに100座を達成。関連本も3巻まで発売中。“酒場詩人”の愛称で親しまれる吉田類さん。その原風景は山にある。石鎚山系に連なる深山幽谷、高知県旧仁淀村で生まれ育った。

クマへの理解を深めて、これまで以上に対策を徹底。

吉田 類さんの登山姿

「大人になって渓流釣りを始めて、3000m級の岳にのめり込んでいました。それが番組『にっぽん百低山』をきっかけに、1500m以下の山の魅力に目覚めた。前者と比べて楽だと思ったら、大間違い。未整備の修験道を歩くので、けっこう過酷なんですよ」

険しいルートを楽しむ第一条件は“体力”だという。それを無駄遣いしないためにも、装備を吟味する。機能性を重視しながらも、類さんらしい遊び心も忘れない。

吉田 類さんの登山私物

吉田 類さんの登山私物番号振り

1.〈PALAISIST〉ハンティング帽/2.〈プリムス〉バーナー/3.〈LA SPORTIVA〉シューズ/4.〈goro〉シューズ/5.〈A SOLO〉シューズ/6.〈mont-bell〉アームウェア/7.折り畳み傘/8.〈ザ・ノース・フェイス〉レインウェア/9.〈TERNUA〉登山パンツ/10.〈Goldwin〉アームカバー/11.携帯トイレ/12.おしりふき/13.蚊取り線香/14.虫除けスプレー/15.お守りとホイッスル/16.〈SEA TO SUMMIT〉虫よけネット17.日焼け止め/18.双眼鏡/19.〈マーモット〉手袋/20.《アミノバイタル®》/21.ヘッドランプ/22.〈Playpus〉水筒/23.コンパスと地図/24.〈とらや〉羊羹/25.熊鈴/26.爪切り/27.『にっぽん百低山』オリジナルマグカップ/28.〈Black Diamond〉ストック/29.〈秀岳荘〉バックパック

「できるだけ軽量であることと、携帯トイレのように困らないための道具を持っておくのも大事。ちなみに(9)は、鯨の尾のロゴが故郷の日本酒《酔鯨》と似ていたので、手に取りました(笑)」

熊鈴(25)は4つも忍ばせる。

「丸い鈴は仲間に渡す用です。僕自身は、もう何度も遭遇しています。でもそのたびにこちらが先に察知して適切な対処ができたので、危ない目には遭っていません。クマの方も人間を避けてくれていましたしね。ただ、今の状況ではこれまでの常識は通用しづらい。改めて彼らの習性を理解して、僕たちも行動を変える必要があります。実践しているのは、独行はやめてグループで活動しています。万が一、遭難して不測の事態が発生した時に救助を呼べますから」

さらに山と周辺の環境を把握しておく必要もあるという。

「とっさの事態に対応できるよう、ルートだけでなく土地の情報も頭に入れておきます。ちなみに僕は、下山後に味わう郷土料理と地酒まで調べていますよ」

吉田 類さんのが休憩している様子