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コンディショニングは体調を可視化することから
2000年から浦和レッズでプレーし、2006年にはオシムジャパン体制で日本代表に選出された鈴木啓太さん。現在は、腸内環境にまつわるリサーチや商品開発事業を手掛けている。“腸活”への興味は幼少期から持っていたそうで、引退後、アスリートの腸内細菌サンプルを集めてデータを取るところから事業を開始した。
「腸にとってベストなのは、いろいろな種類の腸内細菌がいること。アスリートって、腸内の細菌の多様性がすごく高いんです。多様性があるから運動ができるのか、運動習慣があるから多様性が生まれるのかはまだわかりませんが、相関性はある。僕の仕事はデータを取って状況を整理・把握するところが肝。それはコンディショニングも同じだと思っています」
よく眠れたか、どのくらい歩いたか、呼吸が浅くなっていないか…。自分の体のことでも、きちんと捉えるのは意外に難しい。だから鈴木さんは「データを使って状況を可視化する行為は、自分を知ること」と話す。
実際、彼の毎日も現状把握とそこからの調整の繰り返しだ。まずは、どんな1日を過ごしているのか書いてみてもらった。朝は5時半から6時の間に起床。ランニング10分、ジムでのトレーニング15分。それから冷水シャワー。日中は仕事をし、平日の夜は大体会食が入る。帰宅後、10分は湯船につかってから就寝する。
「できれば7時間半は眠りたいのですが、実際の平均睡眠時間は6時間ほどかもしれません」と苦笑する。運動は朝のルーティンに取り込んで、あとは目まぐるしいビジネスパーソンの時間割。
この生活を観察するだけでなく、Galaxy AIによって自分の健康状態に合わせてアドバイスもしてくれるパートナー的存在が《Galaxy Watch Ultra》だ。ハイエンドスマートウォッチと過ごす鈴木さんのライフスタイルについて、もう少し詳しく話してもらう。
目覚めたらまず睡眠スコアを見て「答え合わせ」
「朝、ベッドの中で睡眠のデータをチェックします。『よく寝たな』と思っていても、実はそうでないことってあるんです。逆もしかり。だから、僕は目覚めたときの体の感覚が実際と合っているか確認する“答え合わせ”として睡眠スコアを見ます」
スコアに一喜一憂することはなく、フラットな気持ちで現状把握をするのみ。「データはデータでしかない」と、取材中を通して何度か口にした。「数字で出る情報に踊らされてはいけないとは常に思っていますね。コンディショニングにおいては、身体のタッチポイント、つまり調子を見るタイミングをしっかり作っていくことが大事だと考えていて。そしてそれを習慣化するのが重要。僕の場合は朝いちばんに自分で睡眠の状態を見ますが、この《Galaxy Watch Ultra》は時計のほうからも働きかけてきてくれるんですよ。たとえば、しばらく動いていないと『そろそろ動きましょう』とか。段々、Galaxy AIに愛嬌も感じられてきて、本当にパートナーのようですね。
ベッドから出たら、歯磨きをしてランニングに出かける。体をしっかり目覚めさせてから、仕事に向かう。
仕事の合間にストレッチやサプリメントを取り入れる
昼間、デスクワークが長時間に及ぶときは簡単なストレッチをするように心がける。
「会議が続くと座りっぱなしになってしまうので、合間にオフィスの壁を使ってストレッチ。腕を横に伸ばして体は壁と直角になるようにします」
とはいえ、仕事では会食や営業のために動くことも多い。そんな時は思った以上に歩数が伸びているという。
「歩数って、意識して運動をしたわけじゃないときに多かったりしますよね。この間ログを見返していて、『わ、すごく歩いている日がある!』と思ったら、娘たちの文化祭の日で(笑)。確かに、校舎を行ったり来たりしてすごく歩き回りました」
すっかり生活の一部となった《Galaxy Watch Ultra》。運動時のログを取るスポーツモードには、ウォーキングやランニングといった定番以外に、サッカーやゴルフも入っている。けれど意外にも、鈴木さんはこの機能をまだ使っていないという。
「『よし、パフォーマンス上げるぞ!』と思ってスポーツしているわけではないからかもしれません。ゴルフなんて、ただ楽しくやりたいので (笑)。でもそれは、今の僕がそういうモードではないというだけです。《Galaxy Watch Ultra》の良いところは、機能が多くてそこから好きにチョイスできる点。自分の目的や目標に合わせて使いこなせれば、それがいちばんですよね。いずれにせよ、可視化が大事だというのは変わらないと思います。そして、データは、それにどう意味を持たせるかが重要。サッカーでも同じですが、データに気を取られすぎるとクリエイティビティが失われるときがあるというか。やはり感性が大事だし、どんな目的のためにどうデータを使いたいかを考えていきたい」
健康は心身両面からアプローチしてこそ
体調管理の上で欠かさないのは、腸内細菌の多様性を増すためのサプリメント。腸内環境が整うと、精神的にもポジティブな影響があるという。だから鈴木さんは、睡眠や運動だけでなく、体の内側からのケアも大切にしている。
夜は呼吸と心を整えて入眠
より良い睡眠のために体を温めるべく、夜は必ず湯船につかるという。けれど、就寝時間を毎日同じにするのは難しい。ただ、そもそも鈴木さんは睡眠スコアの向上を絶対目標にしてはいない。生活全体の中で優先順位をつけ、バランスを取る姿が印象的だ。
「正直、仕事が立て込んでいたら寝るのが遅くなるのは仕方がない。でも、そういうふうに調子が良くないときほど《Galaxy Watch Ultra》のデータ管理やコーチング機能に助けられています。忙しいと『早く寝ないと』と焦ってしまい、たとえば深呼吸など、したほうがいい習慣を忘れてしまう。そこで時計がリマインドしてくれるので、嬉しいですね」
心と体は密接に関わっているという実感が、鈴木さんの話の中に滲み出てくる。《Galaxy Watch Ultra》の睡眠コーチング機能は、良質な睡眠のためのアクションアイデアを通知する。先日は「瞑想をしましょう」というアドバイスが出てきたという。
「実は、僕は自分でも瞑想に近いことをしていて。毎晩寝る前に、その日に会った人たちの顔を思い浮かべて感謝するんです。感情の乱れを落ち着かせて、ゆっくり一日を完了させるイメージ。コンディショニングは、フィジカルとマインドが50 :50で揃ってこそ成立するもの。ただ、気持ちのほうはすぐに切り替えられますが、身体は一朝一夕では変えられません。だからこそ、《Galaxy Watch Ultra》のような存在を身近に置いて、日々の積み重ねを意識することが肝心なのだと思います」
鈴木さんの毎日に伴走する《Galaxy Watch Ultra》
鈴木さんのコンディショニングは、Galaxy Watch Ultraとの共同作業だ。心拍数に皮膚表面温度、睡眠時間や睡眠時の呼吸などさまざまな「体の声」を集める高機能スマートウォッチ。Galaxy AIがデータ分析に基づいた行動アドバイスもしてくれ、心身両面からパフォーマンス向上に働きかける。
Profile
鈴木啓太
すずき・けいた/静岡県出身。元プロサッカー選手。オシム監督のもと日本代表も務めた。ポジションはMF。現役引退後にAuB株式会社を設立し、腸内細菌にまつわる研究や商品開発に従事。「すべての人を、ベストコンディションに。」をミッションに掲げる。