結びやすく、ほどけにくい「組紐」
三重県の伝統的工芸品である伊賀組紐の技術で作られたシューレースが、アスリートの間でジワジワ人気が高まっているという。
着物の帯締めに使われる組紐は、結びやすく、ほどけにくい、そして丈夫であることが特徴。そう、シューレースに求められる機能とズバリ合致しているのだ。
とはいえ、着物用の組紐をそのままシューレースにできるわけではない。素材の選定、編み方の試行錯誤を繰り返し、およそ2年の開発期間を経て、完成に辿り着いた。
「千葉ロッテマリーンズの荻野貴司選手らのアスリートの方に協力を頂いて、使い心地や耐久性を確認しながら、改良を続けました。細さと強さを両立しながら、ある程度の伸縮性も必要なので、その調整には時間がかかりました」とは、伊賀組紐の《クールシューレース》を手掛ける〈糸伍〉の松田智行社長。
引っ張りに対する強度試験では、シューズを購入した際に付属する一般的なシューレースと比べて約2倍高いという結果が出たそうだ。
タフさ、ほどけにくさ、足とシューズを一体化させる保持力が評判になり、現在では野球選手、サッカー選手、ボクサーなどのプロアスリートが愛用しているそう。組紐シューレースを活用して競技力アップしちゃいましょう!
糸伍
1954年に創業。機械織り伊賀組紐製造と卸売りを手掛けている。糸伍の組紐は多くの歌舞伎役者に愛用されている。また、国体などスポーツ大会のメダルの紐にも糸伍の組紐が採用されている。WEBサイト