代々木公園に出現したランナー向けサイン「FKT」の謎

ピクニックやスポーツと公園で遊ぶのが気持ちいい季節に代々木公園に突如出現したスタートラインやらロッカーやら。《New Balance YOYOGI PARK FKT》ってあるけど、これって?

文/本田賢一朗

代々木公園にFKTコースが登場

今の季節はスポーツをやるにしろ、ただボーッと過ごすにしろ公園が気持ちいい。公園は世界中見渡しても、どこも穏やかな活気があって、まさに地に足ついたパワースポットって感じ。

そんな東京のパワースポットの代表格ともいえる代々木公園に見慣れない標識やらロッカーが。

New Balance YOYOGI PARK FKT

New Balance YOYOGI PARK FKT

代々木公園の原宿門から入ってすぐ、パノラマ広場付近にある《New Balance YOYOGI PARK FKT》。約1.6km=1マイルのタイムを競うFKTコースだ。

FKTってそもそもなに?

FKTとは、「Fastest Known Time」の略で「知られている限り最も速いタイム」という意味。1999年にアメリカ・コロラドの500マイルのトレイルをいかに早く踏破できるかにチャレンジしたことが始まりで、世界的なトレイルランナーのキリアン・ジョルネが広め、日本では石川弘樹さんがチャレンジしたりとトレラン界から起こったカルチャーだ。

GPSでタイムを取って、FKTのコミュニティサイトなどにデータを各自がアップし競い合うというもので、大会など公式に認定された記録である必要がないので、好きなタイミングで、好きな場所を走ったり歩いたりする自由さがウケて注目が高まっている。

5月20日(金)まで何度でもチャレンジ可

トレランから始まったラン・カルチャーといえ、とんでもない距離でなくとも楽しめるんじゃないか?ってことで、ニューバランスが提案したのが1マイルレースというわけ。昨年、東京都世田谷区・二子玉川緑地運動場でコースを作ってFKTレースを開催。のべ900人以上のランナーが参加し、タイムを競ったという。

スタートライン
《New Balance YOYOGI PARK FKT》の路面表示の画像

スタート地点の路面標識。ゴールは渋谷門から入ったあたり。

コース案内
《New Balance YOYOGI PARK FKT》の路面表示の画像

路面や看板で距離表示され案内があるので迷わず走れる。

荷物を預けられる専用ロッカー
《New Balance YOYOGI PARK FKT》のロッカーの画像

スタート付近にロッカーも設置(有料使用)されているので、荷物も置いておける。

それに引き続くかたちで今回、代々木公園に登場。路面や看板の案内にしたがってコースを走り、アプリ《STRAVA》にタイムをアップロードして行うオンラインレースだ。5月20日(金)まで何度でもチャレンジできる。

ただガチに最速を競うばっかりでなく、公園なのだから親子やカップル、クラスメートや犬の散歩ついでなど思い思いに走れるのがいい。

これ400mトラック4周って考えるとシリアスになっちゃうけど、そこは都会のど真ん中。開けた場所で遠くに高いビルも望みつつ、木々の間を通り抜け池などを眺めながらやるアクティビティは、なんとも開放的な気分が味わえる。

芝生に寝転がってソフトクリームでも食べなから、人のFKTレースを観戦するなんて楽しみも代々木公園のなせるワザ。その日出くわしたランナーとセッションして競うこともできるし、オンラインレースと言いつつもその楽しみはリアル。知られている限り最も“楽しい時間”は公園にあり!

INFORMATION

New Balance YOYOGI PARK FKT

公式ページ