《MA-Q》を使った“球質”の分析で、野球はもっと楽しくなる

『ターザン』編集部員が本気で気になったアイテムを紹介する連載「編集部のみっけもん―EDITOR`S CHOICE」。今回は〈ミズノ〉の《MA-Q》。

photo:Tomoo Ogawa text:Tarzan

初出『Tarzan』No.818・2021年9月9日発売

スマホから投球データをチェック!

ダルビッシュ有選手が自身のユーチューブでシーズンオフ中、面白いコンテンツを公開した。自分の投げる球の角度や、速度、体感を一球一球説明しながらデータを解説。トッププロが何を考えボールを投げ、その感覚とデータをどう読むか?を一度に味わえる貴重な動画だった。

しかしこの分析、なにもメジャーリーガーだけに許された特別なものではなく、この《MA-Q》を使えば球の回転数、3Dの回転軸、角度、速度を誰でも自分のスマートフォンで確認できる。

〈ミズノ〉の《MA-Q》
専用充電器に設置し約8時間で充電が完了。動作時間も8時間。いわずもがな、投球専用なのでバッティングなどは避けること。専用アプリをアップルストアからダウンロードすれば投球を分析でき、iPadにも対応している。32,780円、専用充電器16,500円、問い合わせ先/ミズノ TEL:0120-320-799。

全て“公式球”同様。

実際に握るとわかるのだが、感触、投げるときに感じる重さは一般的な硬式球と変わりない。それもそのはずで、質量、バランス、材質は全て“公式球”同様に作られ、違いは中心部にセンサーがあるかないかだけだ。

18.44m離れて、軽く投げれば、数秒もかからずデータが出てくる。ムダな投げ込みNGの時代でも、面白くて投げがいを感じてしまう。

スピードガンの出現で、高校球児たちの平均球速が伸びたといわれている。《MA-Q》に代表されるような“球質”の分析は楽しいだけにとどまらず、自身が日本ハムの吉田輝星選手や、ソフトバンクの和田毅選手のような伸びのある直球が投げられるチャンスを生んだ。

今まではセンスの一言で片付けられていた「キレ」は、データを目視しながら効率的に改善していける。自分だけの“魔球”を生み出せるこの時代に乗り遅れてはならない。