走りをもっと自由に、楽しく。あなたの走りを変えるウェア《FREE RUN》
環境配慮型の新しいランニングウェアとして〈ザ・ノース・フェイス〉が新たに展開する《FREE RUN》シリーズ。普段着なのに100マイル走れる!? その開発秘話をプロダクトマネージャーに直撃。
photos: Shunya Arai(model ) Yoshio Kato(Still) styling: Hidero Nakagane hair & make-up: Kenichi Yaguchi edit & text: Yu-ka Matsumoto
初出『Tarzan』No.818・2021年9月9日発売
カジュアルなデザインを纏った、超ハイスペックウェア。
お籠もり需要で、ウェルネスや健康への関心が高まってきて、ランナーが増えてきた昨今。でも、あからさまな“やってます感”に少し抵抗がある人も多いのでは? 本気に見えないラフなウェア作りが《FREE RUN》誕生のきっかけだ。
「《FREE RUN》は、レースに出ることを目的としたコアな人ではなく、走る人すべてがターゲット。目的は自由で、着るウェアさえも自由だ、というのがコンセプトです。見た目は普段着。でも実は、100マイルだって走れるほどのスペックを隠し持っている。そこがポイントなんです」(プロダクトマネージャー・後藤太志さん)
さらに付加価値が得られるように地球環境に配慮したエシカルな側面を取り入れたという。
「ウィンドブレーカーには、トウゴマからできるヒマシ油という植物由来の原料を使用。Tシャツは、不要な服を回収して、衣類から衣類に戻すという独自の循環型のアップサイクルプロジェクト『エクスプロールソース』で作られています。
UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)で設置したリサイクルボックスでは、練習着やユニフォームなど約450kgも回収。これが次の参加者Tシャツや実際の商品に生まれ変わっています」
単にゴミとして処理してしまうのではなく、自分が身に着けた愛着でさえも、次の人へバトンパスできるのが、このシステムのいいところ。
「石油由来のポリエステルTを着て走るか、エクスプロールソースのTシャツを纏うか。その選択によって、走りも気持ちも上がるし、気持ちよく走ることで将来の道もクリーンになっていく」
「よりよい選択がよりよいランニングに繫がり、よりよいランニングがこの先のよりよい未来を作っていく。それが“GOOD RUN, GOOD WAY”の考え方です。
そして、本来走ることは気持ちがいいものなんだ、ということを再認識してもらうためのコレクションが《FREE RUN》なのです」