シャキッと目覚めるために、ストレッチ。
疲れをリセットするだけがストレッチの役割じゃない。まだ眠っている筋肉を目覚めさせて、前向きな気持ちで一日をスタートするにもストレッチは有効だ。
「朝は筋肉に“これから動き出すよ”と教えてあげるために、動的ストレッチをおすすめします。関節を大きく動かすことで血液が全身に巡り、血圧が低い人でもシャキッと目覚めることができます」(パーソナルトレーナーの小原まどかさん)
朝からシャキッと目覚める10ポーズ。
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1. 伸びストレッチ
まだカラダが目覚めていない朝一番は、伸びをして全身に血液を巡らせることからスタート。仰向けになり、両手を頭の上で組む。掌を返して外に向け、手先と足先を離すように大きく伸びる。深い呼吸を続けながら、伸びた状態で20〜30秒キープ。
2. 足首・手首回し
仰向けで寝たまま、両腕をカラダの横で自然に伸ばしてリラックス。両手を軽く握って拳を作り、手首・足首を大きくくるくると回す。右回し10回、左回し10回を目安に、気持ちよくほぐれるまで続けてもOK。末端から全身に血液を送るイメージで行おう。
3. 肩関節回し
仰向けの状態で両腕を肩の高さで真横に伸ばす。両肘を90度に曲げ、右腕は肘を支点にして前腕を垂直方向に起こし、反対側に倒す。右手は掌が、左手は手の甲がベッドについている状態。ここから左右の手を入れ替えるようにして、肘を軸にパタパタと倒す。10回。
4. 股関節回し
仰向けになり、左脚の膝と股関節を直角に曲げる。左脚で円を描くように、股関節を回す。このとき膝を回すのではなく、脚の付け根から大きく動かすことで血液が全身に巡りやすくなる。左回し10回、右回し10回終えたら、逆脚も同様に左右10回ずつ行う。
5. 腿裏・お尻ストレッチ
仰向けになり、右脚の膝と股関節を曲げる。両手で右脚の腿裏を持ち、胸の方向に脚を引き寄せて腿裏とお尻を伸ばす。このとき左脚が浮いてこないように、必ずベッドにつけておくこと。20〜30秒キープしたらゆっくりと脚を下ろし、逆も同様に行う。
6. 背中ストレッチ
両膝を立てて坐り、両手で太腿を抱えるようにして持つ。おへそをカラダの内側に巻き込むように骨盤を後傾し、腰と背中を丸める。両手で太腿を引っ張る力を利用して、背中を気持ちよく伸ばす。20〜30秒キープ。後ろにコロンと転がってしまってもOK。
7. 体側ストレッチ
ゆっくりとカラダを起こし、ベッドの縁に腰掛ける。両脚を大きく左右に開き、爪先と膝の向きを斜め外に。左手を腰に置き、右手は頭上に伸ばす。その状態から上半身を左に倒し、お腹の横、脇、腕が伸びているのを感じたら元の位置へ。これを左右5回ずつ行う。
8. 肩まわりストレッチ
ベッドに浅く腰掛け、両脚を大きく開く。爪先と膝は斜め外に。両肘を曲げ、左右それぞれの肩に同じ側の手を置く。腕の付け根を軸に、肘を大きく前後に回す。ポイントは、両腕が耳の真横を通り、肘を上げた際に肘の先を真上に向けること。前に10回、後ろに10回。
9. 首ストレッチ
ベッドに腰掛けたまま両脚を大きく開き、全身の力を抜いてリラックス。背すじを伸ばし、頭をゆっくり左に倒す。右の首すじが伸びているのを感じながら、20〜30秒キープ。ゆっくり頭を起こし、次に右へ倒す。同じく20〜30秒。肩を下げるようにすると伸びやすい。
10. 腰ストレッチ
ベッドの縁に浅く坐り、脚を肩幅の1.5倍に開き、両膝を曲げる。上体を前に倒して頭を下げ、両腕を真下に伸ばす。指先で床を触るように小刻みに上体を動かし、両手の先で床を10回タッチ。寝起きで固まっている腰を徐々にほぐし、血の巡りを促していく。
体温や筋温を高める効果もある。
前出のパーソナルトレーナー、小原さんはこうも言う。
「今の時期、冷房の効いたオフィスや自宅で作業をしていると血流が滞り、冷えや凝りという不調を招きやすいですよね。筋温が上昇するとエネルギー代謝が活性化し、全身にたくさんの酸素を運ぶことができる。すると筋肉や内臓がしっかり機能して疲れや不調知らずのカラダを作ることができます」