心理面の不調を訴えて受診する多数。男性更年期外来へ行ってみた!
男性更年期外来ではどんな診察と治療が行われるのか。56歳で年齢的に危険水域に差し掛かったライターが体験することに。訪れたのは東京にあるしおざわクリニック。院長の塩澤真司医師が対応してくれた。
取材・文/井上健二 撮影/谷尚樹(しおざわクリニック取材)
初出『Tarzan』No.782・2020年2月22日発売
「男性更年期の自覚症状は心理面、身体面、性機能の3つ。そのうち心理面の不調を訴えて受診する方が、もっとも多くいらっしゃいます」
初診ではカウンセリングと問診、AMSスコアによるチェックを行い、採血でフリーテストステロンなどを測る。検査結果が出るのは1週間後だが、睡眠障害やEDといった自覚症状が強い場合、結果を待たずに薬物治療を開始することもあるとか。
塩澤院長が用いるテストステロン補充療法は注射のみ。
「注射の方が効果は出やすく、1〜2か月で心理面と性機能が回復し、その後身体面の症状も回復します。そしてテストステロンで意欲が回復しているタイミングで、筋トレやストレス発散など、自分でできる改善策に取り組んでもらいます。ずっと注射に頼っていると精巣でのテストステロンの合成力が落ちてしまうので、3〜6か月で注射からの離脱を図ります」
1週間後の結果発表。テストステロン値は6.1pg/mlで立派な男性更年期と判定! テストステロン値は朝いちばん高く、そこから下がる一方。本来朝9〜10時に測るのだが、その日検査を受けたのは13時頃だったから、より低く出たのかも…。
「朝もう一度測り、同様の結果が出たら注射による治療を勧めます!」