老いは食から。居酒屋で人気のあのメニューも「老けメシ」でした
酒が進むよう料理の味付けは万事濃いめ。危険なつまみのまとめ食いを招く。居酒屋で人気のメニューのうち、老化のもとともいわれるAGE(終末糖化産物)の多いものは、これだ!
取材・文/廣松正浩 イラストレーション/ルイス・メンド(Buillding) 取材協力/麻生れいみ(管理栄養士) 参考文献/『 exAGEハンドブック』(山岸昌一/一般社団法人AGE研究協会)、『脂肪と疲労をためるジェットコースター 血糖の恐怖』(講談社+α新書)
(初出『Tarzan』No.721・2017年6月22日発売)
居酒屋だから、“和”だから大丈夫だなんて浅はかな!
「同じ鶏料理でも焼き鳥は水炊きの6倍、唐揚げは10倍ものAGEを発生させてしまいます」
自重して焼き魚を頼むなら、スダチやレモン、大根おろしにはじかみなど、“あしらいもの”を先に食べれば毒消し、口直しになって、リスクを少し下げてくれる。
「飲み物にも注意が必要です。糖質たっぷりの日本酒などの醸造酒を避けたつもりが、焼酎を割った果汁に果糖ブドウ糖液糖などの異性化糖が入っていた、などというのはよくあることです」
シメに糖質を摂って、血糖値が上がったピークでタバコを一服したら最悪。酸化ストレスが一気に増し、AGEの急増も招く。
加熱、加熱の繰り返し。衣はたっぷりで具は糖質そのもの
ハムがそもそも加熱済み。コロッケはジャガイモを茹でてから成形、小麦粉をつけ、溶き卵にくぐらせ、パン粉をまぶしたら再度高温調理。お好みで甘い中濃ソースもたっぷり。2品とも食べれば地獄に落ちる!
タレで焼いたらそれはもう照り焼き!
好みは人それぞれだが、仲間とつまむ焼き鳥は塩ではなく、タレ焼きの出現率が高め。タレを選んだら、それはもう照り焼きと同じです。レモンを搾ってビタミンCの抗酸化力に期待しても、AGEに押し切られるぞ。
衣、揚げ、甘みもしっかりと。豆腐がグレたらこうなった
今回の刺客はこいつだ! 豆腐、大豆料理の健康イメージに隠れ、照り焼きバーガーよりスコアを稼いだ。生の豆腐100gなら488なのに、衣をつけて揚げて、煮て、甘じょっぱいタレにどっぷり浸せばこのザマだ!
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