教えてくれた人
小堀貴亮(こぼり・たかあき)/杏林大学外国語学部観光交流文化学科教授。専門は温泉観光学。日本温泉協会学術部委員会委員、中央温泉研究所理事、環境省「国民保養温泉地」専門家委員。温泉資源を活かした観光まちづくりにも従事。
日本に古くから根づく湯治文化。かつては温泉地に長期滞在するのが一般的だったが、今はライフスタイルに合わせて滞在する現代版湯治が注目されている。湯治はカラダを整えることが目的だから、今も昔も重視すべきはやっぱり「泉質」だ。
保養を目的とする温泉地に詳しい小堀貴亮さんは、「泉質や湧出量はもちろん、天与の恵みである温泉資源とともに、自然環境や伝統文化を大切に守り続けている温泉地こそ、健康増進にふさわしい」と語る。
10種類の泉質は、温泉の一般的な効果が期待できる症状(適応症)は共通だが、泉質固有の適応症もある。小堀さんが泉質別に全国から選んだ温泉地から、自分にフィットする温泉地を見つけていざ湯治へ!
単純温泉|全国の3割以上。肌感がやさしい。
主な泉質別適応症
【浴用】自律神経不安定症、不眠症、うつ状態
最も入りやすいベーシックな温泉。泉温が25℃以上あり、温泉水1kg中の溶存物質(ガス成分を除く)が1000mgに満たないもの。成分の“クセ”がないぶん、子どもから高齢者まで安心して楽しめる。言うなれば「家族の湯」。pH8.5以上の単純温泉は「アルカリ性単純温泉」と呼ばれ、肌がつるつるになる美肌の湯として人気だ。
〈カルルス温泉〉北海道・登別|北海道で最初の国民保養温泉地。

【源泉数】4本 【泉温】36〜72℃ 【湧出量】900L/分(全井戸の合計) 【宿泊施設数/公衆浴場数】5軒/3軒の宿泊施設で日帰り入浴受け付け 【アクセス】登別温泉バスターミナルからタクシーで約15分/JR登別駅から車で約15分/道央道登別東ICから車で約12分
名前の由来は、チェコ屈指の保養地カルロヴィ・ヴァリ(カルルスバード)と同じ泉質を持っていたから。カルルス温泉はシンプルな単純温泉にして、ラジウムを含む硫酸塩泉でもある。湯の感触はやさしく、リラックス効果満点。高血圧や皮膚トラブルにも効く。
〈飯坂温泉(いいざか)〉福島・福島|熱めの湯が自慢の共同浴場を湯巡り。

【源泉数】10本 【泉温】平均60.4℃(35.4〜75.4℃)、公衆浴場の浴槽温度は43〜53℃ 【湧出量】1,444L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】35軒/8か所 【アクセス】JR福島駅から福島交通飯坂線で約23分、飯坂温泉駅下車すぐ/福島飯坂ICから車で約10分
8つの共同浴場があり、湯巡りと地元の人との交流が楽しめる。なかでも木造建築の〈鯖湖湯(さばこ)〉は温泉街のシンボルで、平成5年に明治時代の共同浴場を再現した御影石の湯船に改築された。泉質は神経痛、筋肉痛、冷え性などに良いとされるアルカリ性単純温泉。
〈山中温泉〉石川・加賀|松尾芭蕉も称賛。まろやかで肌にやさしい。

【源泉数】7本 【泉温】45.2℃ 【湧出量】354L/分(菊の湯源泉) 【宿泊施設数/公衆浴場数】17軒/3か所 【アクセス】JR加賀温泉駅からバスで約30分/加賀ICから車で約25分 ©山中温泉観光協会
松尾芭蕉が『奥の細道』の旅で9日間も逗留した山中温泉。名句「山中や 菊は手折らじ 湯の匂ひ」(この湯に浸かるだけで長生きできる)にちなむ総湯〈菊の湯〉は、男女別棟の共同浴場という珍しい構造に加え、深さ1mの浴槽に立ち湯するのが特徴。
〈鹿教湯温泉(かけゆ)〉長野・上田|鹿が教えてくれた傷を癒やす伝説の湯。

【源泉数】4本 【泉温】42℃ 【湧出量】2,610L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】15軒/2か所 【アクセス】JR上田駅からバスで約70分/東部湯の丸ICから車で約40分 © 鹿教湯温泉観光協会
信州の山奥。傷を負った鹿(実は菩薩)が信仰心の篤い猟師に教えたという伝説がある。鹿が教えた湯、すなわち鹿教湯温泉だ。クセがなく柔らかな泉質は弱アルカリ性単純温泉。江戸時代より湯治場として栄え、神経痛、関節痛、リウマチに良いとされる。
〈上諏訪温泉〉長野・諏訪|諏訪湖を眺めながら心ゆくまでリラックス。

【源泉数】10本 【泉温】50〜90℃ 【湧出量】6,000L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】40軒/4か所 【アクセス】JR上諏訪駅から徒歩約10分/諏訪ICから車で約20分、諏訪湖スマートICから車で約5分 ©諏訪市
全国屈指の湧出量を誇る温泉地。泉質は弱アルカリ性の単純温泉で、肌あたりが柔らかく湯上がりはさっぱりする。〈諏訪湖畔公園〉では、湖や対岸の山々を眺めながら無料で足湯が楽しめる。また、諏訪湖畔に立ち並ぶ温泉旅館は、日帰り入浴も可能だ。
〈道後温泉〉愛媛・松山|日本最古といわれる歴史ある温泉。

【源泉数】18本 【泉温】20〜55℃をブレンドして約42℃に調整 【湧出量】1,900t/日(道後地区全体) 【宿泊施設数/公衆浴場数】32軒/3か所 【アクセス】JR松山駅から路面電車で約25分/松山ICから車で約25分 ©松山市
シンボルである〈道後温泉本館〉は、公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定され、保存修理工事が2024年12月に完了。18の源泉を合わせ、加水せずに適温にしている。pH約9のアルカリ性単純温泉。湯の柔らかさと石鹼の泡立ちの良さに驚くはず。
〈由布院温泉〉大分・由布|由布岳の麓に広がるやすらぎの名湯。

【源泉数】1,071本(由布市全域) 【泉温】40〜99℃ 【湧出量】51,917L/分(由布市全域) 【宿泊施設数/公衆浴場数】約200軒/6か所 【アクセス】JR由布院駅下車すぐ/湯布院ICから車で約10分 ©(一社)由布市まちづくり観光局
由布市を代表する自然豊かな人気温泉地。源泉の数も湯量も豊富で“湯の里”の名で親しまれている。最も多い泉質はアルカリ性単純温泉。さらりとした湯は石鹼のように汚れや古い角質を落とし、すべすべの肌へ導く。ストレス性の不眠に悩む人にもお薦め。
塩化物泉|湯冷め知らずの通称「熱の湯」
主な泉質別適応症
【浴用】きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
【飲用】萎縮性胃炎、便秘
皮膚表面に塩の膜をつくるため、保温効果が高い。温泉水1kg中の溶存物質(ガス成分を除く)が1000mg以上あり、陰イオンの主成分が塩化物イオンのものを指す。陽イオンの違いによって、ナトリウム—塩化物泉、カルシウム—塩化物泉、マグネシウム—塩化物泉などに分類される。軽い殺菌作用もあり、「傷の湯」としても知られる。
〈小野川温泉〉山形・米沢|1200年湧き続ける小野小町開湯の美人湯。

【源泉数】2本 【泉温】80℃、35℃ 【湧出量】900L/分(80℃源泉)、200L/分(35℃源泉) 【宿泊施設数/公衆浴場数】13軒/2か所 【アクセス】JR米沢駅からバスで約25分/米沢中央ICから車で約20分
米沢藩主・上杉鷹山が温泉から製塩を行ったという記録も残る歴史ある湯治場。泉質は硫黄成分を含む塩化物泉。無色透明で刺激の少ないやさしい湯で、冬でも入浴後30分近く温かく、ぐっすり眠れると評判。すべての施設が源泉100%掛け流しの湯を楽しめる。
〈瀬波温泉(せなみ)〉新潟・村上|日本海を望むパワフルな高温泉。

【源泉数】6本 【泉温】95℃ 【湧出量】1,800L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】13軒/1か所 【アクセス】JR村上駅からバスで約10分/村上瀬波温泉ICから車で約10分
源泉はなんと約95℃。その熱さから「熱の湯」と呼ばれる瀬波温泉は、まさに大地のエネルギーそのもの。高温ゆえに温泉卵作りが体験できるスポットも。日本海に沈む夕日を眺めながら浸かる湯は格別。100人入れる足湯は、日本海側で最大級のスケール。
〈湯河原温泉〉神奈川・湯河原|万葉集にも詠われた風情溢れる古湯。

【源泉数】99本 【泉温】71.1℃ 【湧出量】6,944L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】67軒/なし(日帰り入浴施設は4か所) 【アクセス】JR湯河原駅からバスで約9分/西湘バイパス石橋ICから車で約20分 ©(一社)湯河原温泉観光協会
江戸時代の温泉番付『諸国温泉効能鑑』に名を連ね、明治、大正時代の文人たちも数多く訪れた歴史ある名湯。泉質は弱アルカリ性の塩化物泉で無色無臭。古来より「薬師の湯」と呼ばれ、きりきず、打撲、外傷をはじめ、神経痛や腰痛、婦人病などに効くとされる。
〈稲取温泉〉静岡・東伊豆|伊豆七島を一望する眺めはまさに絶景。

【源泉数】26本 【泉温】約80℃ 【湧出量】150〜270L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】23軒/ホテル・旅館が独自で日帰り入浴実施 【アクセス】伊豆急行伊豆稲取駅下車すぐ/伊東市から車で約45分
伊豆東海岸に突き出た岬に位置し、伊豆七島を一望できる露天風呂の宿も多い。泉質は塩化物泉で、保湿性が高く湯冷めしにくいのが特徴。神経痛や冷え性のほか、飲用すれば消化器系疾患にも効果があるとされる。朝日に染まる海を眺めながらの入浴は格別。
〈城崎温泉(きのさき)〉兵庫・豊岡|外湯巡り発祥の地でベスト湯を見つける。

【源泉数】4本 【泉温】平均42℃ 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】約80軒/7か所(1か所休業中) 【アクセス】JR城崎温泉駅下車すぐ/豊岡出石ICから車で約25分 ©城崎温泉観光協会
川沿いを浴衣姿の人々がのんびり歩く、日本情緒ある温泉地。町にある7か所の「外湯」は、温泉ができた時期も趣も湯温も違い、どの外湯にも個性がある。泉質はすべて同じ塩化物泉。神経痛、筋肉痛、打ち身、慢性消化器病、痔病などに良いとされる。
〈白浜温泉〉和歌山・白浜|海と一体化する絶好のロケーション。

【源泉数】15本 【泉温】78℃(崎の湯) 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】22軒/7か所(宿泊施設の日帰り入浴は除く) 【アクセス】JR白浜駅からバスで約15分/南紀白浜ICから車で約15分 ©南紀白浜観光協会
『日本書紀』にも登場し、有馬、道後と並ぶ日本3古湯の一つ。温泉宿はもちろん、外湯や足湯も楽しめる。〈崎の湯〉は太平洋を望む岩風呂で、波しぶきが届くほど海が近い。泉質は塩化物泉で傷や打ち身の回復に◎。同エリアにある炭酸水素塩泉も人気だ。
〈指宿温泉(いぶすき)〉鹿児島・指宿|保湿効果の高いメタケイ酸が豊富。

【源泉数】約1,050本 【泉温】25〜100℃ 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】52軒/20か所 【アクセス】JR指宿駅から徒歩で約15分/谷山ICから車で約70分 ©指宿市観光課
指宿市全域を霧島火山群が縦断しており、源泉数は1000を超える。なかでも指宿温泉発祥の地とされている〈いぶすき元湯温泉〉は木造湯屋で昔ながらの趣。多くの公衆浴場は塩化物泉で保温効果が高い。天然の保湿成分「メタケイ酸」で美肌効果も期待できる。
炭酸水素塩泉|重曹成分でつるつる肌に
主な泉質別適応症
【浴用】きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症
【飲用】胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)
肌をつるりと整える美肌の湯。温泉水1kg中の溶存物質(ガス成分を除く)が1000mg以上あり、陰イオンの主成分が炭酸水素イオンのもの。「ナトリウム—炭酸水素塩泉」は旧泉質名では「重曹泉」と呼ばれ、肌の角質を柔らかくし、毛穴の汚れを取るクレンジング効果がある。「清涼の湯」とも呼ばれ、湯上がりが心地いい。
〈東鳴子温泉(ひがしなるこ)〉宮城・大崎|短期滞在の湯治ニーズにも応える。

【源泉数】約20本 【泉温】65〜80℃ 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】10軒/− 【アクセス】JR鳴子御殿湯駅から徒歩で約10分/古川ICから車で30分 ©旅館大沼
鳴子温泉の入り口に位置し、古くから湯治の里として栄えた由緒ある保養温泉地。源泉によって香ばしい植物由来の香りや独特の油の香りの湯があり、色も透明から茶褐色、深みのある緑色があるなどさまざま。〈旅館大沼〉では短期滞在型の現代湯治を提案している。
〈飯岡温泉〉千葉・旭|黒い湯に身を沈めてじんわり整う。

【源泉数】1本 【泉温】18.4℃(気温29.0℃)加温 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】1軒/− 【アクセス】JR飯岡駅からタクシーで約15分/大栄ICから車で約50分 ©いいおか潮騒ホテル
九十九里浜の東端、潮風香る飯岡海岸に湧く飯岡温泉。地下1000mから汲み上げる湯は、コーラのように黒く、炭酸水素塩泉のやさしい肌触りが特徴。黒さの理由は、ワカメなどに含まれるヨード成分が豊富なため。肌の傷ややけどの回復にも良いとされる。
〈平湯温泉〉岐阜・高山|標高1250mの乗鞍岳の麓に湧く療養泉。

【源泉数】35本 【泉温】27〜98℃ 【湧出量】8,636L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】21軒/2か所 【アクセス】JR飛騨高山駅からバスで約60分/高山ICから車で約60分 ©平湯温泉旅館協同組合
奥飛騨温泉郷の中でも最も古い歴史を持つ温泉地。かつては北陸の大名が参勤交代の途中に立ち寄り、疲れを癒やした湯治場として栄えた。豊富な湯量と源泉数を誇り、炭酸水素塩泉をはじめ、単純温泉、塩化物泉、硫黄泉など多彩な湯を楽しめる。
〈嬉野温泉(うれしの)〉佐賀・嬉野|まるで美容液のようなトロトロ浴感。

【源泉数】17本 【泉温】85〜95℃ 【湧出量】約3,000L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】29軒(嬉野温泉旅館組合加盟)/2か所 【アクセス】新幹線・JR嬉野温泉駅からバスで約10分/嬉野ICから車で約5分 ©嬉野温泉観光協会
江戸時代から宿場町として愛されてきた、嬉野川の清流沿いに位置する温泉地。ぬめりのあるお湯は「日本3大美肌の湯」と名高く、角質化した皮膚を滑らかにし、みずみずしい肌をよみがえらせる。「温泉水」を使ったとろとろの嬉野湯どうふも名物。
硫酸塩泉|肌や血管の再生をサポート。
主な泉質別適応症
【浴用】きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
【飲用】胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘
血行促進に役立ち、「傷の湯」「脳卒中の湯」と呼ばれる。温泉水1kg中の溶存物質(ガス成分を除く)が1000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンのもの。陽イオンの主成分によって、「ナトリウム—硫酸塩泉」(芒硝泉)、「カルシウム—硫酸塩泉」(石膏泉)、「マグネシウム—硫酸塩泉」(正苦味泉)などに分類される。
〈伊香保温泉〉群馬・渋川|茶褐色の湯の色から温泉まんじゅうを発案。

【源泉数】6本 【泉温】約42℃ 【湧出量】約4,500L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】約40軒/3か所 【アクセス】JR渋川駅からバスで約25分/渋川伊香保ICから車で約20分
万葉の昔から愛される群馬の名湯。茶褐色の「黄金の湯」は硫酸塩泉で、肌にやさしく、カラダを芯から温めて血行を良くする作用があり、「子宝の湯」で人気。石段街に香る“温泉まんじゅう”は伊香保が発祥。石段街を歩けば、古き良き温泉情緒を堪能できる。
〈四万温泉(しま)〉群馬・中之条|群馬の最奥地にある日本3大胃腸病の名湯。

【源泉数】41本 【泉温】25〜80℃ 【湧出量】3,600L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】33軒/4か所 【アクセス】JR中之条駅からバスで約30分/渋川伊香保ICから車で約60分 ©(一社)四万温泉協会
四万川の上流に三方を山に囲まれて広がる温泉街は、「四万の病を癒やす霊泉」として、鎌倉時代からその名を知られている。無色透明の柔らかい湯で、飲めば胃腸に良く、入浴すれば肌に良いと愛されてきた。レトロな街並みは昭和の風情をそのまま残している。
〈熱川温泉(あたがわ)〉静岡・東伊豆|温泉の熱い湯が熱川の地名の由来。

【源泉数】13本 【泉温】約100℃ 【湧出量】150〜200L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】18軒/ホテル・旅館が独自で日帰り入浴実施 【アクセス】伊豆急行伊豆熱川駅下車すぐ/伊東から車で約35分
源泉温度はなんと約100℃。湯けむりが立ち上る温泉櫓が、熱川ならではの風情をつくり出している。なかには地上15m以上も湯を噴き上げる源泉も。肌の新陳代謝を促し、セラミドを整える働きのあるメタケイ酸を豊富に含み、「美人の湯」として親しまれている。
〈玉造温泉(たまづくり)〉島根・松江|神の湯と呼ばれる 美と万病の湯。

【源泉数】19本 【泉温】50~72℃ 【湧出量】約795L/分(合計) 【宿泊施設数/公衆浴場数】 16軒/1か所 【アクセス】JR玉造温泉駅からバスかタクシーで約5分/松江玉造ICから車で約7分
「一度入れば美しく、再び入れば万病が治る」。そんな言葉が1300年前の『出雲国風土記』に残る。泉質は肌を柔らかく潤す硫酸塩泉で、天然の化粧水とも評される。玉湯川沿いには老舗の宿や食事処が軒を連ね、川面を眺めながらのそぞろ歩きが心地いい。
二酸化炭素泉|炭酸ガスが全身の血行促進。
主な泉質別適応症
【浴用】きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症
【飲用】胃腸機能低下
カラダに泡がまとわりつく「泡の湯」。温泉水1kg中に遊離二酸化炭素を1000mg以上含む温泉。皮膚から吸収された炭酸ガスが血管を拡張。血流を促すことで、冷えや肩こり、心臓病にも良いとされる。飲用では炭酸の刺激が心地よく、胃腸機能の改善にも役立つ。ぬるめでもカラダの芯から温まり、湯上がり後もポカポカが続く。
〈船小屋温泉(ふなごや)〉福岡・筑後|胃腸病や貧血に。飲んで効く含鉄炭酸泉。

【源泉数】3本 【泉温】30.9℃(恋ぼたる) 【湧出量】272L/分(恋ぼたる) 【宿泊施設数/公衆浴場数】1軒/2か所 【アクセス】JR筑後船小屋駅から徒歩約20分/八女ICから車で約10分 ©筑後市観光協会
矢部川のほとりに佇むレトロな建物〈船小屋鉱泉場〉は、日本でも稀な飲用のみの二酸化炭素泉。鉄分を含むシュワシュワの炭酸泉を飲むことができ、多くの人が汲みに訪れる。〈川の駅「船小屋」恋ぼたる温泉館〉では、日帰りで炭酸水素塩泉の入浴を楽しめる。
〈長湯温泉〉大分・竹田|ラムネのような泡が全身の血管を広げる。

【源泉数】36本 【泉温】24.6〜52℃ 【湧出量】16.1〜290L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】15軒/13か所 【アクセス】JR豊後竹田駅からバスで約45分/湯布院ICから車で約45分 ©竹田市役所商工観光課
湯に浸かるとシュワシュワとした気泡がカラダをやさしく包み込み、血行を促進してカラダが芯からポカポカになる。また、炭酸ガスが胃腸の働きを活発にして胃腸病や便秘に効くことから、飲泉文化も地域に根づいている。飲泉場もあるのでぜひ気軽に体感を。
含鉄泉|鉄分が酸化して黄金の湯に。
鉄を多く含むため、空気に触れると酸化して無色透明から茶褐色の濁りや沈殿物を生じる。その色合いから「黄金の湯」とも呼ばれる。温泉水1kg中に鉄イオンを20mg以上含む温泉。飲用では鉄欠乏性貧血の改善に役立ち、貧血、月経障害、更年期障害など、女性に多い症状に有用とされ、「婦人の湯」としても人気がある。
〈黄金崎不老ふ死温泉(こがねざきふろうふし)〉青森・深浦|赤褐色の湯を景色とともに楽しむ。

【源泉数】1本 【泉温】52.2℃ 【湧出量】400L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】1軒/3か所 【アクセス】JRウェスパ椿山駅から送迎バスで約5分/浪岡ICから車で約2時間15分、能代南ICから約1時間30分
雄大な日本海が目の前に広がる一軒宿の温泉。夕暮れ時の露天風呂はすべてが黄金色に染まり、唯一無二の景色を楽しめる。赤褐色の湯は鉄を豊富に含んでいる証し。不老ふ死温泉という名前は、「ここで養生すれば、老いたり弱ったりしない」ことに由来している。
〈花山温泉〉和歌山・和歌山|成分濃度の高さを見て、浸かって実感。

【源泉数】1本 【泉温】25.2℃(気温11℃) 【湧出量】128 L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】1軒/1か所 【アクセス】JR和歌山駅から送迎バスで約10分/和歌山ICから車で約5分
温泉成分の結晶(湯の花)が浴槽に積み重なった湯船は、まるで鍾乳洞。源泉から炭酸ガスの圧力で自噴している二酸化炭素泉が、含有成分の鉄が空気に触れ、黄金色の濁り湯になる。あつ湯(41.5℃)とぬる湯(26℃)の温冷交互浴で副交感神経が高まる。
酸性泉|肌の悩みに働く強い殺菌力。
主な泉質別適応症
【浴用】アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、表皮化膿症、耐糖能異常(糖尿病)
酸性が強く、口にすると酸味を感じる温泉。温泉水1kg中に水素イオンを1mg以上含み、pH3未満。殺菌力が高く、皮膚トラブルの改善に役立つため、「皮膚病の湯」として知られる。入浴時にピリッと刺激を感じることもあり、肌が弱い人や傷がある人は要注意。火山地帯を中心に各地で見られるが、世界的には珍しい泉質でもある。
〈須川温泉(すかわ)〉岩手・一関|pH2.2強酸性のみちのくの秘湯。

【源泉数】1本 【泉温】52℃ 【湧出量】6,000L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】2軒(岩手県側:須川高原温泉、秋田県側:栗駒山荘)/宿泊施設が日帰り対応 【アクセス】JR一関駅からバスで約90分/一関ICから車で約60分
雄大な自然が広がる栗駒山の北麓、標高1126mに湧き出す酸性泉。平安時代前期から湯治場として知られ、1100年以上愛されてきた。入るとピリッと感じる強酸性の湯には、硫黄、鉄などさまざまな成分も含まれている。6,000L/分の湧出量は全国でも屈指。
〈蔵王温泉〉山形・山形|山岳の温泉街で強酸性の湯力を感じる。

【源泉数】46本 【泉温】43〜64℃ 【湧出量】約5,900L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】約70軒/3か所 【アクセス】JR山形駅からバスで約40分/山形上山ICから車で約20分、山形蔵王ICから車で約20分
日本屈指のマウンテンリゾートとして人気の蔵王温泉は、約1900年前に開湯した東北随一の温泉地。泉質はpH1.5〜2.1の強酸性硫黄泉で、血行を促し、肌と血管を若返らせる「美肌の湯」。殺菌作用も高く、肌を引き締める名湯だ。日帰りで湯巡りも楽しめる。
〈岳温泉(だけ)〉福島・二本松|源泉より引き湯した柔らかな酸性泉。

【源泉数】15本 【泉温】60〜98℃ 【湧出量】1,350L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】14軒/3か所 【アクセス】JR二本松駅からバスで約25分/二本松ICから車で約15分
安達太良山の標高1500mの源泉から山肌を伝うを通り、温泉街まで湯を引いている。流れてくる間に湯もみされ、酸性泉でありながら肌にやさしい湯に。湯守たちが週1回の頻度で湯花を流し落とす「ミルキーデイ」には、普段は透明な湯が真っ白に。
〈草津温泉〉群馬・草津|高温&強い酸性のパンチの利いた名泉。

【源泉数】6本(代表的なもの) 【泉温】50〜95℃ 【湧出量】32,000L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】約150軒/6か所 【アクセス】JR長野原草津口駅からバスで約25分/渋川伊香保ICから車で約80分 ©草津温泉観光協会
古くから多くの病に効くといわれる天下の名湯。日本有数の酸性度で、pH値は2.1(湯畑源泉)。ゆえに殺菌作用は抜群。湯の熱さと酸性度の高さが特徴だが、加水して温度を下げたら成分も薄まる。そこで考案されたのが、板で湯をもむ伝統の「湯もみ」だ。
硫黄泉|温泉らしい香りNo1。
主な泉質別適応症
【浴用】アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症
【飲用】耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症
独特の茹で卵臭が大きな特徴。温泉水1kg中に総硫黄を2mg以上含むものとされ、「硫黄型」と「硫化水素型」に分類される。日本では比較的多く見られる泉質で、高血糖、動脈硬化、高血圧などに良いとされ、「生活習慣病の湯」とも。さらに殺菌作用もあり、皮膚トラブルの改善も期待できる。金属類は酸化して黒くなるので要注意。
〈酸ヶ湯温泉(すかゆ)〉青森・青森|長期滞在もできる湯けむりの宿。

【源泉数】5本 【泉温】40〜42℃ 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】1軒/1か所 【アクセス】JR青森駅からバスで約70分/黒石ICから車で約45分 ©酸ヶ湯温泉
八甲田連峰の標高約900mに佇む一軒宿。約160畳もの広さを誇る「ヒバ千人風呂」は、今も昔ながらの混浴で知られ、4つの異なる源泉を楽しめる。男女別の小浴場も完備。5つの源泉はいずれも酸性の含硫黄泉で、「療養泉」としてその働きが認められている。
〈高湯温泉〉福島・福島|山に湧く源泉から浴槽までを「湯番」が守る。

【源泉数】9本 【泉温】43〜49.4℃ 【湧出量】2,588.7L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】5軒(温泉旅館)/1か所 【アクセス】JR福島駅からバスで約40分/福島西ICから車で約30分
吾妻山麓に湧く、自然とともにある温泉地。泉質は硫黄泉で、すべて100%源泉かけ流し。地形の高低差を生かして源泉から浴槽まで引き湯している。「三日一廻り、三廻り十日」が高湯の昔ながらの湯治の心得といわれ、ゆっくり浸かるほどカラダが整う。
〈野沢温泉〉長野・野沢温泉|地域の「湯仲間」が守る13の外湯。

【源泉数】約30本 【泉温】42〜91℃ 【湧出量】1,300L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】約200軒/15か所 【アクセス】JR飯山駅からバスで約25分/豊田飯山ICから車で約25分 ©野沢温泉マウンテンリゾート観光局
村の名前に唯一「温泉」がついた野沢温泉村には外湯が点在。ぐるりと巡れば泉質や温度の異なる湯を楽しめる。温泉街の中心に位置する「大湯」は村のシンボル。あつ湯とぬる湯に分かれた硫黄泉は、疲れた筋肉を癒やし、ストレスや緊張をほぐしてくれる。
〈雲仙温泉〉長崎・雲仙|高温の湯が激しく噴出する異世界。

【源泉数】約30本 【泉温】60〜98℃ 【湧出量】約1,000L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】18軒/5か所 【アクセス】JR諫早駅からバスで約90分/諫早ICから車で約60分 ©雲仙観光局
雲仙は、古くから「温泉(うんぜん)」と書かれてきた歴史を持つ湯の里。泉質は硫黄を多く含む強酸性泉で、皮膚病全般に良いとされる。白煙が立ち上り、硫黄の香りが漂う「雲仙地獄」は、木道を歩きながら湯けむりを間近に感じられる名所だ。
含よう素泉|茶褐色で殺菌効果が高い。
2014年に新たに追加された泉質。温泉水1kg中によう化物イオンを10mg以上含むものと定義される。よう素は海藻や海水に多く含まれるミネラルであり、含よう素泉は非火山性の温泉に見られる。うがい薬を思わせる薬のような香りと、茶褐色の湯色、わずかな苦味が特徴。飲用での高コレステロール血症の改善が期待できる。
〈豊臣温泉(とよとみ)〉北海道・豊富|奇跡の湯が湧く日本最北の温泉郷。

【源泉数】7本 【泉温】27.7〜34.2℃ 【湧出量】約160L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】9軒/1か所 【アクセス】JR豊富駅からバスで約10分/稚内空港から車で約50分 ©豊富町観光協会
豊富温泉の「含よう素泉」は、井戸から石油や天然ガスとともに湧き出るため、わずかに油分を含む日本で唯一の温泉だ。アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に良いとされ、「化粧品いらずの湯」「天然オイルバス」として、美肌を求める人々にも人気が高い。
〈子安温泉(こやす)〉長野・高山|森の中に現れる小さな療養泉。

【源泉数】1本 【泉温】35.9℃ 【湧出量】48.9L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】なし(キャンプ場あり)/1か所 【アクセス】長野電鉄須坂駅よりタクシーで約35分/須坂長野東ICから車で約25分
地域の湯治場として親しまれており、安産や子授け、子育ての神様を祭る子安神社の近くにあることから、「子宝の湯」としても知られている。よう素を含む茶褐色で濁りのある湯は、温度と成分の質や濃度から医療的効果が期待できる。すぐ近くにはキャンプ場も。
放射能泉|幅広く病を改善する万病の湯。
主な泉質別適応症
【浴用】高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎 など
一般的に「ラジウム温泉」や「ラドン温泉」とも呼ばれ、温泉水1kg中にラドンが30×10-10キュリー(約8・25マッヘ単位)以上含まれているものと定義されている。放射能という言葉に少し構えるかもしれないが、その放射線量はレントゲン撮影よりもはるかに微量で、痛風やリウマチなど幅広い症状の改善に良いといわれている。
〈増富温泉(ますとみ)〉山梨・北杜|ラジウムを含むぬるめの源泉。

【源泉数】5本 【泉温】内風呂約30℃、岩風呂約20℃ 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】5軒/1か所(建て替えのため休館中) 【アクセス】JR韮崎駅からバスで約50分/須玉ICから車で約30分
瑞牆山の麓にある増富温泉は、「信玄の隠し湯」の一つといわれる。日本でも稀なラジウムを含む茶褐色に濁った冷泉で、温かい湯と交互に入る交代浴で血管の拡張と収縮を促す。ゆっくり浸かることで細胞が活性化し、冷えの改善、自然治癒力アップにつながる。
〈三朝温泉(みささ)〉鳥取・三朝|ラジムリエが現代湯治をアドバイス。

【源泉数】約70本 【泉温】50〜70℃ 【湧出量】− 【宿泊施設数/公衆浴場数】22軒/1か所 【アクセス】JR倉吉駅からバスで約20分/院庄ICから車で約60分 ©三朝温泉観光協会
世界屈指のラドン含有量を誇り、カラダの治癒力を高める「ホルミシス効果」を得られる温泉として人気が高い。宿によっては、三朝温泉独自のラジムリエ(ラジウム+ソムリエ)の資格を持つスタッフが、効果的な温泉の入り方をアドバイスしてくれる。
よくばりな泉質旅ができる、泉質をぐるっと巡れる温泉地。
「泉質を決められない」「いろいろな泉質を試したい」と思ったら、一つのエリアにさまざまな泉質が湧き出す温泉地で、自分好みの泉質を見つけてみよう。
〈登別温泉〉北海道・登別|豊富な泉質はまさに「温泉のデパート」。

【源泉数】24本 【泉温】50〜95℃ 【湧出量】約10,000t/日 【宿泊施設数/公衆浴場数】14軒/1か所 【アクセス】JR登別駅からバスで約15分/登別東ICから車で約10分
塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、含鉄泉、酸性泉、硫黄泉
抜群の知名度を誇る登別温泉は、世界中から観光客が訪れる一大温泉地。主泉質である硫黄泉以外の泉質が楽しめる施設もある。泡を立てて煮えたぎる最大の「登別地獄谷」を中心に多種類の温泉が1日1万トンも湧き出し、温泉街に給湯されている。
〈有馬温泉〉兵庫・神戸|外湯で違いを感じる「金泉」と「銀泉」。

【源泉数】− 【泉温】19〜98℃ 【湧出量】約900L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】約35軒/2か所 【アクセス】神戸電鉄有馬温泉駅下車すぐ/西宮山口南ICから車で約5分 画像提供/(一財)神戸観光局
単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、二酸化炭素泉、含鉄泉、含よう素泉、放射能泉
豊臣秀吉がこよなく愛した有馬温泉は、10泉質のうち8つの成分が含まれている。有馬といえば「金泉」と「銀泉」。「金泉」は塩分と鉄分を豊富に含む含鉄強塩化物泉。一方の「銀泉」はラジウムを含む放射能泉と、炭酸を多く含む二酸化炭素泉の2種類がある。
〈別府温泉郷〉大分・別府|大地から立ち上る湯けむりは別府の象徴。

【源泉数】2,832本 【泉温】19〜98℃ 【湧出量】101,905L/分 【宿泊施設数/公衆浴場数】332軒/99か所(別府市内の共同温泉数) 【アクセス】大分空港からバスで別府市内まで約50分
単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、含鉄泉、酸性泉、硫黄泉
別府市内には「別府八湯」と呼ばれる8つの温泉エリアが点在し、それぞれに味わい深い個性がある。毎分約10万2000Lを湧出する温泉は市民生活や観光、産業などに幅広く活用。古くから日本を代表する温泉地として賑わっている。共同浴場も多い。
こんな個性派温泉も!
湯船に浸かるだけが湯治じゃない。今も受け継がれる“ユニークな入浴法”を小堀さんがピックアップ!
〈後生掛温泉(ごしょうがけ)〉の【箱蒸し風呂】秋田・八幡平|箱の中の温泉蒸気の力で汗をかいてデトックス。

後生掛大浴場内にある「箱蒸し風呂」は、日帰り入浴でも利用可能。10:30〜15:00(最終入館14:00)、火曜定休。入浴料は大人800円(税込み)。秋田県鹿角市八幡平字熊沢国有林内(無番地)、TEL/0186・31・2221。冬季は定休日、アクセス等が異なるため要確認。
十和田八幡平国立公園内にある一軒宿に、木箱に入る伝統的な「箱蒸し風呂」がある。箱の中は温泉蒸気が噴き出しているが、首から上に直接蒸気が当たらないため、のぼせにくく、気持ちよく汗をかける。泉質は硫黄泉。
〈板室温泉〉の【綱の湯】栃木・那須塩原|江戸時代以前からの伝統。綱につかまる立ち湯。

板室温泉エリアで「綱の湯」が体験できるのは2か所。〈奥那須大正村 幸乃湯温泉〉栃木県那須塩原市百村3536-1、TEL/0287・69・1126、〈板室健康のゆ グリーングリーン〉栃木県那須塩原市百村3090-6、TEL/0287・69・0232。
太い綱につかまり、立ったまま深さ140cmほどの浴槽に浸かる「綱の湯」は板室温泉独自の入浴法。胸から爪先まで均等に水圧がかかることで、全身の血行が促進される。泉質は無色透明のアルカリ性単純温泉。
〈筋湯温泉〉の【打たせ湯】大分・九重|筋の病に効くから“筋湯”。

打たせ湯を誰でも体感できる共同浴場〈うたせ大浴場〉大分県玖珠郡九重町湯坪、年中無休、営業時間6:00〜21:30、入浴料400円、問い合わせ先は九重町観光協会TEL/0973・73・5505
マッサージ効果は抜群。約1000年の歴史がある筋湯温泉の〈うたせ大浴場〉。滝のような轟音が響く浴場に入ると、18本もの打たせ湯が並び、約3mの高さから湯が落ちる。肩こりや腰痛など気になる部位に当ててほぐそう。泉質は塩化物泉。