自分の現在地はどこ？ 病気のリスクから見た目年齢までわかる、最新アンチエイジング検査

この先も健康体か？ 少量の血液から可視化

「将来重大な病気になる確率や注意すべき項目を前もって知れたらいいのに」、そんな切実な思いに応えるのが《フォーネスビジュアス》。

約7000種類の血中タンパク質を一括解析するこれは、認知症をはじめ心筋梗塞や脳卒中、肺がんなどの“数年先”の発症リスクを予測。

検査は近隣の取り扱い医療機関で受ける1回の血液検査で完結し、採血量は5mLだけ。検査前の食事制限も必要がなく、受けるハードルが低い。

それでいて、糖尿病の発症リスクに関わる耐糖能や肝硬変の発症リスクに関わる肝臓脂肪など、一般的な血液検査ではなかなか調べられない項目まで網羅しているのが画期的。

また検査結果が出た後に、保健師などの資格を持つコンシェルジュによる40分間のオンライン面談を受けられ、実践的な助言をもらえる。

そこで編集O（55歳）が検査を受けることに。医療機関では簡単な問診と採血のみで、30分もせず終了。

後日行われた面談では生活習慣の改善策の助言（酒量減に尽力を！）や、ねぎらいの言葉（運動のおかげか心肺持久力や内臓脂肪の数値がいい）までもらって、現状を知るだけでなく健康への意識もアガったとか。

採血を実施する医療機関などの詳細は、公式サイトから確認を。

現状のカラダの酸化度から食事と運動を見直そう

酸素を吸って生きている以上は不可避なカラダの酸化によるストレスは、老化を促す大敵。その酸化度を測定できるのが《ユーグレナ・マイヘルス 酸化度チェック》。

尿から酸化を示す物質「8-OHdG」の数値を測り、その程度を5段階で評価。オンラインで検査結果が確認できる。また酸化の予防策として、管理栄養士監修のレシピや効果的な運動のアドバイスももらえる。

自宅でできる血液検査。アドバイスや解説も充実

健康状態は気になるが時間がない。そんな人にぴったりなのが〈大正製薬〉が手がける、自宅で簡単にできる血液検査キット《健康チェッカー「生活習慣」》。

注射器などの器具は使わず専用キットで1滴（0.065mL）採血し、郵送すればOK。血糖値やコレステロール、中性脂肪など14項目の数値をチェックできる。専門家による解説付きで分かりやすい。

男性型脱毛症にも関わるといわれる成分を測定

「ウロリチンA」とはザクロなどに含まれるポリフェノールが腸内細菌により代謝された時に産生される成分。近年、男性型脱毛症の原因物質の生成抑制や皮膚の老化防止なども期待されている。

《ウロリチン検査 リペアチェック》は尿中のウロリチンAの量から、個人差のある産生能力を測定。エイジングに関する潜在能力を知るきっかけとして、参考になりそうだ。

若見えOR老け見え？自身の抗酸化力を数値化

カラダのタンパク質やDNAを傷つける活性酸素の働きを消去する“抗酸化物質”の一種、チオール。

《アンチエイジング年齢検査》では指先から採取した血液から、血液中に含まれるチオールの量を測定し、実年齢と比べて抗酸化力が保たれているかをチェックできる。また注文後に届く検査キットの梱包には商品名や検査項目が非記載という心配りも嬉しい。

老化に関係する3つの遺伝的なリスクをチェック

環境要因だけでなく遺伝的要因によってもエイジングは進む。その点に着目した《エイジングケア遺伝子検査キット》では、糖化・活性酸素・過酸化脂質、老化に深く関わるこれら3つの遺伝的なリスクが分かる。

さらに遺伝的に起こりやすい肌と髪のトラブルも分析され、自分に適した肌や頭皮のエイジング対策の提案も。特に“見た目年齢”が気になる人におすすめ。

主要ながんの発症リスクをAIが部位ごとに判定する

慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究成果をもとに開発されたAIを活用した《がんリスク検査 サリバチェッカー》。

がん種ごとに現在のがんリスクの評価ができ、肺や胃、大腸など日本人のがん死亡原因として上位のがん種（男性5種、女性6種）をカバー。また提携医療機関での相談に加え、オンラインで看護師などに相談できるサービス（無料）もあり、心強い。

取材・文／門上奈央　イラストレーション／イオクサツキ　編集／阿部優子

初出『Tarzan』No.880・2024年5月23日発売

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