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Prime Video『ナックルガール』主演・三吉彩花が本格アクションで気づいた変化
2023年11月2日よりPrime Videoで世界配信となる日韓共同制作映画『ナックルガール』。この本格派アクション映画で主演を演じた三吉彩花さんの特別インタビュー。
取材・文/門上奈央 撮影/内田紘倫 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/牧野裕大
恐怖心にも打ち勝った今がこれまでで一番いいカラダ
「こんな三吉彩花は見たことない」と、誰もが感じるに違いない。2023年11月2日よりPrime Videoで世界配信となる、日本人キャストと韓国のクリエイターによる日韓共同制作映画『ナックルガール』で主演に抜擢されたのは、モデルと俳優の両輪でグローバルに活躍する三吉彩花さん。
本作は、クランクインの約半年前から始まった、韓国チームが主導するトレーニングの軌跡が見ものの本格派アクションだ。三吉さんが演じる橘蘭は気鋭のプロボクサーだが、三吉さん自身は格闘技の経験はなかったそう。
「だから練習は超大変でした! 他の俳優さんも参加する合同トレーニングは、体育館で毎回4〜5時間かけて行われましたが、指揮するのはアクション作品のベテランである韓国チームなのでさすがにきつくて。私、2回くらい泣いた気がする…」
特に苦戦したのは実戦打撃だ。
「作中で蘭はある使命を果たすべく、一切の躊躇なくパンチを繰り出します。でも私は誰かにパンチを浴びせた経験もなく(笑)、人を打つことに慣れるのに時間がかかりました。ヘッドギアを着けている人に対してどのくらいの強さで当てていいかも分からなかったので、個人的にボクシングジムにも通い、力強く打つ練習とフォームの練習を並行して取り組みました。
ただある日、アクション監督のチェ・ボンロクさんに誘われてスパーリングをした時、軽く当てられただけなのに恐怖心が湧いて。それからしばらくはカラダがビビって、攻めなきゃいけない局面でパンチを出せず、ガードばかりで硬くなってしまった。そんな自分自身のカラダの反応が本当に嫌でした」
転機を迎えたのはボクシングの練習を始めて数か月経った頃だった。
「撮影開始の3か月前、ケガで練習を1か月ほど休みました。その間はプロボクサーの動画などで研究しつつも、練習できないことがもどかしくて。でもその分、トレーニングを再開してからは練習により貪欲になれたし、手応えも感じるようになりました。そして迎えたアクションシーンの撮影現場では“めちゃいい‼︎”とボンロクさんが何度も声をかけてくれて、本当に嬉しかったです」
そんな地道な鍛錬を証明するのが、今の三吉さんの研ぎ澄まされたカラダ。隆起した肩の三角筋や背中の広背筋の陰影に思わず目を奪われる。
「撮影中は増量していたのでもう少し肉感があったけれどそれも削ぎ落とされました。たぶん今のカラダが私のこれまでで一番いい体型です」
私生活も蘭という感じ。そのことに違和感もなかった
韓国のウェブコミック『ナックルガール』が台湾や日本などで人気を博し、実写映画化された本作。物語の主人公は三吉彩花さん演じる物語の主人公、プロボクサーの橘蘭。
突然姿を消した唯一の家族である妹・柚月を探すうちに、失踪の背後にある犯罪組織に気づいた蘭は、妹を救うためにボクシンググローブをナックルに持ち替えて、決戦の舞台へと向かう。
原作では“最強女子”の呼び名も持つ蘭に対して、三吉さんはどんなイメージを抱いたのだろう?
「彼女は頭で考えるよりも先にカラダが突発的に動くタイプ。そういう性質は私にはないですが、蘭は素直なんです。大事なことを成し遂げるためなら周囲にも“助けて”と言える。その人間味がいいなと思うし、私も一人で抱えるより周囲を巻き込んじゃう方なので共感します。
逆に私と全く違うのは、何があっても諦めないところ。周囲に心配されても、自分が納得いくまでは絶対に引かない。蘭の場合、その原動力は妹への想いなんですね。私は兄妹がいないし、誰かのために自分の人生を捧げた経験もないので、彼女の生き方はすごいと思います。人のために生きたくないわけではないけれど、私は蘭のようにはきっとなれないな」
三吉さんにとって蘭は好感と尊敬と憧れを抱かせる存在なのだ。
「クランクイン前のトレーニングの段階から、“こういう時、蘭ならどうするかな?”といつも考えていました。
結果的に撮影に入る頃には蘭と三吉彩花がほぼ一体というか、現場では三吉彩花ではなく蘭として存在している感覚でしたし、私生活ももはや蘭という感じ。そのことに違和感もなかったので蘭と私の相性が良かったんでしょうね。彼女とはナチュラルに共存できました」
また日韓共同作品で主演を務めたことのインパクトも並大抵でなかった。
「皆がついていきたいと思える座長でいなきゃという気持ちが今回はいっそう強くて。それが時に自分の首を絞めたけれど、いつも俳優陣やスタッフの方々が支えてくれました。コロナを経たのもあって皆で作る充実感が強かったし、韓国チームとものづくりをしたことで今後私がやりたいことがより明確になった。
とにかく本作は学びが多かったです!! クランクアップは感無量。あんなに泣いたのはおそらく十何年ぶりですよ(笑)。達成感と緊張がほぐれた安心感と、終わったさびしさで感極まりました。
『ターザン』読者の皆さんにもぜひ見てほしいです。アクションが盛りだくさんですし、テンポ感や臨場感もあるので、この作品を見ると筋トレで追い込む時とはまた違う“発散”ができるはず!」