痛みを長引かせない！もしものために知っておきたいRICE処置法

突き指、捻挫、肉離れに！RICE処置法を習得

「最近では、冷却を行わない通称PEACE＆LOVE処置法が徐々に広がりつつありますが、突き指、捻挫、肉離れに関してはこれまで通り、簡単なRICE処置法が主流です。

RICE処置法とは、Rest（安静）、Ice（冷却）、Compression（圧迫）、Elevation（挙上）の4ステップで行う応急処置です。

まずは運動を中止し、患部を冷やして圧迫。心臓より高く上げて、患部の感覚がなくなるまでキープ（最大20分）。その後、圧迫のみを冷却時間の2倍程度。これを繰り返すことで内出血や腫れが抑えられ、痛みの緩和も期待できる。

患部の炎症がなくなるまで2〜3日続けると効果的です」

ただ、どうしても動かなきゃいけない時はテーピングが活躍。その方法も教えてもらった。

RICE処置法の4ステップ

ステップ①

アイスバッグいっぱいに氷を入れて、できるだけ中の空気を抜いて患部に当てる。アイスバッグがない場合はビニール袋などで代用。

ステップ②

アイスバッグがズレないよう下から覆う。患部に適度な圧迫を加えられるよう、バンデージを引っ張りながら固定。

ステップ③

固定後は、より患部に密着するよう、アイスバッグのキャップを緩めて、手のひら全体で押して、中の空気を抜く。

ステップ④ （足首）

タオルや枕などを使い、患部を心臓より高く上げることで血流を緩やかにし、静脈の流れを促進。そして、安静を保つ。

ステップ④（太腿）

足首のアイシング＆圧迫と同じく、患部を心臓よりも高く上げ、内出血や腫れを抑える。この時もタオルや枕などを使用。

突き指のテーピング

ステップ①

手を大きく広げ、痛めた指の手のひら側からテーピングを巻き始め、隣の指に橋渡しするように貼る。

ステップ②

ステップ①を繰り返し、クルッと2周して、痛めた指と隣の指を固定。テーピングの上下は接着されていない。

ステップ③

指の間を撫でるように、上から下に2〜3回。テーピングの上下を密着させ、しっかりと固定。

ステップ④

2本の指が動くのを制限しているが、曲げることはできるため、日常生活に支障が出にくい。

捻挫のテーピング

ステップ①

足首を直角にし、内くるぶしの指2本分、上から。足底と垂直になるよう踵方向へテーピングを引っ張る。

ステップ②

足底を通り、外くるぶしにやや掛かるようスタート位置に向かってテーピングを貼っていく。

ステップ③

ステップ②の状態のまま足首にもう1周テーピングを貼り、スタート位置に固定して完成。

ステップ④

さらに固定したい場合は、Step1〜3をもう1セット。巻いている間は常に足首を直角に保つのがポイント。

肉離れのテーピング

ステップ①

伸縮性のあるバンデージを使い、患部にまずグルッと1周巻きつける。そこから、巻く位置を少しずつ上下に広げながら4〜5周。

ステップ②

バンデージを引っ張りながら患部を圧迫することで、毛細血管から血液や細胞液が流れ出るのを抑え、内出血や腫れを防ぐ。

ステップ③

圧迫しすぎていないか確認、調整して固定。足の爪をつまみ、爪の色が白から赤にすぐ戻るかを見ることで末端の血液循環を確かめる。

ステップ④

最後にテーピングで固定。太腿以外も同様の処置で対処。バンデージでは完全固定ができないため、状況に応じてスポーツ活動も可能。

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編集・取材・文／宮田恵一郎　撮影／石原敦志

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