シームレスにつながる循環型のショップ
1983年より原宿に根を下ろし、約40年。この地で6店舗目となる〈ザ・ノース・フェイス〉のニューショップは、ランニングやトレーニングを軸としたアスレチックカテゴリーを専門に扱う旗艦店だ。
剝き出しのフレームと全面ガラスのファサードが印象的な地下1階〜地上5階建てビルは、生命力を感じる「自然のようにある建築」がコンセプト。上層に行くほど細身の鉄骨となり、階高が広がる開放感に満ちた建築は、樹木が育って上に伸びていくイメージでデザインされた。
少ない素材で大きな空間を確保できるブレース構造を採用しているのも特徴のひとつ。原宿に突如現れた新たなランドマークに、球体・圏を意味する〈ザ・ノース・フェイス スフィア〉と名付け、自然との調和やさまざまな要素がシームレスにつながる循環型のショップを目指しているという。
ゴールドウインを支えてきた原宿の街の「再生」に寄与する。その拠点となるラストピースが遂に完成したのだ。
フロアガイド
4つの注目フロアをさらに深掘り!
B1|TRAINING&CONDITIONING:ショップの中枢を担うトレーニング系の聖地
天然繊維の紙糸を使用し、快適性と動きやすさを追求した話題のコレクション「コンフォーティブ」をはじめ、“ワンマイルアクティビティウェア”と位置付けした、幅広いシーンで活躍するマルチスポーツウェアを展開。もちろん、日常着としても最適。スポーツクライミングアイテムなども取り扱う。
2F|RUNNING:オン・オフ、老若男女すべてのランナーをケア
ウルトラトレイルといった過酷なフィールドにおいても最高のパフォーマンスを発揮するプロユースな「フライトシリーズ」を筆頭に、サステナブルでファッショナブルな「フリーラン」などを揃え、全方位的にランナーをバックアップ。ウィメンズ商品も多く、カップルで選べるのも嬉しい。
3F|141 CUSTOM / POP UP SPACE:アスレチック初となる141カスタムを導入
最大の目玉は、ランニングカテゴリー主要4品番のカラーリングと細やかなサイズ選択が可能なカスタマイズサービスだ。ポップアップスペースでは限定商品を販売。コンシェルジュ機能も併せ持つ商品リペアカウンターやリサイクルボックスも設置され、循環型社会実現のブランド理念を象徴。
5F|EVENT SPACE:ブランドの垣根を超えた横断型イベントも
アスリートのトークセッションが行われたり、ヨガやフィットネスといったエクササイズプログラムをオンライン配信したりと、鮮度の高いイベントを企画する5Fのイベントスペース。〈ダンスキン〉や〈ニュートラルワークス.〉など、ブランド横断型イベントも今後の楽しみだ。
「原宿には特別な思いがある。恩返しもしたいんです」
「私が子供の頃からスケートボードに乗ったりして遊んでいた原宿は、新たなファッションやカルチャーを生み出すトレンドの発信地。そんな場所で、アメリカ発祥の〈ザ・ノース・フェイス〉を紹介したいという思いから、原宿に最初に出店することを決めたんです」と、渡辺貴生さん。
原宿と〈ザ・ノース・フェイス〉の関わりは、たった17坪しかないアウトドアショップ〈ウェザーステーション〉を1983年に竹下口にオープンさせたのが始まりだ。
「パイロットショップという位置付けで、その頃はまだブランド名を掲げることができない時期。その10年後には、このビルの隣にある現在の〈ザ・ノース・フェイス マウンテン〉の場所に移転し、売り場も約50坪に拡大。2000年にようやく赤いボックスロゴを掲げて〈ザ・ノース・フェイス〉の日本第1号店をオープンさせたのです」
THE NORTH FACEと原宿の軌跡
それから約20年で、原宿エリアに5店舗と拡大。
そして今回、これまでフォローできなかったアスレチックを軸にした〈スフィア〉が初の自社ビルとして誕生した。
「コンセプトの異なる6店舗を揃えることで、原宿で包括的にブランドの世界観を表現できるようになりました。〈スフィア〉をきっかけに、コロナ禍で傷ついた原宿へまた人々が戻ってくる。そんな“再生”に寄与する拠点になれればと願っています」
こちらも注目! FREE RUNコレクション
2階のRUNNINGフロアでも購入できる「フリーラン」シリーズに、2022年秋シーズンの新作が登場予定。「フリーラン」とは、〈ザ・ノース・フェイス〉が取り組む環境配慮型のランニングウエアシリーズだ。再生ポリエステルや植物由来の素材などを採用したウェアで、“自然”に循環するランニングを始めよう。
INFORMATION
ゴールドウイン
tel. 0120-307-560
THE NORTH FACE Sphere
住所:東京都渋谷区神宮前6-10-11
TEL:03-6773-5500
営業時間:11:00〜19:00、水曜定休