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次のフルマラソンはサブ3で。〈ケツメイシ〉大蔵さんの無理なくベストを引き出す秘訣
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東京・台場のオフィスビルに、その施設はある。《inゼリー》《inバープロテイン》などで、スポーツ愛好者の支持を集める、森永製菓が運営するトレーニング施設だ。契約したトップアスリートだけが、世界で戦うカラダのためのフルオーダーのサポートを受けることができる。〈inトレーニングラボ〉の重い扉が、今、開かれる!
最先端のトレーニング科学、そして栄養の知見を武器に、世界で戦うトップアスリートをサポートする〈inトレーニングラボ〉。
このラボを活用し、フィジカルの強化に成功した選手の一人に昨年夏の金メダリスト、柔道の髙藤直寿選手がいる。
「きっかけはリオでの負けです」
リオでの銅メダルは、2016年のことである。それまでの髙藤選手は、良くも悪くも感覚派だったと振り返る。
「柔道だけをしていれば、十分だと考えていました。いわゆる筋トレや栄養には、今ほど真剣には取り組んでいませんでした。でも“本気で東京を目指すなら”、今までのやり方は、すべて変えようと思ったのです」
〈inトレーニングラボ〉の牧野講平トレーナーも、柔道家として完成されていても、髙藤選手には伸びしろがあると感じていた。
「ラボが関わる前の髙藤選手は、ベーシックなウェイトトレーニングには取り組めていました。しかし、いわゆる“動き作り”には、まだ手をつけていませんでした」
髙藤選手も、当時を振り返る。
「今まで学んだトレーニングとは全く違う考え方、動かし方でした。でも、最小の力で最大のパワーになる、柔道に繫げられることが感覚的にも分かりました。これをやりつつ、柔道の稽古もしっかりやったことが、東京の結果です。次のパリまでも、これらに取り組めば間違いないと思っています」
この5月30日、髙藤選手は29歳になった。
「最近、小さな怪我が増えたり、疲労感もあるようになりました」
柔道を長く続けるために取り組んでいるのが、栄養や睡眠を含めたコンディショニングである。
「“もしかしたら、今日の稽古で怪我をして最後に…”という気持ちで毎日臨んでいます」
そんな髙藤選手は、今の心境をあえて“死に物狂い”と表現する。
「この言葉って、今、使うんだなって(苦笑)。パリまでの一日一日を死に物狂いで、そして2連覇できたら…と思っています」
今日も〈inトレーニングラボ〉には、トレーナーと栄養士とともに、清々しい笑顔でひたむきに課題に取り組む髙藤選手の姿がある。
取材・文/大田原透 撮影/小川朋央
初出『Tarzan』No.835・2022年6月9日発売