高い保温性と通気性。オーバスペックな「腹巻き」の安心感

『ターザン』編集部員が本気で気になったアイテムを紹介する連載「編集部のみっけもん―EDITOR`S CHOICE」。今回は〈山と道〉の《Alpha Haramaki》。

photo:Tomoo Ogawa text:Tarzan

初出『Tarzan』No.817・2021年8月26日発売

腹の具合は、常に不安のタネ。

アイスを10本食べたって、飲み過ぎ食べ過ぎの次の日だってノープロブレムな“腹強者”からすれば、考えられないかもしれないが、僕ら腹弱者にとって、腹の具合ってのは、常に不安のタネとして頭の片隅にあるもの。大事な会議でも、デート中だって、一度考えだすとキリがない。

なんと哀れな人生か。一生コイツと連れ添うのか、そう憂いていた矢先、鎌倉の〈山と道〉で見つけたのがコレ。

〈山と道〉の《Alpha Haramaki》
《Alpha Haramaki》/大判のベルクロテープによる着脱はとても簡単。走っても、ジャンプしても、着用中のずれは感じない。冬はフロントファスナーにカイロを忍ばせる、なんて荒業も。ブラック、ブルー、バーガンディ、ブラウンの4色展開。各5,500円。問い合わせ先/山と道 公式サイト

人肌に支えられているような不思議な感覚。

はじめはその“ギア”な出で立ちに、腹巻きと認識するまで時間がかかる。ジップを剝がし、いざ身に着けると、腹まわりの落ち着きがなんとも“座りのいい”塩梅。

肌あたりのいいふわふわの正体は、保温性と通気性を両立した先端素材「ポーラテック・アルファダイレクト」。腹部がグッと温められ、まるで人肌に支えられているような不思議な感覚が一日続く。腹の冷えを防いでくれるのみならず、適度な締め付けは腰の動きを安定させ、歩行や走行すらサポートしてくれる。

そもそもは強風下の稜線や雪山で耐え得るように設計されたモノとあって、日常使いではまずオーバースペック。でも、それだけの余力があれば、対応できることも多くなる。

「備えよ常に」とはボーイスカウトの哲学。腹弱者よ、腹には《アルファハラマキ》を。その安心感が、有事の際に“下らない”話をする余裕すら与えてくれるはずだ。