「空港で抗原検査。待機室が3密」|新型コロナ陽性&陰性者が語る③
なかなか情報を得づらい「PCR検査」や「新型コロナウイルス感染が発覚してからの生活」について生の声を取材。今回は、陰性と診断されたCさん(57歳・男性)が語ってくれた。
取材・文/井上健二 イラストレーション/沼田光太郎
初出『Tarzan』No.799・2020年11月5日発売
空港で抗原検査を体験。待機室が3密でビビる。
海外からの入国は制限されているけれど、意外にも日本からの渡航を制限していない国もある。フランスもその一つ。そんなフランスまで、私用で出かけたのがCさん。
「成田国際空港の人出は普段の100分の1で閑散としていたのに、到着したパリのシャルル・ド・ゴール空港は大混雑で3密そのもの」
日本からフランスへの入国はフリーパス。14日間の待機も、いかなる検査も求められなかったとか。パリの様子はどうだったのか。
「唯我独尊のパリ市民が素直にマスクをしていたのにビックリ。でも、よくよく聞くと、マスクをしないと罰金を取られるみたいです」
帰国時は渡仏時とは勝手が違った。
「飛行機から降りたら、“新型コロナ感染拡大防止のための検査を行います”というアナウンスがあり、長い列を作って検査を受けました」
行われたのは唾液による抗原検査。PCR検査と違い、ウイルス自体がいるかどうかを調べる検査であり、わりと短時間で結果が分かるというメリットがある。
「成田に到着する便がたまたま少なかったタイミングでしたが、陰性との結果が出るまで1時間以上かかりました。その間待機するスペースが3密で、退屈しのぎにおしゃべりする人も多くてヒヤヒヤしました」
陰性でも公共交通機関を使った帰宅は禁じられており、Cさんは手配したハイヤーで帰宅したという。
「しばらく海外はコリゴリです」