TBS社員である坂田栄治さんが初監督を務めた映画『相撲道―サムライを継ぐ者たち―』が公開。相撲映画を撮るきっかけは、総合演出をしていたTV番組『マツコの知らない世界』に出演した元力士の案内で、朝稽古を見学したことだった。
「実際に稽古を見て、自分は相撲を知らなかったんだ、と気づかされました。頭でぶつかり合う稽古は想像を絶する激しさだし、関取のカラダ作りは本当にすごい。力士は大勢いるのに、土俵は1つしかないから、やろうとする者にしかチャンスは来ない。まさに、社会の縮図だなと」
所属するTBSの映画事業部に企画を持ち込むも通らず、協賛を募りながら自腹で映画を作ることを決意。また、そのタイミングで番組の総合演出も降りることに。
「マツコさんには“お前バカか?”と言われましたけど(笑)。長年バラエティ番組を作ってきたので、その手法を活かして世界に向けて相撲の文化を描きたいと思ったんです」
撮影では、境川部屋の大関・豪栄道(現・武隈親方)と髙田川部屋の竜電の2人を半年間追った。
「映画館ならではの、画面と音響で、今までにない相撲の迫力を感じてもらえるはずです。また力士や親方たちの言葉には人生を前向きに生きたくなるフレーズがある。それが見つかればいいなと思います」