ミッドソールに新素材を採用したモデル|キーワードから選ぶ最新ランニングシューズ2020秋
五輪が予定されていた2020年はランニングシューズが豊作の年。話題のキーワードから自分にぴったりのシューズを探そう。さて「新素材採用モデル」にはどんなシューズがある?
取材・文/神津文人 撮影/小川朋央
初出『Tarzan』No.798・2020年10月22日発売
最先端テクノロジーから生まれた新素材採用モデル!
ランニングシューズの機能を大きく左右するソール部分の設計。ミッドソールに採用する素材の良し悪しは、そのままシューズの良し悪しにつながるほど重要なものだ。
特に求められるのは、クッション性と反発性。そのうえで軽く、安定性が高いほうがいい。ランナーが少しでも速く、快適に走れるよう、各メーカーは日々、素材開発にも励んでいる。それゆえ、満を持して発表された新素材を採用したシューズは、驚くほど快適なことが多いのだ。
① BROOKS《HYPERION TEMPO》
新しいミッドソール素材、DNA FLASHは成型工程でEVAに高密度の液化窒素ガスを混ぜて臨界発泡させたもの。微細な気泡が閉じ込められたミッドソールは、高いエネルギーリターン力と軽量性が特徴。伸縮性のあるエンジニアードナイロンメッシュを3Dプリントで補強したアッパーは、足にしっかりとフィットする。
② MIZUNO《WAVE RIDER NEO》
ウエーブライダーシリーズのプレミアムモデルとして登場。ブランド史上最高のエネルギーリターン素材、MIZUNO ENERZYをミッドソール全体に搭載し、跳ねるような走り心地を実現している。また、ミズノウエーブと呼ばれるプレートを搭載することで、接地時の安定性が向上。ウーブン素材のアッパーは足にやさしくフィットする。
③ PUMA《CALIBRATE RUNNER CS》
8の字形の空洞が並ぶユニークなミッドソール構造はマサチューセッツ工科大学デザインラボと共同開発したもの。ランナーが走る際の細かな動きを徹底的に分析し、最適なクッション性と反発性を生むようコンピューターでシミュレーションを繰り返した結果、辿り着いた形状だという。街履きしたくなるデザイン!