100g当たり60gの驚異のタンパク質量! 令和のカラダはコオロギに託された!?
昆虫食がまもなく日常的に? タイやベトナムなどのアジア諸国で一般的なのは知られているが、日本でも食用コオロギが徐々に浸透中! 実は高タンパクかつ美味しいらしい…。
取材・文/門上奈央 撮影/北尾渉
初出『Tarzan』No.794・2020年8月27日発売
牛豚鶏に匹敵するタンパク質量。
今年春、〈無印良品〉ネットストアで数量限定発売された《コオロギせんべい》が発売初日で完売の人気ぶりを見せた。
「発売前にリリースを発表した時、賛否両論あったのは事実です。でも想定していた以上に”賛”の声が寄せられたという印象でした」
と、《コオロギせんべい》開発に携わる良品計画の山田達郎さん。『ターザン』的に特にぐっとくるのは、コオロギが高タンパクなこと。
「100g当たりタンパク質量が粉末にして60g、一匹丸ごとで20gとされます。牛豚鶏に匹敵する含有量なのは特筆すべき点です」
とはいえコオロギか…と戸惑う人もいるだろう。しかし世界的人口増加に伴い、健康に必要不可欠な栄養素・タンパク質の確保が国際的な課題なのはご存じの通り。家畜に比べて環境への負荷が少ないことは、国連食糧農業機関も昆虫食に期待を寄せる理由の一つ。
食べてみるとエビのような味わい。
「私がコオロギを初めて食べたのは〈無印良品〉フィンランド店の現地従業員から贈られた、コオロギの素焼きでした。正直エッと思いましたが、食べたらエビのような香ばしさがおいしく、商品化に本腰を入れ始めました。《コオロギせんべい》で地球を救いたい!…などと大それたことは言いませんが、このせんべいが、今世界で起こっていることに興味を持つきっかけになれたら嬉しいです」
他にも各メーカーから”コオロギ食品”が登場中。タンパク源の期待の新星、ぜひともご賞味あれ。
手軽に試せるコオロギ食品5選。
① 無印良品《コオロギせんべい》
フタホシコオロギを粉末状にして練り込んだせんべい。サクッと軽い食感と香ばしさが“エビせん”のよう。〈無印良品〉の一部店舗とネットストアで購入できる。173円(税抜)。www.muji.com/jp/ja/store/
② コンフェクショナリー・コオロギ《未来コオロギ 柿の種》
オーガニックコオロギ粉末をまぶした柿の種。“世界紀行”をテーマにした3種類が揃う(アヒージョ、タコス、トムヤムクン)。王道の柿ピーと比べても違いが分からない? 246円(税抜)。www.concricket.com
③ コンフェクショナリー・コオロギ《スーパーコオロギ 玄米グラノーラ》
カナダ産のコオロギと国産玄米で作ったシリアルに、バナナなどのドライフルーツを配合。材料は全てオーガニック。スナック感覚でも。786円(税抜)。www.concricket.com
④ TAKEO《昆虫ふりかけ 白米用 昆虫ミックス》
粉末状のフタホシコオロギと焙煎カイコをブレンドしたふりかけ。ゴマの風味が◎。タンパク質を39%配合、タンパク質のちょい足しに。739円(税抜)。https://takeo.tokyo
⑤ TAKEO《国産こおろぎ食べくらべ 京都・二本松。広島》
シンプルな「昆虫煮干し 京都こおろぎ」、旨みある「福島・ソース味 二本松こおろぎ」、味わい豊かな「昆虫ロースト 広島こおろぎ」。1,463円(税抜)。https://takeo.tokyo