「レザージャケットがインスピレーションを与えてくれる」(プロレスラー・高橋ヒロム)
text: Kai Tokuhara photo: Yuichi Sugita illustration: Shinji Abe
初出『Tarzan』No.788・2020年5月28日発売
まさに“破天荒”という言葉を地でいくようなファイトスタイルで、ツワモノ揃いの新日本プロレスにおいて強烈な存在感を放っている高橋ヒロム選手。そんな彼の個性をさらに引き立てているのが入場時に着用しているレザージャケットだ。
「これは昨年12月にお披露目した“2代目ちゃん”です。初代ちゃんと同じくニューヨーク・マンハッタンのイーストビレッジにある〈Search and Destroy〉というパンクショップで購入したのですが、手描きの一点モノなので値切り交渉するも一蹴され、かなりいいお値段でした。
でもめちゃくちゃカッコいい店員のおねえさんが初代を買った時のことを覚えていてくれたみたいで、“あんたレスラーでしょ? ワタシの子供、リングで可愛がってやってよ”と後押ししてくれたので勇気を出して買えました」
プロレスラーのコスチュームといえばガウンのイメージが強いけれど、そもそも高橋選手はなぜレザージャケットなのか?
「自分の闘い方やイメージをストレートに表現できるアイテムがレザージャケットだったから。冬はファーのガウンを羽織りますがちゃんとジャケットも手に持って入場します。“なんで?”と興味を持ってもらえるのも好きなので(笑)。
いずれにしても自分以上にこの子を着こなせる人間はこの世にいないと自信を持って言えますね。だから重いしかさばるけれど、どんな遠征にも必ず持っていきます。このジャケットから“高橋ヒロム”として生きるうえでのインスピレーションを得ています!」