いま着たい服、使いたいもの全部【Tarzan Locker-Room】|July 11, 2019
『ターザン』本誌のファッション連載「ロッカールーム」より、旬のアイテムをお届け! 普通なのに普通じゃない。肌触りや風合いに意外性がある素材に男は惹かれる。まだまだ続く梅雨とゲリラ豪雨への備えから、夏目前のいま揃えたいアイテムをピックアップ。
photos: Tomoo Ogawa styling: Shinichi Sakagami edit & text: Kyosuke Nitta
(初出『Tarzan』No.767・2019年6月27日発売)
目次
憂鬱な雨を吹き飛ばす、ユニークな素材使い。
(写真左から)〈デサントddd〉のアノラック。シワのニュアンスを見る限りコットンに見えるが、実は撥水力の高い軽量ナイロン製。前面のフラップポケット内に収納できるパッカブル仕様で、コードが付くから肩からぶら下げることもできる。18,000円(デサントddd/デサント ブラン 代官山)
〈オーラリー〉のクラシカルなチェックシャツは、薄く滑らかな質感がシルクのようだが、まさかまさかのウール。超極細の羊毛を高密度に織り上げることでツルンとしたコシのあるタッチを実現した。36,000円(オーラリー/オーラリー)
縦にストンと落ちるシルエットがクールな〈OAMC〉のパンツは、パリッとしたオリーブの発色と艶やかな光沢感がナイロンのようだがコットン100%。57,000円(OAMC/エドストローム オフィス)
ナイロン?と思わせて、テフロン加工を施したリサイクルポリエステル。〈シエスタ〉のバックパック《CASPER》はとにかく軽くて、雨をバシバシ弾く。14,000円(シエスタ/シエスタ)
ぱっと見ではサイドパネルが《ナイキ エア プレスト》だが、ソールにクッション性と安定感とグリップ力の3拍子が揃ったリアクト エレメントを採用。新作の《ナイキ リアクト プレスト》。12,000円(ナイキ エア プレスト/ナイキ)
ハーフドームがデイパックの新定番。
〈グレゴリー〉の定番デイパック《ALL DAY》に今年加わった新色「ハーフドーム」は、ヨセミテ公園内の花崗岩から着想を得ていて、とにかくオールドスクールな配色が胸を熱くさせる。
だが、見た目に反して機能は最新。タブレットやPCを収納できるインナーポケットや、長時間背負っても疲れにくいEVAストラップなど、普段使いも抜群にいい。17,000円(グレゴリー/グレゴリー/サムソナイト・ジャパン)
走り出したくなるシワとシャカシャカ。
ナイロンの衣擦れ音は、いつの時代も男のラン欲を呼び起こす。今季〈エレッセ ヘリテージ〉からリリースされたサーキットウィンドパンツは、〈エレッセ〉がモータースポーツをサポートしていた1980年代のスタッフウェアから着想を得ていて、膝の2本線やジップ部分のラインが走るたびにコンクリートジャングルで映える。
シワ感のあるナイロン素材やメッシュの裏地もまたグッとくる。10,000円(エレッセ ヘリテージ/ゴールドウイン)
男っていうものはルーツに弱いんだ。
〈アナトミカ〉が定番でリリースしているロイヤルマリントラウザーにショーツが登場。ルーツは、英国海兵隊の官給品として支給されていたもので、深めの2タックやサイドアジャスターなどの仕様はそのままに、米軍チノの原点であるウェストポイント地のようなハリのある高密度チノクロスを使用。
英国的な気品がありながら、穿き心地はアメリカンで武骨。そのギャップがいい。26,000円(アナトミカ/アナトミカ 東京)
ホッケーシャツがいよいよ街着に!
ホッケーのユニフォームはカッコいい。だが、インパクトの強いカラーリングやオールメッシュの素材感は、街着としてはハードルが高い…。その難点に可能性を見出したのが東京発の〈ジャストライト〉だ。
防具の上から羽織れるぐらいの超ビッグサイズや太いアームライン、浅めのVネックなどの要素だけをピックアップしつつ、ボディを無地の肉厚な天竺素材に変更。その発想がクールだ。12,000円(ジャストライト/TOXGO)
都会的なヘビーデューティ。
梅雨とゲリラ豪雨に備えて、軍パンからキレイめのトラウザーまで似合う長靴が必要だ。今季改めて注目したいのは、フランスの中央に位置するロワール地方で創業してから165年以上レインブーツを作り続けている〈エーグル〉。
ハンティングブーツから着想を得たサイドストラップのディテールが質実剛健でありながら、シュッと細身なシェイプとショート丈にエスプリが漂う。15,000円(エーグル/エーグル)
コンシャスな男には赤のマドラスを。
夏の太陽。青い海。鍛え上げたカラダに、赤のマドラスチェックが似合わないはずがない。〈インディビジュアライズドシャツ〉の新作は、赤や緑、黄色やネイビーの配色がすこぶるいい。
ベースとなるスタンダードフィットのボタンダウンは、ロールが綺麗に出るように襟まわりが計算されているし、腕まくりしただけで様になる。チノショーツに合わせたい。各26,000円(インディビジュアライズドシャツ/ユーソニアン グッズストア)
今夏のジーンズは、MADE IN UKに注目。
英国製のセルヴィッジジーンズがあったとは! 〈ドレイクス〉がロンドンのデニムブランド〈ブラックホースレーン〉と共同で作った《No.3ジーンズ》は、股上が深めでありながら膝上からゆるりとかかったテーパードがモダン。
リベットとボタンは刻印入りでオリジナルという徹底ぶり。革靴が似合う大人なシルエットと、きめ細やかな作りに英国気質が窺える。42,000円(ドレイクス/ドレイクス 銀座店)
物語が満載なラガーシャツ。
ラガーシャツといえば〈マギル ロサンゼルス〉。新作の《HOCKNEY》は、画家のデイヴィッド・ホックニーが愛用していたラガーシャツを思わせる太ピッチが最高で、ゆったりした身幅と小ぶりな襟が好バランス。
50年代のアイビーリーガーがスポーツウェアを直しながら着倒していたように、胸元のボタンフライ部分をハンドステッチで補強。その演出もニクい。18,000円(マギル ロサンゼルス/モットハウス・トーキョー)
潜在能力を呼び起こす新素材のシューズ。
夏に向けてジム用シューズを買い替えるなら、〈イノヴェイト〉の《F-LITE 230UNI》を推したい。10年前のアメリカのクロスフィットトレーニングブームで爆発的にヒットした《F-LITE 230》の進化版で、アウトソールには超軽量&超頑丈でグリップ力もかなり高い新素材、グラフェンを採用。
アッパーをコーデュラナイロンに変更することで、通気性と耐久性もアップしている。17,000円(イノヴェイト/デサント トウキョウ)
こんなピンズを待っていた!
好きな店のオリジナルステッカーやキーホルダーは、その店の姿勢をフォローする意味でも手に入れたいところだが、普通じゃつまらない。原宿の〈プロップスストアアネックス〉は、店頭でUSED商品に付けられている識別用ステッカーをピンズにアレンジ。
こういうシャレの利いたグッズに男は惹かれる。カバーオールの胸元や、バックパック、キャップなどにつけたい。1,200円(プロップスストアアネックス/プロップスストアアネックス)
外遊びに必須のデカトート。
よしキャンプだ!と意気込んでもデカいバッグがないと話にならない。NY発の〈グレイ〉のトートバッグは、アビエイタージャケットで用いられる高密度なナイロンをボディに使っているから超タフ。
大容量だからガンガン荷物を詰め込めるし、サイドのスナップボタンで開口部を調整できるし、肩掛けも手持ちもできる2ハンドル仕様。耐久面も使い心地もすべてが頼もしい。22,000円(グレイ/ジェットン ショールーム)
機能美を凝縮した海のユニフォーム。
〈ユニフォーム エクスペリメント×ハーレー〉のコラボレーションは異色にも思えるが、ハイパフォーマンスを追求する両者の根幹は同じだ。ラッシュガードは、伸縮性と速乾性の高いファブリックを使用しつつ、立体縫製にすることで肩まわりの動きやすさを追求。
ボードショーツは水を弾いてすぐ乾く伸縮素材で、滑らかなシルキータッチが魅力。ラッシュガード8,800円、ショーツ14,300円(共にユニフォーム エクスペリメント×ハーレー/ソフ)
INFORMATION
・デサント ブラン 代官山 tel. 03-6416-5989
・オーラリー tel. 03-6427-7141
・エドストローム オフィス tel. 03-6427-5901
・シエスタ tel. 03-6804-3817
・ナイキ tel.0120-64537
・グレゴリー/サムソナイト-ジャパン tel. 0800-12-36910
・アナトミカ 東京 tel. 03-5823-6186
・TOXGO tel. 03-3408-6779
・エーグル tel. 0120-810378
・ユーソニアン グッズストア tel. 03-5410-1776
・ドレイクス 銀座店 tel. 03-6263-9955
・モットハウス・トーキョー tel. 03-6325-2593
・デサント トウキョウ tel. 03-6804-6332
・プロップスストアアネックス tel. 03-6455-5388
・ジェットン ショールーム tel. 03-6804-1970
・ソフ tel. 03-5775-2290