いま着たい服、使いたいもの全部【Tarzan Locker-Room】|June 27, 2019
『ターザン』本誌のファッション連載〈ロッカールーム〉より、旬のアイテムをお届け! 清々しい初夏の日々を快適に過ごしたい。そんな気持ちを盛り上げるアイテムが揃った。
photos: Tomoo Ogawa styling: Shinichi Sakagami edit & text: Kyosuke Nitta
(初出『Tarzan』No.766・2019年6月13日発売)
目次
清々しい初夏には、洗いざらしのシャツが着たい。
梅雨に差し掛かる前のほんのひと時。湿気もなく日差しも強すぎず、頰に当たる風が気持ちいい。そんな清々しい初夏の一日は、凜としたシャツを洗いざらしで着たい。
〈サンリミット〉の新作は、イタリアで1876年に創業した老舗シャツ地メーカー、アルビニ社のサテンオックスを使用。シャリッとした軽やかな肌触りと上品な光沢感がありながら、洗いざらしてラフに羽織ったときの凹凸感がとにかく絵になる。2本の細いブルーストライプもクラシックだし、夏の始まりにピッタリ。33,000円(サンリミット/サンリミット 上野店)
ネック回りの詰まり具合と、肉厚でタフな生地感が最高な〈アナトミカ〉のポケットTシャツ。7,000円(アナトミカ/アナトミカ 東京)
深みのあるネイビーに淡いピンクのストライプが映える〈アクネ ストゥディオズ〉のイージートラウザーズは縦長のシルエットが上品。34,000円(アクネ ストゥディオズ/アクネ ストゥディオズ アオヤマ)
開閉のしやすいラウンドジップが魅力の〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉のワンショルダーバッグ。マットなオリーブの色味がクール。17,000円(ザ・ノース・フェイス パープルレーベル/ナナミカ 代官山)
ブルーの発色が初夏のすっきりした青空を連想させる〈エイティーズ〉のスニーカー。24,500円(エイティーズ/エドストローム オフィス)
空と太陽の色を纏ったウィンドブレーカー。
晴れ渡った空と、まぶしい太陽の日差し。朝起きて早々に走り出したくなるのは、そんな夏らしい色が映えるウィンドブレーカーだ。〈リーボック クラシック〉が今季リリースしたのは、軽やかで薄いナイロン製。
胸元とバックヨークは鮮やかなブルーで切り替えられていて、サイドポケット部分の軽快なイエローがアクセントに。走るほどに、気分がアガる。14,000円(リーボック クラシック/リーボック アディダスグループ)
ズドンと太いのに、縦長で美脚なチノ。
50年代に製造されたぶっといUSアーミーのチノパンもいいが、トラウザーズのような上品なすっきり感も欲しい。その両極端がいい塩梅で融合したのが〈ギャップ〉のワイドレッグチノだ。
ぱっと見はとにかく太いが、実際穿いてみると縦にストンと落ちるシルエットがモダン。ヒップやや上の位置に両玉縁ポケットが付属しているから脚長にも見え、後ろ姿が大人っぽくて、ルーズなのに品がある。ワイドチノトラウザーズ、各7,315円(ギャップ/ギャップ)
伝統と伝統の融合。令和元年の名品に認定。
キャンプやBBQの永久定番である紙皿と紙コップ。もはや存在していることが当たり前すぎてそのデザインの価値を見失ってしまっていたが、まさかまさか陶器になって登場するとは!?
伝統の波佐見焼を今の解釈で作るプロダクトブランド〈バーバー〉の新作で、誰も目をつけていない灯台下暗しのアイテムに着目する、その視点に拍手を送りたい。プレート16cm1,500円、250ccカップ1,500円(共にバーバー/マルヒロ)
使うほどに味を増すミニマルな旅道具。
〈ヴェイランス〉の札入れとパスポートウォレットは、装飾を完全に排除したミニマル&テックなデザインが魅力だが、アメリカの老舗タンナー、ホーウィン社のフルグレインタンニングレザーのみを使用している、というのがアツい。
しかも特殊な圧着技術により完全シームレスを実現。男はこういうギャップに弱い。札入れ27,000円、パスポートウォレット/32,000円(共にヴェイランス/アークテリクス)
社会の窓から、セイハロー!
年中無休でボクサーブリーフと決め込んでいる人も、〈スリーピー・ジョーンズ〉のトランクスを知れば鞍替えするだろう。ブロードクロスはさらりと軽快で、チェックの配色もとにかく小粋。
裾幅もゆったりしすぎずに好バランスだし、パンイチでくつろぐ瞬間も様になる。そして、フロントを開けると「HELLO」の文字が現れるというユーモアが最高。トランクス各7,000円(スリーピー・ジョーンズ/モットハウス・トーキョー)
米国ポートランドの職人技の結晶。
1978年に米国ポートランドでスタートした〈クレイリー シューズ〉。定番の《ミッドタウン》は、アッパーにノルウェー最古のタンナーAARENES社で鞣したオックスハイドレザーを、ライニングにはブラジル産のベジタブルタンニングレザーを採用し、太いシューレースも米国ステアリングロープ社製という脱帽のこだわりよう。世界の極上がすべて詰まっている。118,000円(クレイリー シューズ/ユーソニアングッズ ストア)
初夏のベスト・ロンTはコレ!
LAのようなカラッとした初夏の陽気の日は、〈タピア・ロサンゼルス〉のラグランカットソーを。上質なスーピマコットンジャージーにガーメントダイを施すことで、空気を多く含んだようなふっくらした柔らかい肌触りに仕上がっていて、その風合いだけでなく、緩やかに広がったネックラインも大人っぽくてコナレている。これを一枚で着て絵になる男になりたい。各12,000円(タピア・ロサンゼルス/モアライド)
細部まで品格がある英国製のリボンベルト。
短パンの季節が来たらやっぱりリボンベルトだ。とは言っても、ポップすぎる配色だと子供っぽくなってしまうし、簡素な作りだと野暮ったくなってしまう。
〈グレンロイヤル〉のリボンベルトは、馬具の鞍に使われるキャストサドルディーリングを用いていて、ブライドルレザーも経年で上品な光沢を増していく。濃いブラウンをベースにしたツートーンもクラシック。各12,000円(グレンロイヤル/ブリティッシュ メイド 銀座店)
今年のショーツ始めは、〈グラインド ロンドン〉を。
2019年夏のナイロンショーツは、ロンドンのストリートシーンを牽引する〈グラインド ロンドン〉の《NIGHT WORK SHORTS》を推したい。ポリエステルナイロンのボディは多少の水なら弾き、メッシュの裏地で汗をかいても肌につかず通気性も抜群。
ファティーグパンツのようなサイドパッチポケットはジップ仕様。ドローコードにもエンドパーツが付属していて、文句のつけどころがない。10,000円(グラインド ロンドン/TOXGO)
日本の湿気には、和紙が一番。
梅雨と同時に強烈な湿気がやってこようが、〈キャプテン サンシャイン〉の和紙100%ノーカラーシャツがあればいつだって快適。風がすっと抜けて気持ちいいし、汗でべたつかず消臭力も抜群で、軽くてすぐ乾き、ガンガン洗える。
ヘンリーネックのような首回りも粋。袖口がリブだから腕まくりもしやすい。歩くたびにヒラリと揺れるサイドスリットもいい。24,000円(キャプテン サンシャイン/キャプテンサンシャイン)
レトロな見た目に隠されたアクティブな機能。
初夏の定番である太めの軍パンや、チノショーツに合わせるなら〈ザ・ノース・フェイス〉の《トラバース ベロシティアプローチ》だ。クライミング用のアプローチシューズから着想を得たデザインで、ラバートウと爪先まで長いレースアップがギア感たっぷり。
クッション性もホールド感もかなり高く、ビブラムソールも軽快でタフ。ぐんぐん歩きたくなる一足だ。13,000円(ザ・ノース・フェイス/ザ・ノース・フェイス マウンテン)
2泊3日のバカンスに携えたいクラシックなキャリーケース。
1978年にアメリカのビバリーヒルズで創業した〈リカルド ビバリーヒルズ〉の《エルロン》は、20インチで最大容量40Lというサイズ感が夏の小旅行にぴったり。
航空機などにも使用されるアルミニウムの外装は軽くて耐久性もあり、360度静かに回転する4輪ホイールや、2つのTSAロックシステムなど、ルックスだけでなく機能美も頼もしい。60,000円(リカルド ビバリーヒルズ/リカルド ビバリーヒルズ ジャパン)
INFORMATION
・サンリミット 上野店 tel. 03-5826-4791
・アナトミカ 東京 tel. 03-5823-6186
・アクネ ストゥディオズ アオヤマ tel. 03-6418-9923
・ナナミカ 代官山 tel. 03-5728-6550
・エドストローム オフィス tel. 03-6427-5901
・リーボック アディダスグループ tel. 0570-033-033
・ギャップ tel. 03-5360-7800
・マルヒロ tel. 0955-42-2777
・アークテリクス tel. 03-6631-0833
・モットハウス・トーキョー tel. 03-6325-2593
・ユーソニアングッズ ストア tel. 03-5410-1776
・モアライド tel. 03-6450-2620
・ブリティッシュ メイド 銀座店 tel. 03-6263-9955
・TOXGO tel. 03-3408-6779
・キャプテンサンシャイン tel. 03-5793-8588
・ザ・ノース・フェイス マウンテン tel. 03-5466-9278
・リカルド ビバリーヒルズ ジャパン tel. 0800-700-6159