長時間走っても脚のダメージが抑えられるハーフタイツ|ザ・ノース・フェイス「C3fit」
説明不要のアウトドアブランド、〈ザ・ノース・フェイス〉と、コンプレッションウェアやサポートタイツなど機能性ウェアでおなじみの〈C3fit〉。そのダブルネームによるハーフタイツがリリースされた。その名も《インパクトカーゴハーフタイツ》。聞けばトレイルランナーの鏑木毅さんの着用モデルを、一般のトレイルランナー向けにカスタマイズしているのだとか。
取材・文/黒田 創 イラストレーション/羽鳥好美
(初出『Tarzan』No.762・2019年4月4日発売)
ザ・ノース・フェイスの知見と、C3fitの技術。
トレイルランは基本的に長時間走るスポーツである。そこでこのタイツにはカラダに疲れを溜めることなく走り続けられるよう、さまざまなスペックが搭載されている。
第一のポイントは腰まわりのサポート性の高さ。不整地であるトレイルを走るとロードを走る時以上に体幹バランスが崩れがちになるが、このタイツは中臀筋付近がしっかりサポートされる。常に骨盤が自然と立つ形となり、体幹が安定するよう促されるのだ。このあたりは長時間着用するほどに実感できた。
もうひとつの注目ポイントは太腿まわり。ランニングで最も酷使される太腿の表側の大腿四頭筋と内側の内転筋がうまい具合にタイトなストレッチ素材で覆われているのだ。これでもたらされるのが一歩一歩の余計なブレの軽減。筋肉の微細な揺れが減ることにより、長時間走っても脚のダメージは抑えられる。
さらに腰と太腿まわりのパーツを見てみると、ところどころメッシュ素材になっているのに気づく(メンズのみ)。この部分の通気性を高めることで熱をこもりにくくし、汗を逃がす効果を高めているのだ。
一般的なランニングタイツは一日中穿いていると次第に締め付けがキツくなったり、暑さや湿気が気になるといった欠点があるが、このタイツは部位別に素材を使い分けて筋肉のサポート性と通気性を両立させている。
トレイルランナーのニーズに応えるべく、ポケットを左右に設けている点も見逃せない。ジェルやグローブなどがすっぽり収まるサイズで、ストレッチ素材なので走っても不快な揺れが極めて少ないのだ。
実際に穿いて走ってみると、体幹が安定する分踏み出しがスムーズになり、距離が増えても足運びが軽い感覚を得られた。
トレイルランのみならず、ロードのランなどでも活用したいこの《インパクトカーゴハーフタイツ》。ザ・ノース・フェイスのアウトドアフィールドへの知見とC3fitの技術がギュッと凝縮された、ハイブリッドな一着である。
INFORMATION
ゴールドウイン tel. 0120-307560