• 日本初開催『レッドブル・クラッシュドアイス』ってどんな競技? 第一人者・山本純子選手にも注目!
COLUMN
2018.11.29

日本初開催『レッドブル・クラッシュドアイス』ってどんな競技? 第一人者・山本純子選手にも注目!

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© Joerg Mitter/Red Bull Content Pool

日本初開催となる『レッドブル・クラッシュドアイス』が2018年12月7、8日に神奈川県横浜市の臨港パーク内特設トラックで行われる。11月22日に基礎部分の建造が終わり、27日には特殊冷却チューブ設営の主要部分が完了。12月6日の選手試走時には分厚い氷の斜面ができあがる。大会を前に、日本の第一人者である山本純子選手がトラックを視察した。

クラッシュドアイスってどんな競技?

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海外大会を単身で挑戦し続けてきた日本での第一人者、山本純子選手(左) © Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

ウインタースポーツの一種であるクラッシュドアイスはアイスクロスダウンヒル競技と呼ばれている。北米や欧州でシリーズ戦が開催され、肉弾戦に慣れたアイスホッケー選手らが参戦するショーアップされたイベントだ。今季は横浜大会が開幕戦となり、2019年2月2日にフィンランドのユヴァスキュラ、同8、9日に米国ボストンで開催される。

市街地に氷のスロープを特設して、アイスホッケーの靴や防具に身を固めたアスリートたちが滑り降りてゴールを目指す。その途中には落差5mの壁やジャンプ台がある。4人一斉にスタートし、2着までが勝ち上がる。男女の決勝は世界屈指の4人で争われる。

第一人者が山本純子選手

世界で最もアツい氷上バトルともいわれる。そんな無骨な競技に数年前から単身チャレンジし、世界ランキング10位の位置につけるのが山本純子選手。北海道のケーブルテレビ会社に勤務しながら、休暇を取って各国のクラッシュドアイスに遠征する。男女を通して日本の第一人者である。

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27日にコースを視察した山本純子(やまもと・じゅんこ)選手。横浜のスタートランプで決意を新たにする。

横浜のコースを視察した山本選手は第一声で、「最初のスタートランプの高さはこれまで出場した大会の中で最大です。斜度がこれよりきつかった大会はありましたが、ここまでの高さはこれまでなかったと思います」と興奮気味。横浜に出現したスタートランプは高さ12m、最大斜度42度。全長350mのコースはその後、平たんやうねりのあるストレート、ヘアピンカーブや壁を飛び降りる部分もある。

タフでスタミナが必要なコース

滑り降りるだけが勝負ではない。選手はパンピングという、身体を上下させて氷をプッシュする動きで加速していく。勝手に滑り降りるだけのダウンヒル主体のコースとは違って、横浜はテクニカルとスタミナが要求されるコースだと断言している。

そんな山本選手は横浜が出生地だ。

「記憶はほとんどないんですが、小さいころに両親がよく連れてきてくれました。このあたりの景色は遊びに来たときの思い出があって、見慣れた感じです。そんなところで私がずっと情熱をかけてきたレースができるとは思っていなかった。とてもうれしいです」

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2017-18シーズン最終戦、カナダ・エドモントン大会で山本純子選手(左)は準々決勝敗退で悔しさをにじませた。

今季はインライスケートを練習に取り入れて、さらに磨きをかけた。この種目の世界チャンピオンである安床エイト選手と安床武士選手の安床ブラザーズが2018年2月にクラッシュドアイスに参入し、そのノウハウを伝授してくれた。

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カナダ・エドモントン大会に初出場した安床ブラザーズ。左が弟武士選手、右が兄エイト選手。

「インラインスケートの練習を取り入れたことで、アップダウンなどのセクションで自分の身体で推進力を操作できるようになりました。今までは斜面をただ滑るだけだったんですが、どこで加速するべきか、どのくらいプッシュすれば上れるか。すごく分かってきた」

日本初開催ということもあり、志のある若手選手を募って練習会を何度となく開催した。リアル恋愛番組『テラスハウス』に出演していた佐藤つば冴さんも山本選手に憧れて横浜大会での初出場を決めている。

「私自身、表彰台に上ったことがないのでまずはそこを目指したい。今回は選考会を経て日本チームを作ったので、みんなで情報交換したり励まし合って、日本人選手が次につながるような大会にできたらいいなと思います」

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エドモントン大会を視察、10月の横浜大会記者発表で参戦を表明した佐藤つば冴選手。

テレビ映えする競技としてクラッシュドアイスは冬季オリンピック正式種目採用を目指して、国際競技団体などとさまざまな協議をめぐらせている。五輪採用条件のひとつは世界的な開催実績であり、横浜大会がそういった思わくで開催にこぎ着けたという経緯もある。

これまでたった1人で世界と戦ってきた山本。夢にまで見た国内開催は選手としての最高の実績をつかむとともに、後任の育成、さらには五輪採用の後押しをしていきたいという強い意志を感じる。

『クラッシュドアイス横浜』、山本純子選手に注目だ。


取材・撮影/山口和幸

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