肝臓、足、頭皮、骨密度…。健康に長生きするための「専門ドック」8選

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自分はまだ大丈夫？ QOLを重視する女性に：レディースドック

病気の発症リスクは男女で大きく異なる。女性は男性に比べて甲状腺疾患は約5倍、骨粗鬆症は約13倍もリスクが上がる。また子宮頸がんのように20代から注意すべき病気も。

ライフステージに応じた検査項目を組み込むレディースドックを豊富に揃えるのは〈イーク紀尾井町〉。

「スタンダードコースのほか、20〜30代向けのライトコース、ブライダルコースなどもあります。女性ホルモン検査や骨密度測定などのオプション検査を受診される方も多数。“働く全ての人の健康を守る”ため、当院ではメンズドックも実施しています」（スタッフの宮下朋美さん）

パートナーにも声をかけて、各々ドックを受けるのもアリかも。

ダンマリを決め込む“沈黙の臓器”を徹底検査：脂肪肝ドック

病気が進行しても自覚症状が出にくい肝臓。一度不具合が生じれば大事になるため、MRI検査も選択に。男性は30〜40代、女性は50代以降で発症率が高まる脂肪肝は、炎症が加わると肝臓の線維化が進み、肝硬変や肝臓がんを合併することも。

「脂肪肝ドック」を実施する〈新百合ヶ丘総合病院〉の今城健人先生は語る。

「健康診断で引っかかった方のほか、飲酒好きな方、肥満傾向にある方の受診が多いですが、日本人には痩せ型の脂肪肝の方も一定数いるので、肝臓に不安がある方はぜひ受診を」

全身の土台、でも後回しにされがちな足に向き合う：足ドック

いつまでも自分の足で歩きたいなら、足の健康寿命が重要。

日本初の足病医療総合病院〈下北沢病院〉で好評なのが、足ドック（足の見えるか検診）。3〜4時間かけて血液や骨格、身体機能、歩行の検査と看護師によるメディカルフットケアを行い、足を多角的に分析。

「運動量が多い方や、立ち仕事または座業に偏っている方も多く受診されます。皮膚科医による足の皮膚疾患の総合検査や靴の処方箋を発行するプレミアムプランもあります」（看護師の五升田香織さん）

頭や毛髪の“違和感”の原因を頭皮から探る：頭皮ドック

「当院で実施している“髪の健康診断”を受ける方の多くは抜け毛と薄毛に悩む、20〜40代の方です」と、〈AGAスキンクリニック 新宿駅前院〉の西垣匠院長。

本検査で重点を置くのが、高精度マイクロスコープを用いた頭皮や頭髪の診断。頭皮のキメや油分・水分量、炎症の有無をはじめ、髪密度や髪の太さ、一つの毛穴から出ている毛の本数や方向などを分析。

そこから抜け毛や薄毛などのトラブルを引き起こす原因を探り、必要に応じて体内のバランスを整えるためのホルモン剤や発毛剤を処方してもらうという流れだ。

「抜け毛が増えたり、日々の中で変化を感じた時点で一度受診して、その後、3か月〜半年程度のスパンで変化を見ていくのがおすすめです」

疾患の自覚症状が少ないゆえにドックが役立つ：耳・鼻・喉ドック

鼻詰まりが続く人や以前より声がかれてきた人は耳鼻喉ドックを受けるべき時期かも。〈西東京中央総合病院〉の鴫原俊太郎先生によれば、

「若年層の受診者も実は多いです」

このドックで見つかる主な疾患は難聴や蓄膿症、がんなど。検査の中心は耳鼻喉の内視鏡検査や副鼻腔と内耳のCTで、所要時間は約1時間。

「症状の長期化はがんやポリープによる可能性もあります。耳鼻喉の疾患の初期は無症状の場合も多いので、ドックは早期発見に役立ちます」

健康寿命に思いを馳せればこの受診料も必要経費：健脳ドック

脳梗塞や動脈瘤などの血管障害の発見に長けた脳ドック（MRI検査）とは一線を画す検査を受けられるのが、〈アルツクリニック東京〉。

「当院で実施しているのがアルツハイマー病に特化した“健脳ドック”。発症20年前から脳内に蓄積されるアルツハイマー病発症に関わるアミロイドβタンパクを調べるアミロイドPET検査を含み、その予兆を捉えることが狙いです」（新井平伊院長）

頭部MRI検査なども行う本検査なら早期発見も叶うかもしれない。

多くを物語る血液からあらゆる健康状態を精査：血液ドック

「体内の栄養状態の分析や抗酸化力などに関心がある、健康意識の高い方が多く受診されています」

と血液ドックを行う〈東京予防医療クリニック〉の森吉臣院長。検査は問診表の記入→医師による問診→採血という流れで1時間程度で完結。

「本検査を受診すると内臓機能や代謝検査、腫瘍マーカー、タンパクや抗酸化物質などの過不足を測定する栄養分析、病気や老化の主因となる酸化ストレスなどの結果が出ます」

人間ドックの＋αにぴったり。

運動を全力で楽しむ人こそ骨密度の定期的な点検を：骨密度ドック

〈東京クリニック〉で受けられるのが骨密度ドックコース。身体計測に始まり血圧測定、血液検査、尿検査、X線をしたうえで骨密度・体脂肪率測定を実施。骨密度に加えて骨の形態や強度、骨の微細な変化も計測。

「体脂肪量を定量とする機能も充実しておりダイエットコントロールやスポーツ医学にも応用できます」（健診担当スタッフの尾形康明さん）

結果報告書には食事や睡眠などのアドバイスもあり、勉強になる。