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趣味のスポーツでより動けるように! 入門おうちピラティス「鍛える」編
ピラティスは、上級者向けの自体重トレというイメージが強い。でも、実は自体重トレの初心者こそ、マット上で行うマット・ピラティス(以下、ピラティス)にトライすべき。今回は3テーマで基本種目を展開する。「締める」ところから始め、「整える」、そして「鍛える」もやろう。
ナチュラルで機能的なカラダへ仕上げる。
3テーマ目は「鍛える」。これまで同様、4種目を5回ずつ。動きがよりダイナミックになり、カラダを総合的に操る能力が求められる。
「鍛える」には2つの意味がある。
1つ目は、もちろん筋肉を鍛えること。自らの体重を利用して、コアと手足の筋肉を巧みに刺激。ダンベルなどの重すぎる負荷では作れない、ナチュラルなボディラインへと近づける。
2つ目の意味は、動きを鍛えること。骨格と筋肉をタイミングよく連動させる「運動連鎖」を滑らかにし、本来のファンクショナル(機能的)な動きを引き出す。するとランなどの運動も快適&スムーズにこなせるようになる。
① レッグプル
- マットに坐り、両脚を拳1個分開いてまっすぐ伸ばし、爪先まで伸ばす。
- 両手を後ろについて指先をお尻に向け、上体を後ろに傾ける。
- 息を吐きながら、足首、膝、股関節、お腹、胸、肩が一直線になるまで、骨盤を持ち上げる。
- 伸ばした右脚をキックして90度に引き上げる。
- 息を吸いながら、逆の順番で元に戻る。*左右を変えて同様に行う。
② ニーリング・サイドキック
- マットで膝立ちになり、両手を頭の後ろに添える。
- 左手を真横につき、上体を左へ倒し、右の体側を床と平行にする。
- 左手、左肘、左肩、右肘が床と垂直になる。
- 右脚を床と平行に上げる。
- 胸郭を開き、上体は動かさない。
- 息を吸いながら、右膝を伸ばして股関節から前方へキック。一度軽くキックしたら戻り、2度目も息を吸いながらさらにダイナミックにキック。爪先を蹴り出す。
- 息を吐きながら、伸ばした右脚を股関節から軽く後ろに引く。*左右を変えて同様に行う。
③ ダブルレッグ・キック
- マットでうつ伏せになり、両脚を腰幅で伸ばし、爪先まで伸ばす。
- 肘と肩を床につける。
- 両手の甲を腰に添える。
- 顔を左側へ向ける。
- 爪先を伸ばしたまま、両膝を直角に曲げて元に戻す。
- 続いて足首を曲げて、両膝を直角に曲げて元に戻す。
- 上体を反らし、胸を床から浮かせて胸郭を開く。
- 両手を組み、後ろに伸ばす。
- 爪先を遠くへ伸ばすように、両脚をマットから浮かせる。
- 上体と両脚をマットに戻し、顔を右側へ向ける。*左右を変えて同様に行う。
④ ジャックナイフ
- マットで仰向けになり、両脚を揃え、床と垂直に上げる。爪先を伸ばす。
- 両腕を体側で伸ばし、手のひらを床につける。
- 息を吐きながら、背骨を下から1個ずつ床から剝がすように、腹筋でお尻を高く持ち上げる。
- 背骨を丸め、爪先を頭の先まで運び、足首を伸ばし、両脚を床と平行にする。
- 息を吸いながら、逆の動きで元のポジションに戻る。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 監修/菅原順二(アランチャ)
初出『Tarzan』No.796・2020年9月24日発売