ピラティスは、上級者向けの自体重トレというイメージが強い。でも実は自体重トレの初心者こそ、全身をバランスよく鍛えることができるマット上で行うマット・ピラティス(以下、ピラティス)にトライすべき。今回は3テーマで基本種目を展開する。まずは「締める」ところから。
すべてのベースは「締める」7種目。
今回紹介するエクササイズのターゲットは、「コア」だ。
「コアとは、上半身と下半身をつなぐお腹まわり。ここを締めて腰椎の自然なカーブを保ち、体幹を安定させて手足を自在に使えるようにします」(トレーナーの菅原順二さん)
7種目はやさしい順番に並べてあるが、7種目で1パッケージなので、毎回必ず全てやること。1回ずつでもいいから、できれば毎日続けよう。継続するとお腹まわりが絞れてくるし、動きに芯のある強いカラダに近づける。
① ヘッドロールアップ
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マットで仰向けになり、両膝を拳1個分開いて曲げて立てる。
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骨盤を真上に向け、背骨を前後に長く伸ばす意識を持つ。
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両手を太腿に置く。
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息を吐きながら、頭、肩、背骨上部の順に上体を丸めて持ち上げる。
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お腹を床に押し付けるイメージで行う。
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両手を膝まで滑らせたら、息を吸いながら背骨上部、肩、頭の順に戻す。
② フロッグ
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マットで仰向けになり、両手を頭の後ろに添える。
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膝と股関節を直角に曲げるテーブルトップポジションを取る。
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両足の踵をつけたまま、両膝を左右に開いてカエルのような形にする。
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ヘッドロールアップで、上体を丸めて持ち上げた姿勢になる。
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踵を45度前後の角度で斜め上へ押し上げ、両脚をまっすぐ伸ばす。
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お腹を床に押し付けるイメージで行う。
③ ロールアップ
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マットで仰向けになり、両腕と両脚をまっすぐ伸ばす。
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両腕は肩幅で伸ばし、手のひらを内側に向ける。
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両脚を腰幅で伸ばし、足首を曲げて爪先を天井に向ける。
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息を吸いながら、頭を軽く持ち上げ、両腕を天井へ伸ばす。
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踵を遠くへ伸ばすイメージを持つ。
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息を吐きながら、頭、肩、背骨上部の順に背中を丸めてマットから離す。
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上体を起こしたら、両腕を床と平行に前方へ伸ばして前屈。息を吐き切る。
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息を吸って吐きながら、逆の動きで元に戻る。
④ クリスクロス
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マットで仰向けになり、両膝を拳1個分開いて曲げて立てる。
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左脚だけ、膝と股関節を直角に曲げてテーブルトップポジションを取る。
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足首を伸ばす。
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両手を頭の後ろに添える。
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息を吐きながら、マットについた右脚を股関節から45度前後の角度で斜め上に伸ばす。爪先まで伸ばす。
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同時に曲げた左膝に右肘を近づけるように、頭と肩を持ち上げて胸郭を左へ捻る。
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息を吸って両脚を入れ替えながら、反対側へ胸郭を捻る。もう一度息を吸って、同様に行う。
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次は息を吐きながら、⑦と同じように捻る。
⑤ ダブルレッグ・ストレッチ
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マットで仰向けになり、ヘッドロールアップで、上体を丸めて持ち上げる。
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膝と股関節を直角に曲げるテーブルトップポジションを取る。
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足首を伸ばす。
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両手で脛にタッチする。
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息を吸いながら、足首を伸ばしたまま、両脚を45度前後の角度で斜め上に伸ばす。
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同時にバンザイをするように両腕を耳の脇に伸ばし、指先を天井へ向ける。
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息を吐きながら、元の姿勢に戻る。
⑥ オープン・レッグ・ロッカー
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マットに坐り、両脚を曲げ、脛を両手で摑む。
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坐骨でバランスを取りながら、重心を少し後ろに移動させる。
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骨盤を後ろに傾けて腰を軽く丸め、腰椎のCカーブを意識する。
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両足の爪先を伸ばし、床に軽くつける。
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脛を摑んだまま、両脚を開きながら、片脚ずつ45度程度の角度で斜め上に伸ばす。
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V字を作るように両足を肩幅に開く。
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息を吸いながら、脊柱のカーブを保って後ろに転がる。
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息を吐きながら、元に戻る。
⑦ ヒップツイスト
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マットに坐り、両膝を拳1個分開いて曲げて立てる。
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両手を後ろについて指先も後ろに向け、上体を後ろに傾ける。
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胸郭を広げ、お腹に力を入れる。
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マットについた脚を股関節から45度前後の角度で斜め上に伸ばす。
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足首を伸ばす。
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体幹の軸がブレない範囲内で、揃えた両足でできるだけ大きな円を描くように動かす。時計回り、反時計回りを交互に続ける。
この7種目が5回ずつ確実にこなせるようになったら、より均整の取れた体型を目指して「整える編」&「鍛える編」にもチャレンジしてほしい。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 監修/菅原順二(アランチャ)
初出『Tarzan』No.796・2020年9月24日発売
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