自分の内面と向き合うことで心身を整えることがヨガの一番の目的。一方で、一つのアーサナ(ポーズ)にじっくり深く取り組むことで、カラダの悩みを改善することもできるのだ。今回は「柔軟性アップ」を目的とした4つのアーサナを紹介する。
日頃からカラダが硬いと感じる人は、関節の可動域が狭くなっている可能性が高い。本来持っている柔軟性を取り戻すためにも、ヨガのポーズで関節の動きを高めておきたい。狙うは、歩く・座る・登るといった日常動作に直結する肩関節と股関節。
腕や脚を複雑に組むポーズは、形が正確に取れなくても無理をする必要はなし。完成形の一歩手前、気持ちよく伸びてる姿勢で30秒〜1分キープ。息を大きく吸い、吐く息とともにポーズを深めると、少しずつ柔軟性が高まるはず。
① 鷲のポーズ(肩)
- 両膝を軽く曲げ、左脚に重心を乗せて片脚で立つ。
- バランスをとりながら、右腿を左腿の上に重ねる。
- 右足の甲を左ふくらはぎに引っ掛ける。
- カラダの中央で左腕が右腕の上に来るように交差し、両肘を曲げる。
- 左右の前腕を絡ませ、両手の親指が顔に向くように手のひらを合わせる。
- 指先を真上に引き上げるように、両肘を肩の高さまで上げる。※ゆっくり手足をほどき、逆も同様に行う。
② 片足の下向きの犬のポーズ(股関節)
- 爪先を立てた四つん這いの姿勢から、両膝をできるところまで伸ばす。
- 両手で床を押しながら、お尻を高く突き上げる。
- 右脚でバランスをとりながら左膝を曲げ、股関節を開く。※左脚を元に戻し、逆も同様に行う。
③ 橋のポーズ(股関節・肩)
- 両膝を立てて床に仰向けになり、踵をお尻に近づける。
- 両腕を体側に沿って伸ばし、手のひらを床につける。
- 両足で床を押して、お尻を持ち上げる。
- カラダの下で両手を組み、両腕を引き伸ばして肩甲骨を寄せる。
- 胸を大きく開き、呼吸を続ける。
④ 聖者バラドバジャのポーズ(股関節・肩)
- 床に座り、両膝を右に倒す。
- 背骨を引き上げて、上体をまっすぐにする。
- 右足の甲を左腿の上に乗せる。
- 右手を背中側から回して、右足の親指を摑む。
- 左腕は右脚の外側に伸ばし、手のひらを床につける。
- 上体を右方向にねじり、目線は肩越しに遠くに送る。※逆も同様に行う。
取材・文/黒澤祐美 撮影/内田紘倫 スタイリスト/ヤマウチショウゴ ヘア&メイク/加藤恵 ヨガ監修/中村尚人(理学療法士、ヨガ・ピラティスインストラクター)
初出『Tarzan』No.796・2020年9月24日発売
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