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1分で実践! 手と腕の疲れの3ステップ改善法
たった1分で手軽に実践できる、マッサージと動的&静的ストレッチの3ステップの改善法をご紹介。今回は、日々の業務でキーボードを長時間叩いている人が感じやすい「手と腕の疲れ」。
酷使される前腕。デスクワーカーはケアを怠るべからず!
パソコンのキーボードを叩いたりマウスを握って操作したりするときに酷使されているのが、肘から手の骨にかけて走っている前腕の細かい筋肉群。とくに、手の甲側の前腕伸筋群はデスクワークで酷使されっぱなしの部位だ。
でも、首や肩はちょくちょくケアするのに、目立たない前腕の筋肉はノーケアという人、少なくない。放置していると、腕や手にだるさを感じたり、肘や手首の関節の動きが悪くなることも。細かい筋肉群なので頻繁に優しくいたわろう。
ステップ① マッサージ(20秒)
片腕につき10秒間、指でつまんで優しく回す。
ステップ② 動的ストレッチ(20秒)
招き猫の動きで手首と指の関節をほぐす。
ステップ③ 静的ストレッチ(20秒)
デスクの上に手を預け、前腕をしっかりリリース。

デスクの上に右手を乗せ、軽く指を曲げる。左手で右手の甲全体を包み込む。右肘を伸ばして手首をデスクから起こしたら、左手でしっかり包み込んで手前に引く。10秒間キープしたら逆の手も同様に行う。
+ツボで効果アップ!
小指から肩に至る経路上に存在する正統派ツボ「支正」。
全身にはいわゆる正統派の経絡が12ライン存在する。それぞれ五臓や陰陽によって分類されていて、「手の太陽小腸経」と呼ばれるのは、そのうちのひとつ。この経絡上にあるツボが、「支正(しせい)」だ。
手首を引き上げたり、指を起こしたりする動きで酷使される前腕の凝りもあるが、肩の力みから来る腕の疲れやだるさもある。
支正を通る太陽小腸経は手の小指側から肘の外側、肩や肩甲骨を巡って耳に至っているので、肩から来る腕の疲れにも対応可能。腕になんらかの違和感を感じたときは、迷わず刺激を。

前腕部には2本の骨があり、親指側の太い骨を撓骨、小指側の細い骨を尺骨という。手首から尺骨側に沿って指5本分上に位置しているのが支正。肘を曲げ、反対側の手で前腕を抱え込むようにし、親指で15秒程度圧迫を。
取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/岡村優太 取材協力/坂詰真二(スポーツ&サイエンス)、瀬戸郁保(源保堂鍼灸院)
初出『Tarzan』No.793・2020年8月6日発売