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読者2名が一念発起! “脱げるカラダ”になるための肉体改造企画が始動

日一日、暖かくなる今日この頃。夏までに残された時間もわずか。今年こそ「脱げるカラダ」を手に入れたい本誌読者2人の、ガチな肉体改造企画が2月にスタートした。

「脱げるカラダ」とは本誌恒例の読者変身企画であり、フィットネスを始めた人の多くが最初に掲げる目標でもある。『ターザン』編集部にも現在肉体改造中の男が1人いる。それが『Tarzan WEB』担当のムラタ。

トレーニングとは自分にとことん向き合う時間。でも、同志がいると心強い!

そこで『ターザン』メンバーシッププログラム「CLUB Tarzan」で、ムラタと一緒に脱げるカラダを目指す読者を募ったところ、100名を超える応募が。

その中から厳正な審査のうえ、2人の有志が選ばれた!

山下賢仁さんと堀田昭子さん
左から山下賢仁さん(33歳)、堀田昭子さん(27歳)。「ガチでやりますよ!」という澤木さんの第一声に応えてガッツポーズ!

彼らにはムラタが師事する澤木一貴トレーナーが主宰を務めるジム〈SAWAKI GYM〉で、パーソナル指導を月1回受けられる権利をプレゼント。2月に行われた第1回目のセッションはいったいどんな様子? 現場に駆けつけました!

まずはボディチェックで現状を確認。

今回セッションが行われたのは早稲田本店。かつて整形外科病院でトレーナー課主任として、リハビリ後の人からアスリートまで幅広い指導をしていた澤木さんは、医学的根拠や機能解剖学に基づくトレーニングが得意分野。

この日はトレーニングを始める前に、まずは澤木一貴さんによる問診から始まった。まずは現在の目標やスポーツ遍歴、現在のトレーニング状況などを項目とする“トレーニングカルテ”の記入から。二人が書いた内容をもとにカウンセリングがスタート。

山下さん
学生時代、自転車競技をしていた頃は体重60kg。社会人になり体重がみるみる増えて、一時は90kgに。昨年ダイエットに成功し、一念発起してトライアスロンにも挑戦するように。

まずはトライアスロン完走を最終目標に、見た目だけでなく機能的なカラダを目指す山下さん。昨年食事制限などにより15kgの減量に成功したことが判明。ウェイトトレーニングの経験がり、筋力が多少ついたので、今はプール、ラン、バイクと競技に特化した練習に専念しているそうだ。

堀田さん
学生のときにラクロスの厳しい練習で培った筋肉はほぼ落ちた、という堀田さん。実家暮らしで食生活は基本安定しているが、週1の外食時につい食べ過ぎてしまう。「ビールとポテトが好きなんです…」(堀田さん)

堀田さんの目標は“外国人モデルのようなメリハリのある体型になりビキニを着ること”。大学時代は強豪校でラクロス部に所属していたが、社会人になり3年目の今、部活で培った筋肉はほぼ落ちたという。今はヨガやボディボードを趣味にしている。

澤木トレーナーによるカウンセリングの様子
二人の現在の運動習慣や食生活、今までの筋トレ遍歴や目標などを丁寧にカウンセリング。

2人のフィットネスの近況を聞いて、澤木さんは次のように指摘。

「筋トレが全てではないですが、やはり習慣的に鍛えた方がいいですね。筋肉量を増やすということは、薄ーい和紙を一枚一枚貼っていくような地道な作業で、せっかくつけた筋肉も放置すると落ちてしまう。ただしお二人は筋肉を鍛えた経験があるので、ウェイトトレを再開すれば、夏までにきっとカラダは変わります!」(澤木さん)

20分ほどの問診後は、現状把握のために体組成データと腹囲の測定。結果を見て、堀田さんは夏までに体脂肪率5%減を決意。山下さんは特に腹周りの皮下脂肪を落とし、カラダ全体を引き締めることに。

ボディデータの計測の様子
左/体組成データの測定により、堀田さんは体脂肪率30%から夏までに25%に絞ることを決意! 右/「山下さんは皮下脂肪を落としつつ、筋肉を育てる作戦でいきましょう」(澤木さん)

そして澤木流パーソナルで欠かせないボディチェック。ストレッチやディープスクワットの動作から、カラダの柔軟性や関節可動域を調べていく。

股関節可動域のチェック
トレーニングの基本種目でも欠かせない股関節の可動域など、全身を綿密にチェック。
柔軟性のチェック
柔軟性のチェック項目の一つ、長座体前屈。「カラダの硬さは長年の悩みです…」(山下さん)
スクワットフォームのチェック
可能なところまで深く沈むディープスクワットで、股関節の可動域や姿勢などを調べる。

一連のボディチェックを通してカラダの特性を分析し、その人に最適なトレーニングメニューを組み立てていく。その緻密さに、思わず「スゴい…」と呆気にとられる読者2人。

さあ、脱げるカラダへの道筋は整った。あとはトレーニングに励むのみ!

脱げるカラダのための基礎。 男は黙ってストレッチ。

ボディチェックを経て、山下さんのカラダを澤木さんは次のように分析。

「効率よく鍛えて成果を出すには、正しいカラダの使い方を知ること。その時に大切なのが、背筋が伸びた“正しい姿勢”。トレーニングを安全に継続して行うためにも、山下さんは胸椎と股関節と足首の3つの可動域を広げることから着手しましょう!」(澤木さん)

ここで澤木さんからお呼びがかかった、編集ムラタ。

「ムラタさんは筋肉はあるものの、カラダが硬いことがカラダづくりを邪魔してますよねぇ。肉体改造=筋力強化と考えがちですけど、ストレッチもとても大事。山下さんと一緒に頑張りましょう」(澤木さん)

そこで二人はストレッチポールを使った臀筋のリリースや、椅子に座った状態で行う、呼吸と連動させた胸椎のストレッチなどをみっちり。

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ストレッチポールを使ったマッサージ
ストレッチポールで脚の裏側の筋肉から臀筋までコロコロ。なんだか楽しそうだが、もちろんこれもセッションの一部です。

股関節のストレッチ
臀筋をじっくり緩めるストレッチ。片脚を後方に伸ばし、両肘を前に着いたら、上体を左右に揺らして気持ちいいポイントを探る。

胸を開いて閉じるストレッチ
椅子に座った状態で腰に両手を当て、胸を開いて閉じるストレッチ。胸を開いた時に息を吸い、背を丸めて胸郭を閉じた時に息を吐き切る。

するとセッション前に長座体前屈をした時には手が全く足につかなかった山下さんに、変化が!

長座体前屈で手の指先が足についた山下さん
「えーっ、さっきまであんなに足が遠かったのに!?」と本人も驚愕のストレッチ効果。正しく伸ばせば、短時間でもカラダは変わる!

「うわーっ、感動! まさか手が足に届くなんて(笑)」と、ストレッチの効果に衝撃を受ける山下さん。もともと柔軟性の乏しさによる姿勢の悪さが悩みで、トライアスロンでバイク中に長時間の前傾姿勢を取った後はひどい腰痛に悩んでいたそう。毎日コツコツ継続すれば、パフォーマンスアップも間違いなし!

堀田さんは初日から下半身トレにトライ。

体力づくりのための筋トレしか人生でしたことがない、と話す堀田さんを、澤木さんは“とてもいい素材を持ってる”と評価。

「体育会系の部活出身とあって、身体パフォーマンスがとても高い。あとは体脂肪率を燃やすために、ファンクショナルなカラダの使い方をもう一度マスターしてから、徐々に負荷を増やしていきましょう!」(澤木さん)

この日堀田さんは、最初に大筋群(大胸筋・広背筋・大腿四頭筋など)のリリースを行なったあと、ミニバンドを活用して行うスクワットやデッドリフトのフォームチェック、スプリットスクワットなどの基本種目の後、最後に20kgのバーを使ったスクワットなどを実践。

トレーニングをする堀田さん
左/ゴムバンドを太ももの周りに巻いて、重心の位置を確認しながら、スクワットの練習。 右/通常のヒンジは両足揃えて行うが、さらなる負荷にも耐えられると見込まれた堀田さんは片足荷重のヒップヒンジに挑戦! 
トレーニングをする堀田さん
大腿四頭筋をターゲットとするスプリットスクワット。まずは自体重で行い、フォームを一つひとつ点検。

「人生初のボディメイクという堀田さんには、まずは臀筋群やハムストリングスを鍛えられる下半身トレを。大きな筋肉に刺激を入れて活動代謝を高めるのが狙いですが、メリハリのある“脱げるカラダ”にも繋がります」(澤木さん)

初めての動作にも関わらず、傍目には難なくこなしていた堀田さん。しかし終了後「今、膝が笑ってます…」とぽつり。でもポテンシャルの高さは澤木さんのお墨付き。夏までにさらなる進化を遂げるに違いない!

2人の肉体改造の成否はいかに?

みんなでストレッチをしている様子
最後は3人揃ってストレッチ。トレーニング前より柔軟性がアップしてるのをみんな実感している様子。

第1回目のセッションを終えた二人。たった90分のセッションでも、カラダが変わりそうな予感がしたのか、充実感溢れる表情を浮かべていた。

今後2人は、LINEを通じて澤木さんに起床から就寝までの食事内容を報告してフィードバックを受ける(食事指導)ほか、月1回〈SAWAKI GYM〉に通い、それ以外の日には澤木さんから与えられた自宅でできる宿題トレーニングをこなすことが決定。

しかしカラダづくりはいかに自分で自分をコントロールできるかが鍵。いざ始めてもモチベーションが保てるかは、まだ分からない。2人が目標を達成し、見事脱げるカラダになった暁には、誌面を飾ることになる…かも? すべては2人次第。彼らの奮闘に乞うご期待!

取材・文/門上奈央 撮影/角戸菜摘

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