肩こり・腰痛予防のために鍛えるべきは(1)背骨、(2)胸郭そして(3)股関節だと言うトレーナーの菅原順二さん。こちらの記事では、その理由とともに、「最初は必ず寝姿勢から。週2~3回行い動きを覚えるべし」「従来の筋トレとは別に取り組むべし」といった“鉄則”を挙げてくれている。
3つの重要部位エクササイズの鉄則
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最初は必ず寝姿勢から。週2~3回行い動きを覚えるべし。
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週ごとに、寝姿勢四つ這い座位立位の順で。
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1回1姿勢、全種目通しで行うべし。
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4つの姿勢を習得した後はどの姿勢を選んでも可とする。
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従来の筋トレとは別に取り組むべし。
本記事では、1週目で行う「寝姿勢でのエクササイズ」、2週目で行う「四つ這いでのエクササイズ」に続き、3週目でトライする「座位でのエクササイズ」を紹介する。
股関節+α。より複合的に動かしていく。
座り姿勢で背骨、胸郭、股関節を動かしていく。四つ這いと異なり、重量のある頭が高い位置にあるためやや安定性に欠けるし、姿勢キープの意識が働く分、動きが少し難しく感じられるかもしれない。とはいえ、寝姿勢→四つ這いと手順を追ってきていればすぐに慣れるはず。
座位では、ピラティスの専門家でもある菅原さんの提案で股関節を内外に動かすシンボックスというポジションを基本とする。左右の脚を組み替えることで股関節の可動性を養えるし、そこに他の動きを加えることで幅広い部位を同時に動かせるのだ。
また動きが大きくなる分、6つのエクササイズを通しで行うことで全身が温まってくるのを感じるはず。
1. 【股関節】シンボックス組み替え
2. 【股関節+背骨】シンボックスペルビックカール
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床に座り、左膝を曲げて右膝の内側に足裏をつけ、右膝を曲げる。背すじを伸ばし、手を胸の前で組む。
次にお腹を凹ませて骨盤を後傾させ、同時に背骨を下から一つ一つ順に動かすように曲げていく。これを10回。脚を組み替えて同じように10回行う。
3. 【股関節+臀筋】シンボックス臀筋ストレッチ
4. 【股関節+臀筋】シンボックス股関節伸展
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床に座り、左膝を曲げて右膝の内側に足裏をつけ、右膝を曲げて足先を外側後ろへ。背すじを伸ばし手を胸の前で組む。
その姿勢をキープしつつ尻を床からゆっくり上げ、ゆっくり戻す。10回やったら脚を組み替えて逆も同様に。
5. 【背骨+股関節+肩甲骨】シンボックス脊柱伸展
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床に座り、左膝を曲げて右膝の内側に足裏をつけ、右膝を曲げる。
尻を浮かせ、左手を後ろにつくと同時に右手を大きく斜め後ろへ上げる。背中と股関節を伸ばし、同時に肩甲骨を動かそう。反対側も同様に。各10回。
6. 【胸郭+股関節】シンボックス胸郭ローテーション
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床に座り、左膝を曲げて右膝の内側に足裏をつけ、右膝を曲げて足先を外側後ろへ。左斜め後ろに手をつく。
そのまま右手を肩の高さに上げ、胸郭を中心に上体を左に大きく捻る。10回行ったら脚を組み替え反対側も同様に。
取材・文/黒田創 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/菅原順二(arancia)
初出『Tarzan』No.780・2020年1月23日発売
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