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サブ4を確実にする「走らないトレ」#5:タイミングとベクトルでいざ、サブ3ランナーへ

トレーナーの齊藤邦秀さん曰く、速く走る、健やかに走るためには“走らないトレ”が超重要。基礎→応用→増強の3ステップで鍛えましょう。

地面反力を得るコツを摑み、フルマラソンでサブ4という目標をクリアしたあなた。もしくはすでにサブ4ランナーで伸び悩んでいるというあなた。ここからが本番だ。今から3か月かけてサブ3までもっていこう。

ウェイトを使った筋トレ? いやこれ、走力アップのパワーを身につけるタイミング&ベクトルトレ。週1〜2回の頻度で励むべし。

パワーを増強すれば加速度がアップ
物理の運動方程式のFは力(パワー)、mは体重、aは加速度。Fのパワーが増えれば、自然とaの加速度も増す。同じ重さの物体が移動する必須条件だ。
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ルーマニアンデッドリフト(8〜10回)

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左右の手にダンベルを持ってまっすぐ立つ。両足は腰幅。ダンベルの位置は動かさず、お尻を後ろに突き出して膝を軽く曲げ、股関節を屈曲させる。地面をしっかり押して股関節を曲げること。

ワンレッグデッドリフト(8〜12回)

ワンレッグデッドリフト
左右の手にダンベルを持って立つ。左脚を後ろに引き上げて上体を前傾させていく。カラダができるだけ床と平行になるように。逆も同様に。力のベクトルは軸脚の真下。体幹、お尻、ハムの連動を意識しよう。

ステップアップ(8〜12回)

ステップアップ
右手にダンベルを持ち、右足を台に乗せてランニングポーズをとる。左足で地面を蹴り、膝を引き上げて右手のダンベルを頭上に。蹴り上げとダンベルを引き上げるタイミングが命。逆も。

スクワット(8〜12回)

スクワット
左右の手にダンベルを持ってまっすぐ立つ。両足は腰幅。意識するベクトルは足下。地面を両足でしっかり押しながら膝を曲げ、腰を落としていく。ハーフまたはパラレルスクワットのレベルで。

スプリットスクワット(8〜12回)

スプリットスクワット
両足で地面を押すイメージを摑んだら、両足を前後に開いてスクワット。ランニングは片足着地なのでこの種目は不可欠。後ろ足の踵を床から浮かせ、前足荷重の前傾姿勢で腰を落とす。逆も。

サブ3を実現させるための練習計画。

“走らないトレ”を遂行しながらも、サブ3を目指すとなればもちろん、走り込みは必要だ。ただし、月間走行距離は上限150km。180km、200kmと距離を延ばしたがるランナーは多いが、問題は距離ではなくランニングの効率と走力に関わるパワーを上げていくこと。3か月間の練習計画は下の例で十分。3か月後はサブ3だ。

サブ3を実現させるための練習計画
サブ3を実現させるための練習計画。
PROFILE
齊藤邦秀(さいとうくにひで)
齊藤邦秀(さいとう・くにひで)/1972年、山形県生まれ。ウェルネススポーツ代表ランニングフィットネスラボ代表、日本メディカルフィットネス研究会常任理事、テクノジムジャパンマスタートレーナー。東京学芸大学卒業。大学時代からトレーナーとして活動。卒業後、多くのアスリート、スポーツチーム、芸能人などの指導を行う。健康フィットネス分野の人材育成やプログラム開発にも熱心に取り組む。

取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 スタイリスト/山内省吾 ヘア&メイク/村田真弓

(初出『Tarzan』No.767・2019年6月27日発売)

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