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3か月目! 本当に痩せたい人の「ラン×筋トレ」ステップ3(90分×週2〜3)

ランでダイエット!と意気込むならば、筋トレをプラスすべし。1か月目の「ステップ1」、2か月目の「ステップ2」を経て、いよいよ「ステップ3」。ランと筋トレトータル90分を週2〜3日行って、仕上げといこう!

3ヶ月目は、90分のフルコースで体脂肪を完全燃焼する。

痩せランの目安はあくまで時間だが、走る時間が長くなるにつれて距離が延び、多くのカロリーと体脂肪が燃やせる。そこで最終ステップは走る時間を最大1時間まで延長する。それ以上走ると筋肉に悪影響が出て基礎代謝が下がるから1時間が上限。

筋トレでは、下半身と上半身の種目にダンベルが登場する。走る時間が長くなってくると、多かれ少なかれ筋肉は消耗しやすい。それによって筋肉が減って基礎代謝がダウンしないように、ダンベルを導入してこれまでより大きな負荷を加えて守るのだ。

トレーニング時間がトータル90分に達するから、時間確保に知恵を絞って。週末は筋トレとランを別日に行うか、朝と夕方の2部練を取り入れてもいい。

1時間走ると、1か月で体脂肪が1kg減る!

ここまで来ると笑顔を絶やさず時速10kmくらいで走れるはず。1時間走ると10kmだ。

ランの消費カロリーは体重(kg)×距離(km)で概算できる。70kgの人が10km走れば、70×10=700キロカロリー消費する計算。体脂肪は1kg7,200キロカロリーだから、理論上は週2〜3回で月10回走ると体脂肪換算で1kg痩せる。

「一度にそんなに長く走れない!」というなら30分×2回の2分割でもOK。30分走り、5〜10分ほど休憩してからもう30分走ろう。休み休みの方が体脂肪は燃えやすい。

心拍数を測りながら走るのも効果的。最大心拍数の60%前後(55〜65%)を守って走るのだ(心拍数の計算式は下記を参照)。

初心者こそ心拍数をランに活用しよう。

そもそも心拍数とは、心臓が1分間に何回拍動するかをカウントしたもの。激しく運動するほど筋肉は血液を欲するため、血液を押し出す心臓は活発に働いて心拍数はアップする。

ゆえに心拍数は運動強度の客観的な物差しとして広く使われており、心拍数を活かしたトレーニングは心拍トレーニングと呼ばれる。

心拍トレはアスリートやトレーニング上級者がやるものだという誤解があるけれど、実は初心者にこそ役立つ。

経験不足で自らのカラダのコンディションが冷静に見極められないビギナーにとって、運動負荷に対する自らの反応を数字で教えてくれる心拍トレは有効なのである。

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安静時心拍数は起床時にベッドで起き上がって計測。30歳で安静時心拍数が70なら[220−30−70]×0.6+70=142拍/分と計算。手元に心拍計がない場合、手首内側の親指付け根に反対の3指(人差し指、中指、薬指)を当てて15秒カウント。4倍すると1分間の安静時心拍数がわかる(足を止めてそれ以上長く測ると心拍が下がってしまう)。

心拍トレは、最大心拍数に対する割合でプログラムする。最大心拍数は全力運動時の心拍数のリミット。通常は[220−年齢]という公式で導く。

脂肪燃焼に最適な60%レベルの目標心拍数の算出法は上記の通り。早速計算しよう。

筋トレでは、ダンベルを使って筋肉と走りに磨きをかける。

ダンベルを用いる筋トレで肝心なのは、適切なウェイトをチョイスすること。筋肉を増やし、基礎代謝を保つのに最適な重さは、一度に8〜12回しか反復できないもの(平均で10回)。それより軽い重さで10回やっても効果は限定的だから、種目ごとに厳しく査定しよう。

面倒だからと横着して同じ重さで全部のエクササイズをやってしまうと、頑張っても期待した成果は得られにくい。

狙いはこれまでと同じく筋肥大と、走りに関わる筋肉の動きと筋力のレベルアップ。片脚、片腕で行う種目になるとダンベル1個の重みが加わっただけでフォームがブレブレになってしまい、カラダの使い方の未熟さを思い知らされるはず。

精進せよ。体幹ではダンベルを使わない分、難易度が上がる。フォームを崩さず行おう。

1. 下半身(1〜2種目選んでトライ)

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ブルガリアンスクワット(左右各10回×3セット)

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1.左手にダンベルを持って立つ。2.左足の爪先を椅子の座面に乗せ、大股1歩分離れて立つ。3.右手の拳を握り、腰に当てる。4.前後の膝を軽く曲げる。5.左膝を床に突き刺すように、右膝を曲げて上体を真下に沈める。6.右膝を伸ばして元に戻る。7.上体を前後に動かさず、上下方向に動かすことを意識する。※左右を変えて同様に行う。

ワイド・ゴブレットスクワット(10回×3セット)

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1.ダンベル1個を縦にして、上のプレート部分を両手で持ち、胸の高さでプレートを胸につけて構える。2.両足を広く開き、爪先を外側に向ける。3.背すじを伸ばして胸を張り、ダンベルを床と垂直にし、脇を締めて拳の真下に肘をセット。4.膝と股関節をシンクロさせて脛と上体が平行になるように動かし、膝が90度曲がるまでしゃがみ、両足で床を強く踏んで立ち上がる(ラクに感じたら、太腿が床と平行になるまでより深くしゃがむ)。5.膝が爪先より前に出ないようにする。

ワンレッグスクワット&タッチ(左右各10回×3セット)

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1.左手にダンベルを持ち、肩の真下に下げる。2.右手の拳を握り、腰に当てる。3.左脚を後ろに伸ばす。4.背すじを伸ばして胸を張る。5.右脚の股関節を曲げて上体を床と平行に倒す。6.ダンベルを床にタッチ。元に戻る。7.軸脚の膝が爪先より前に出ないようにする。 ※左右を変えて同様に行う。

2. 上半身(1〜2種目選んでトライ)

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サイドレイズ・ウィズ・レッグアブダクション(左右各10回×3セット)

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1.右手にダンベルを持ち、腕を伸ばして下げる。2.左手の拳を握り、腰に当てる。3.右脚を真横に上げ、左脚に体重を乗せて上体を左へ傾ける。4.ダンベルを右肩の真下に下げる(これで可動域が広がる)。5.肘を伸ばしたまま、ダンベルを肩の高さまで上げ、戻す。6.小指側を天井に向ける意識で行う。※左右を変えて同様に行う。

スーパーマンロウ(左右各10回×3セット)

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1.左手にダンベルを持ち、肩の真下に下げる。2.右手の拳を握り、腰に当てる。3.左脚を後ろに伸ばし、右脚の股関節を曲げて上体を深く前に倒す。4.左肘を曲げてダンベルを脇腹まで引き上げ、元に戻す。5.肘を天井へ突き刺すイメージで行う。※左右を変えて同様に行う。

オルタネイティング・ダンベルプレス(バックライイング)左右交互に各10回×3セット

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1.肩甲骨から上だけを乗せてベンチで仰向けになる。2.両脚を腰幅より広めに開いて膝を90度曲げる。3.お尻をやや下げ、胸を少し高くする。4.肘を伸ばしてダンベルを肩の真上に押し上げて横に並べる。5.片肘を曲げてダンベルを胸まで下ろし、元に戻す。※左右交互に行う。

3. 体幹(1〜2種目選んでトライ)

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ワイパー(左右交互に各15回×3セット)

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1.床で仰向けになり、両腕を体側で広げ、手のひらを床に向ける。2.両脚を揃え、お尻が床から浮くまで引き上げる。3.ヘソを内側に引き込むようにお腹を凹ますドローインを行う。4.両脚を揃えたまま、ワイパーのように両脚を左右交互に動かす。5.お尻の横を床につける気持ちでダイナミックに動かす。

サイドプランク・ウィズ・レッグアブダクション(15〜30秒キープ×左右各3セット)

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1.左側を下にして横向きに寝る。2.両脚を揃えてまっすぐ伸ばす。3.左肘を肩の真下について上体と腰を浮かせ、左肘と左足でブリッジ。4.右腕を左右の肩の延長線上に伸ばし、手のひらを正面に向ける。5.ヘソを内側に引き込むようにお腹を凹ますドローインを行う。6.爪先を正面に向けたまま、右脚を高く引き上げ、呼吸をしながら姿勢をキープする。7.頭を背骨の延長線上に定める。※左右を変えて同様に行う。

ブリッジ・オルタネイトマーチ(左右各15回×3セット)

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1.床で仰向けになり、両腕を肩幅で天井に伸ばし、手のひらを向かい合わせる。2.膝を腰幅に開いて立てる。3.膝から肩までが一直線になるようにお尻を引き上げる。4.爪先を引き上げ、踵に体重を乗せる。5.ヘソを内側に引き込むようにお腹を凹ますドローインを行う。6.膝の角度を変えないまま、片脚の脛が床と平行になるまで引き上げ、戻す。7.股関節の真上に膝が来るようにする。 ※左右を変えて同様に行う。

取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/白戸拓也

(初出『Tarzan』No.759・2019年2月21日発売)

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