TRAINING
2019.01.17

筋トレQ&A「1セットで終えても大丈夫でしょ」

1セットで終えても大丈夫でしょ

「どうすれば、最速でカラダを大きくできるの?」。筋肉は魔法のようにムクムクと大きくはならない。が、基礎を守れていれば最速で肥大する。日本体育大学運動器外傷学研究室・岡田隆先生に教えていただきました。

Q:1セットで終えても大丈夫でしょ

それではすべてが中途半端です

10RM(RM: Repetition Maximum、最大反復回数。10RMは「一度に10回までしか連続できない最大の重さ」)でオールアウトしても、しばらく休むとまた10回できるようになる。なぜなら、筋肉は毎回全力を出しているわけではないからだ。

筋肉は多くの筋線維を束ねており、筋線維は工場のライン作業のように交代勤務制を採る。休憩後は1セット目に不参加でまだ元気な筋線維が登場するので、2セット目も再び10回前後できるのだ。

筋肥大には、筋線維を一本残らずオールアウトさせた方が圧倒的に有利。1セットで終えると鍛え漏らした筋線維が残るので、あと2セットは続けたい。3セット後に4セット目が余裕でこなせるようならまだ甘すぎる。3セットでオールアウトできるように負荷をもう少し盛り、強い心で粘ろう。

筋肥大の真理を知るため、ここで筋肉が力を出す仕組みをおさらい。筋トレの対象は自らの意思で動かせる筋肉。これを随意筋と呼ぶ。

随意筋は脳のコントロール下にあり、脳から延びる運動神経から枝分かれした端末(終末)が筋線維一本一本に付く。脳から「動かせ!」という指令が飛ぶと、末端からアセチルコリンという神経伝達物質が出て、その合図で筋線維が一斉に収縮。筋線維全体が縮んで力を発揮する。

1本の筋線維は特定の運動神経の支配を受けるが、1本の運動神経は多くの筋線維を司る。同じ筋肉に属する筋線維でも、指令を下す運動神経が異なるため、筋線維のローテーション使用が行えるのだ。

筋トレを始める前は、動員できる運動神経は多くない。トレーニングを続けるとたくさんの運動神経が動員されるようになり、一度に稼働できる筋線維が増える。筋トレをやり出すと日を追うごとに重たいウェイトで鍛えられるようになるのは、当初は神経系の適応で筋線維の参加率がぐんぐん上がるおかげなのである。

1セットで終えても大丈夫でしょ

ビギナーほど休息を短くする

達人は1セットごとにきっちりオールアウトできるので、その疲労から回復するまで120秒程度のインターバルを入れて次のセットに臨むこともある。でも、初心者はインターバルをその半分の60秒以内にすると、筋肥大が促されやすい。ビギナーは10回でオールアウトしたつもりでも、筋肉が極限まで疲れた感覚が得られにくく、多少の余力を残して終わる。

そこで疲れが残っているうちにショートインターバルで次セットを行い、疲労(代謝)ストレスを蓄積。10回で追い込めなくてもその刺激で筋肥大はスムーズに進む。

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取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/山内省吾 取材協力/岡田隆(日本体育大学運動器外傷学研究室) 撮影協力/ゴールドジム東陽町スーパーセンター
(初出『Tarzan』No.739・2018年4月5日発売)

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