- 鍛える
こんなパンを待っていた! 豆でつくられたグルテンフリーの《ZENB ブレッド》
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どうせ散歩に出かけるなら、単なる日課として捉えるのではなく、飼い主にとっても最大限有意義な時間にしたいもの。ただスタスタと歩くだけではなく、愛犬優先のドッグファーストの原則を守りつつ、トレーニングとしての要素をちょっぴりプラスしてやると、より散歩にポジティブに向き合えるようになる。名付けて“お散歩トレーニング”だ。
プログラムを作ってくれたのは、トレーナーの河村玲子さん。以前ビアデッド・コリーのポリーニ君を飼っており、自らも毎日のようにお散歩トレーニングを楽しんでいた。その体験を活かした提案である。
基本のトレーニングから、より負荷の高い砂浜などを歩く週末LSD、ファルトレク+トッピングまで、好きなものを選んで試してみたい。
ただし、散歩の主役はあくまで犬。飼い主は愛ある同行者に徹するべき。いくら運動したくても、犬の意向をほったらかしにしてお散歩トレーニングを強制しないこと。
犬の運動能力とスタミナはヒト以上だが、それらが未熟な子犬のうちは控えよう。
愛犬との散歩をトレーニングにする3レッスン
目次
レッスン1は、シンプルなお散歩トレーニング。5〜10分ほど時速4km程度でウォーミングアップしたら、徐々にスピードアップ。ヒトは時速7km前後を超えると自然に小走りとなり、いつの間にか軽いジョグへと移行するもの。時速8km前後だと体脂肪も燃えやすい。
時間がある週末はランナー並みにLSDを。LSDはロング・スロー・ディスタンスの頭文字を取ったもの。普段のご近所や近隣公園ではなく、少し遠出して1時間以上ゆっくり散歩を楽しむのだ。
クルマで海や山、ドッグランのある郊外の公園に出かけ、許可された場所でのボール遊びなども加えて終日カラダを動かそう。
有酸素運動メインの散歩に、筋トレ要素をトッピングするプラン。
ランジウォークやキャリオカ、腿上げは、アクティブウォークしながらでも可能。ひと休みする際はリードを立ち木などに固定し、スクワットやレッグカールにトライする。散歩が速度を自在に変える自由走(ファルトレク)に近くなり、心肺機能も高まる。
片足を大股1歩分前に踏み出し、後ろ脚の膝を地面に突き刺す気持ちで、前後の膝を90度曲げる。腕は歩くように振り、左右交互に繰り返しながら歩く。太腿前側の大腿四頭筋、後ろ側のハムストリングス、お尻の大臀筋に効果的。
脚を前に回して軸脚とクロスさせて腰をツイスト。軸脚を横に出して腰を正面に戻し、脚を後ろに回して軸脚とクロスさせて腰をツイスト。これをリズミカルに続ける。股関節の動的ストレッチで敏捷性の向上にも役立つ。
太腿を高く引き上げ、腕を振りながら歩く。太腿が地面と平行になるまで引き上げるのが理想。上体が猫背にならないように気をつけること。股関節の腸腰筋が鍛えられる。腸腰筋は活性化されると、代謝が上がってダイエット効果も。
両足を肩幅に開いて立つ。反対の上腕を持ち、両腕を胸でクロス。胸を張ったまま、後ろの椅子に坐るように膝が90度に曲がるまでしゃがむ。両足で地面を踏んで立つ。大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋に効く。
両足を腰幅に開いてまっすぐ立つ。対角の肘と膝を近づけるように腰をツイスト。左右交互に続ける。上体が猫背にならないように注意しながらテンポよく行うのがポイント。腹斜筋群が強化されてウェストをシェイプできる。
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/大谷亮治 取材協力/西川文二(Can! Do! Pet Dog School代表、家庭犬しつけインストラクター)、河村玲子(トレーナー、管理栄養士) 参考文献/『子犬の育て方・しつけ』(西川文二著、新星出版社)
(初出『Tarzan』No.750・2018年9月27日発売)