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心肺機能を強化する|目的別モビリティUPストレッチ④

自分のカラダを思い通り、自在に動かすために重要なキーワードが「モビリティ(可動性)」。そんなモビリティに着目したストレッチを紹介。今回のテーマは「心肺機能を強化する」モビリティUPストレッチ。

モビリティを詳しく知るなら、こちらの記事もチェック!

モビリティの何たるか、そして自分の関節可動域もある程度はわかったところで、早速“動けるカラダ”を目指しメソッドを実践しよう。

「一般的にカラダのモビリティを司っているのは筋肉が43%、関節が38%、残り19%が筋膜です。つまり本当の意味でモビリティを手に入れたければ、まずカラダの表面に近い筋膜を“筋膜リリース”によって緩め、静的ストレッチで筋肉の柔軟性を獲得し、そのうえで関節可動域をより広げるための動的ストレッチを行う。この3つを順番にこなすストレッチ・サーキットがおすすめ」(トレーナーの齊藤邦秀さん)

今回は「心肺機能の強化」を目的としたストレッチサーキットを紹介する。

横隔膜の伸縮で、心肺機能を高める。

ここで紹介するのは心肺機能の強化につながるストレッチ・サーキット。「ストレッチで心肺機能が強くなるの?」と疑問を抱く人もいると思うが、肋間筋横隔膜へのアプローチが間接的に効果を生むのだ。

呼吸機能を司っているのは横隔膜と肋骨の間にある肋間筋。肺をしっかり膨らませるには横隔膜が大きく動く必要があるので、硬くなりがちな肋間筋をほぐし、横隔膜の伸縮性が保たれていれば、肺にたっぷりと酸素を取り込めるようになる。というロジックだ。トレーニングと併用して、できれば毎日行いたい。

速いペースで走ったり、インターバル走ですぐ息切れしてしまう人はぜひ試してみてほしい。

今回使用するギア:長めのフォームローラー
長めのフォームローラー
1/20

ステップ① 筋膜リリース

肋間筋リリース(30秒×2〜3回)

肋間筋リリース
  1. 床に置いたローラーに背骨と頭を乗せる形で仰向けになる。
  2. 両腕を広げ膝を曲げる。
  3. 脱力して息を吸い、肺にたっぷり酸素を取り込み、吐く。
  4. これを繰り返すことで肋間筋の筋膜が緩まる。

ステップ② 静的ストレッチ

四つん這い伸びストレッチ(30秒×2〜3回)

四つん這い伸びストレッチ
  1. 床に横向きにローラーを置き、その手前に四つん這いになる。
  2. 前頭部と両肘をローラーの上に乗せる。
  3. 尻を後ろに引き、腕を伸ばしながら胸元に体重をかけていく。
  4. 胸椎をしっかり広げたまま深呼吸を繰り返し、30秒キープ。

ステップ③ 動的ストレッチ

チェスト&アームストレッチ(10回×2〜3セット)

チェスト&アームストレッチ
  1. 背すじを伸ばしてまっすぐ立つ。足の幅は肩幅程度に開く。
  2. 両腕を大きく広げて胸元をしっかり開く。このとき左右の肩甲骨を寄せること。
  3. そのまま腕を閉じて肩の前で交差させ、戻る。

スタビリティトレも取り入れよう!

全身の関節にはモビリティ優位スタビリティ優位、2つのタイプがある。ストレッチ・サーキットはモビリティを高めてカラダの動きを自在にすることが主な目的だが、そうしてカラダを緩めるだけでは少し物足りない。

関係する部位や体幹のスタビリティトレーニングを行い、安定性を高めておくことが重要だ。

スタビリティトレ|オールフォーレッグ&アームリフト(左右10回×2〜3セット)

オールフォーレッグ&アームリフト
  1. 床に四つん這いになり、手を肩の真下につく。顔の向きは正面。
  2. 右手と左膝を床から離し、カラダの内側に引き寄せる。
  3. 右腕を顔の前、左脚をカラダの後ろに床と平行になるように伸ばす。
  4. 反対側も同様に。

スタビリティトレーニングは筋肉の柔軟性や関節の可動範囲、さらにモビリティ(可動性)が狭いままでやっても使える部位と使えない部位の差が大きくなってしまう。ストレッチ・サーキットにプラスすれば、特定の部位に負担をかけずに全身の安定性を養うことができる。

取材・文/黒田創 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)

初出『Tarzan』No.810・2021年5月13日発売

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