• 「にんにくで元気」には理由がある。機能性表示で新たに認められた「S-アリルシステイン」
FOOD
2021.09.05

「にんにくで元気」には理由がある。機能性表示で新たに認められた「S-アリルシステイン」

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にんにくは、やはり臭うものだ。

〈ダイセル〉は、にんにく由来の希少成分である「S-アリルシステイン」機能性表示食品素材として届出し、8月17日に消費者庁に受理された。

S-アリルシステイン(SAC)は強い抗酸化作用があるアミノ酸の一種で、睡眠の質を向上したり、疲労感軽減NK(ナチュラルキラー)細胞を助ける働きがあることが国内外の研究機関で突き止められている。

にんにくにごく微量含まれ、熟成する過程で増えるという希少成分だ。

これまでに熟成にんにくエキスを機能性関与成分とした機能性表示食品が受理されている例はあるが、S-アリルシステインはあくまで指標成分のひとつだった。関与成分とは医学的、栄養学的にその効果の根拠が明らかになっていて、摂取量が適切に設定されているものを指す。

にんにくに含まれる成分として、血栓の成長を遅らせる「メチルアリルトリスルフィド(MATS)」やがん細胞の増殖を抑制する「ジアリルトリスルフィド(DATS)」などがよく知られるところ。

にんにくエキスで言えば、これらの成分を含んだエキス全体としての科学的根拠は得られているが、特定の成分のみで機能性の全てを説明することはできない。S-アリルシステインのみで機能性に関与していることは示されていなかったのだ。

それが今回、同社のS-アリルシステインが単独で機能性関与成分として認められ、今後その機能性表示食品が登場することになるというわけだ。

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S-アリルシステインの疲労低減効果の測定方法

S-アリルシステインの疲労低減効果の測定方法を示した図
1日にS-アリルシステイン2mgを含む試験食品またはプラセボ食品の摂取を4週間継続。摂取前後に運動負荷試験を実施し、身体作業負荷中、回復期および翌朝起床時に主観的な疲労度の評価をVAS法(※対象者の「痛み」や「疲労感」のような主観的感情の評価指標)を用いて行った。

S-アリルシステイン含有食品摂取による疲労感の経過

S-アリルシステイン含有食品摂取による疲労感の経過を示すグラフ
運動負荷試験中は各群に有意差はなかったものの、回復2時間後に試験食を摂取した群では、プラセボ食を摂取した群に比べ運動後の疲労度が有意に少ないことを確認(※)。このことから、S-アリルシステイン含有食品はカラダに負荷のかかる作業によって生じた疲労感の回復を促すと確認された。※Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療) vol.47, no.4, 607-619(2019)

これにより同社はサプリメントメーカーへ素材販売を本格的に開始。今後、S-アリルシステインでの疲労回復を訴求した機能性表示食品は増えていくことだろう。

1990年代にアメリカで行われた、がん予防の可能性がある食品を一覧にした「デザイナーフーズプログラム」。その頂点に位置している食品がにんにく。その健康への効果の秘密は、あのニオイだということもわかっている。

機能性表示食品にしかと現れたワード。健康へのニオイはぷんぷんだ。

INFORMATION

ダイセル

https://www.daicel.com/

文/本田賢一朗

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