最先端の科学技術からアスリートたちの秘密に迫る特別企画展《超人たちの人体》
日本科学未来館では、最先端の科学技術でアスリートの人体の秘密を解き明かす特別企画展《超人たちの人体》が開催中(会期は9月5日・日曜まで)。トップアスリートのカラダがどのような仕組みで、どのように超人的なパフォーマンスを生み出しているのか。そこから私たち人間のカラダのさらなる可能性に触れてもらおうという趣旨だ。
テーマとなるのは、元陸上短距離選手のウサイン・ボルト、現役選手として車いす陸上のタチアナ・マクファーデン、そして競泳のケレブ・ドレセルの3人。
スプリンターにとっては致命的ともいえる疾病「脊柱側わん症」を抱えながら、100mで人類初の9秒5台を出したボルトであれば、それを補うために鍛え上げられた背骨を覆う筋肉、そこから生まれるパワー。またハンディを補って余り得る長い四肢。
パラ陸上の女王、マクファーデンは生まれつきながらに脊髄に障害があり歩行ができなかったために、幼少期に足ではなく逆立ちして歩いたことで彼女の脳に起こった「超適応」。
そして、“シン・水の怪物”の称号も似つかわしいケレブ・ドレセルの世界一美しいといわれるフォームに無呼吸泳法とそれを支える持久力など。
これらの秘密に迫るべく、磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影した体内をプロジェクションマッピングで映し出すなど、世界のトップアスリートのカラダの構造とパフォーマンスが最先端の映像テクノロジーで見られるようになっている。
高精細な映像テクノロジーでその凄さを知れるものの、映像だけではその凄さがわからないのもスポーツの宿命。筋力測定や競技用車いすで100メートルを疑似走行できる体験型のコーナーもあることで、この世界トップの運動能力の超人ぶりがわかるという趣向もある。
特にボルトやマクファーデンからは、意志や意識で人間のカラダにはとんでもないことが起こることを知る。
これほどの説明があれば、スポーツの力は確かにわかる。
INFORMATION
特別企画「超人たちの人体」
会期:2021年7月17日(土)~9月5日(日) 10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)※会期中は休館日なし。
会場:日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン、7階 イノベーションホール
入場料:無料(オンラインによる事前予約制) ※常設展、ドームシアターガイアは別料金。
主催:NHK、日本科学未来館(JST)
日本科学未来館 (代表)
tel.03-3570-9151(開館日の10:00~17:00)