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一人一人に合った腸活ライフを支える「おいしく腸活」が日本人の腸内環境を変える⁉︎

〈パナソニック〉が始めた新たな腸活サービス「おいしく腸活」はパーソナライズされた腸内環境に食習慣提案をしてくれる。その開発秘話とは。

世界最高水準の長寿を誇りながら、男女とも人生最後の約10年間は健康を損ねやすく、医療のお世話になるつらい時間を過ごしている人は多い。この不幸の一因は恐らく遠い昔に始まった食の変化欧米化だろうと見る専門家は少なくない。

高エネルギー食高脂肪食から腸に悩みを抱える人が増え続けている。カラダに合っていないかも知れない食事のせいで、腸内細菌にも悪影響が及んでいる可能性がある。腸内細菌の種類が減っていたり、絶対数の少なくなっている人も増えているという。

健康を目指すには自分の腸内細菌叢の顔ぶれと特徴を理解し、どんな食事を摂るべきかを知っておくのが大切だ。そんなことを実現できる期間限定サービスが先ごろ実施されたという。

「おいしく腸活」サービス内容

実はこれに先立ち、食に関する情報サービスの総合プラットホーム、《EATPICK》を〈パナソニック〉はネット上で運営してきた。ここでは会員登録をすると食材が購入できるマルシェ(ECサイト)や、家電と食材のサブスク《foodable》などが利用できる。そして、ここに新サービスが投入されたのだ。

なお、無料サービスは、おいしいでつながる食のSNSとして、会員による投稿を閲覧でき、いま話題の食のトピックにも立ち遅れることなく出会うことができる構えとなっている。

この新サービス《おいしく腸活》は、2020年に実施したクラウドファンディングから生まれた、個に特化した腸活サポートサービス。これに加入すると、送られてくる採便キットで自分の便を採取、指定先に返送するだけで、腸内に棲む主要細菌の割合を解析してもらえる。有用菌の割合もわかるので、相対的な腸内環境を評価して、腸内年齢を割り出すこともできるそうだ。

主要細菌の割合や保有菌キャラの解析結果

生活者を豊かにする視点から生まれた新サービス。

これを開発し、リリースしたのも〈パナソニック〉だった。言うまでもなく、家電の雄である。なお、実際に腸内細菌の解析を行うのは、ヒト由来細菌叢の検体検査や研究開発で知られるベンチャー、〈サイキンソー〉だ。

家電と腸活、結び付くイメージが沸かない。企画担当者に聞いたところ、実は〈パナソニック〉はもはや家電製品を売るのがゴールではなくなったという。遠い昭和の日々には、次々と生み出される家電製品は家事を楽にすることで人の生活を豊かにしてきた。しかし、人生100年時代を見据えれば、顧客が末永く健康でいてくれることが最優先課題だ。

クラウドファンディングがサービスの本格ローンチの足がかりに。

家電製品メーカーとして培ってきた開発力で挑むのは、日々の食事で顧客の暮らしを豊かで健康にすること。これを次なるゴールとして明確に意識し始めると、腸内環境への注目は必然の帰結だった。とはいえ、先に書いたように、家電と腸活の間は“遠い”。顧客が提案に乗ってくるかどうか、〈パナソニック〉の経営陣だけでなく、商品開発担当者にも手ごたえは皆無だった。

そのときに思いついたのがクラウドファンディング。ネットで募集をかければ反響は即座にわかる。賛同した相手にだけ向けてサービスを提供すれば販売時のロスもない。

クラウドファンディングの様子

昨年の発表が緊急事態宣言に重なり、多くの人が健康に関心を高めていたことも影響し、「おいしく腸活」の呼びかけは正鵠を射た。短期間の呼びかけだったにもかかわらず、応募は実施に要する人数の150%近くに達し、無事締め切られた。

この「おいしく腸活」に参加した人の受けたサービスは便の解析だけで終わるのではなく、腸内細菌叢の解析結果からお勧め食材が紹介され、それを上手に使った3日間の献立を毎週提案してもらえる。

3日間の献立提案

ここでは無数の調理家電を開発、世に提供してきた〈パナソニック〉の蓄積が物を言った。調理家電は料理を楽に、短時間にすることで、料理を作る人の負担を軽減し、作ろうという気持ちを起こさせるのが重要なミッションの一つ。

そこで、〈パナソニック〉は、これまでのレシピ開発のノウハウを活かし、1時間以内で1週間分の夕食の作り置きができる献立を提案するエンジンを構築し、顧客サービスサイト『ウィークックナビ』で無料公開してきた。この膨大な蓄積から、腸内細菌叢の特徴に合った料理も検索できる。「おいしく腸活」はサービスとしては新しかったが、顧客に提供できる“解”は既に持っていたのだ。

孤独な腸活ライフ支えるコミュニティも。

このサービスを受けた会員には腸活や発酵食文化に関するコラムや『発酵マガジン』(1本/週)が配信され、楽しみながら腸を育てる知識が届けられた。ネット上にはこのサービス会員たちの集う腸活コミュニティも立ち上げ、会員同士や腸活アドバイザーなどの専門家ともつながることができるプラットホームを用意されたという。

一人だけで始める健康習慣は往々にして飽きたり、挫折して終了になりがちなもの。誰かと一緒に声をかけ合って取り組めば刺激が途切れず、三日坊主も防ぎやすくなっただろう。いわばオンライン腸活合宿だ。

腸活コミュニティの様子

健康意識の高い会員が集まるコミュニティには、会員ならではの旬の体験も目白押しだったから、飽きずに取り組めたことだろう。

大好評につきサブスク版となって再ローンチ!

何もせず、食を見直すこともなく、ただ漫然と時を過ごすと、腸内環境もおのずと老化していくもの。常に腸をいい状態に保つには、その人の腸に合った、腸をよくする食行動をとり続けなければならない。

それにはまず最初の一歩、自分自身の腸内細菌叢をよく知って、向き合うことが必須だ。そのきっかけと、よい行動の習慣化を目指すなら、まずは「おいしく腸活」のホームページをチェックしてみよう。大好評につき、「おいしく腸活」第2弾がほぼ同様の内容で6月8日(火)より再ローンチされた。

「おいしく腸活」基本的なサービス内容

今回の「おいしく腸活」も基本のサービス内容は前回とほぼ変わらず、6か月間(最低利用期間)の中で腸活フローラ解析1回パーソナル腸活サポートで月額3,980円更新(更新後は月額2,980円、ともに税込)。

気になるパーソナル腸活サポートでは、保菌・育菌に役立つ3日間の献立提案をはじめ、月2回の腸活コラムと毎週1回の発酵マガジンを購読できるほか、ホームページ内のECサイトで腸活食材と交換できるクーポン(1,000円×2枚、契約期間中1回発行)がプレゼントされるという。参加希望者はホームページからさっそく申し込みを!

INFORMATION

パナソニック

https://www.eatpick.com/contacts

取材・文/廣松正浩

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