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タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
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心臓バクバク、こめかみピクピク、拳ブルブル。大きなストレスがかかると脳の中のノルアドレナリン神経系が反応し、交感神経フル稼働。「私はこれを“脳内危機管理反応”と呼んでいます」とは、東邦大学名誉教授・有田秀穂さん。
ところが、危機に陥ってもいないのに交感神経優位な状態が続くと心身の不調に繫がってしまう。そこで、ノルアドレナリン神経を抑制するのが、やはり脳内のセロトニン神経。
「セロトニンによってノルアドレナリンの暴走が抑制されると交感神経から副交感神経優位な状態にシフトします。でも、セロトニンの役割はそれだけでなく、覚醒時、副交感神経から交感神経優位な状態にスイッチするときにも働きます」
交感神経から副交感神経へ、副交感神経から交感神経へ。セロトニンはそれぞれのスイッチ時に働く調整役。
「歩行、呼吸、咀嚼といった生命に直結するリズムのパターンジェネレーターはセロトニン神経の周囲に存在します。このため、意識的なリズム運動が効果的なのです」と有田さんが解説するように、セロトニン神経の活性度を上げるのがリズム運動なのだ。
では音楽に乗ってカラダを動かす? いやセロトニンが生成されるのは、原始的な脳といわれる脳幹。歌詞やメロディのある音楽で高度な思考作業を司る大脳皮質を働かせると、その活性度が鈍ってしまう。
「打楽器系のリズムに合わせてカラダを動かすこと。階段の上り下りなど単純な運動がおすすめです。脳内の乳酸が増えるとセロトニン神経の活性が落ちるので疲れたらすぐやめることもポイント。呼吸の中枢も脳幹にあるのでとくに吐くことを意識して行うとベターです」
さあ、1日30分のリズム運動を3か月続けると、覚醒時のセロトニン分泌量が増えて目覚めスッキリ!
1日30分というけれど、平日まとまった時間を確保するのは難しい。まして外からの情報を遮断し、集中して行うとなると、なおさらだ。
そこで、ウィークデーは空いた時間にちょいちょい行えるようなシンプルなリズム運動をピックアップ。電車待ちの駅のホームで、昼休みの公園で、入浴の前後に。場所とタイミングに見合った運動を選択し、とりあえず1分間行ってみよう。
ここで紹介するのは、セロトニン活性化と同時に肩こりや腰痛改善にも繫がる、一粒で2度おいしいリズム運動。チリツモ方式でトータル30分、リズム運動をこなしていけばカラダすっきり、翌朝の寝覚めもシャッキリ!
取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/有田秀穂(東邦大学名誉教授、セロトニンDojo代表) メソッド作成/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ)
(初出『Tarzan』No.769・2019年7月25日発売)