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まるでビーズクッションを踏む感覚。「ナイキ ジョイライド」はランに“気持ちいい”をプラスする

トップのマラソン選手が履くのは薄底で軽いもの、という常識を覆したナイキの厚底シューズ。現在では、世界中のトップランナーたちがこぞって着用しているのはご存知の通り。そんなナイキから、斬新なアイディアを具現化した新しいテクノロジーが発表された。名前は「ナイキ ジョイライド」。一体どんな体験をランナーに提供してくれるものなのだろうか。

芝生や砂浜を走るような心地よさを目指して。

シューズの踵部分を見れば一目瞭然。「ナイキ ジョイライド」の機能の根幹は、ポッドに詰まった小さなビーズにある。ビーズの詰まったクッションは、確かに柔らかくて気持ちがいい。しかし、それがランニングシューズのクッショニングシステムに採用されるとは!

ナイキ ジョイライド ラン フライニット
《ナイキ ジョイライド ラン フライニット》
価格18,000円(税別)、 問い合わせ先:NIKE カスタマーサービス 、TEL:0120-6453-77。※8月15日より発売
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《ナイキ ジョイライド ラン フライニット》のミッドソールには一面満遍なくビーズが詰まっている。

「ナイキ ジョイライド」の開発コンセプトは、“ランニングをラクにする”というもの。キツい、ツラい、イタいといったネガティブな要素をランニングから取り除くことを目的に作られた。

目指したのは、芝生のような柔らかさと、砂浜のような心地よい足裏へのフィット感。たとえランナーでなくとも、芝生の上や砂浜なら、ちょっと歩いてみようかなと思うだろう。

レースに出場するランナーの中には、脚にダメージが残っているからと、アスファルトではなくオフロードを走るという経験をしたことがある人もいるはず。そんな気持ちよさや快適さを、ロードを走っていても感じられることを目標にしたのだ。

「ナイキ ジョイライド」がナイキの新しい柱を作る。

「ナイキ ジョイライド」および、搭載シューズ《ナイキ ジョイライド ラン フライニット》のローンチイベントは、韓国・ソウルで開催された。韓国はもちろん、日本、インド、オーストラリア、コロンビアなどからメディア関係者が集結。それだけ力の入ったテクノロジーであり、プロダクトということなのだろう。

開発に携わったナイキランニング シニアプロダクトマネージャーのウィリアム・モロスキー氏によれば、「ナイキ ジョイライド」は、ナイキ ランニングにおける第4の柱の主軸となるものなのだという。

発表会に登壇し、商品とテクノロジーに関しての説明を行ったナイキランニング シニアプロダクトマネージャーのウィリアム・モロスキー氏
発表会に登壇し、商品とテクノロジーに関しての説明を行ったナイキランニング シニアプロダクトマネージャーのウィリアム・モロスキー氏。

既にある柱はSTRONG、FAST、LONGの3つ。

STRONGは足を鍛えるためのシューズで、《ナイキ フリー》がそれに該当する。FASTは《ヴェイパーフライ》のような速く走るための、LONGは《ナイキ リアクト》のような長く走ることを目的にしたシューズ群だ。新しく生まれた4つ目の柱はEASY。「ナイキ ジョイライド」のコンセプト通り、ランをラクなものにするというカテゴリーになる。

つまり、ランニングをなるべくラクなものにしたい、ペースや距離は気にせずにただ走ることを楽しみたい。そんなランナーがターゲットということだろう。

エリートランナーにとっては、4つの柱のすべてのシューズを、用途によって使い分けるというのが最も正しい履き方だろう。その場合、《ナイキ ジョイライド ラン フライニット》は、レース後のリカバリーランや、ウォームアップの場面で活躍してくれるはずだ。

高いクッション性と驚きの足裏感覚。

韓国・ソウルでの発表会は、3つの会場を使って行われた。1か所目でシューズを受け取り、次の会場までの約1.4kmの道のりをランニングで移動。2つ目の会場でプレゼンテーションを受け、ドリンク&フードやアトラクションが用意された第3会場までは再びランニング。距離は約4.1km。トータル約5.5kmの試走をすることができた。

発表会場間の移動はグループランで。ソウルの街中で《ナイキ ジョイライド ラン フライニット》を体感!
発表会場間の移動はグループランで。ソウルの街中で《ナイキ ジョイライド ラン フライニット》を体感!

実際に着用して走って感じたポイントは大きく2つ。とにかくクッション性が抜群だということ。そして足裏の感覚がソフトで心地よいということだ。

高いクッション性を生むのはもちろんビーズ。片足で使われるビーズはおよそ10,000個(メンズの28cmで約11,000個、ウィメンズの25cmで約9,000個)。4つのポッドに分けて収納され、踵部分に約50%が集められている。

ビーズは4つのポッドに分けて収納されている。片足に使われるビーズは約10,000個。
ビーズは4つのポッドに分けて収納されている。片足に使われるビーズは約10,000個。

そのおかげか、着地の感覚はかなりソフト。アスファルトの硬さ、路面からの突き上げはほとんど感じられない。大げさではなく、オフロード感がある。

足裏の心地よさを提供してくれるのもビーズなのだが、これにはもう1つ秘密がある。シューズにはインソールが搭載されておらず、メンブレンのすぐ下にビーズがあるのだ。

それゆえ、走っているうちに「ナイキ ジョイライド」は、着用者の足裏の形にパーソナライズされていく。そう、砂浜の上に立ったときのような気持ちよさが感じられるようになる。

TPEで作られたビーズの高い復元力が反発性を生む。
TPEで作られたビーズの高い復元力が反発性を生む。

走ることが楽しみになるシューズ。

ビーズの入ったポッドとともにミッドソールを構成するフォーム(ミッドソールのミントグリーンの部分)には、「SR02」という名前のフォーム素材が使われている。

かわいらしいルックスだが、最先端のテクノロジーが詰まっている
かわいらしいルックスだが、最先端のテクノロジーが詰まっている。

これは新素材というわけではないが、ビーズと組み合わせる最適なフォーム素材として選択されたもの。ビーズ入りのポッドとともに確実に着地衝撃から足を守り、着地から蹴り出しまでの体重移動をスムーズなものにしてくれる。

《ナイキ ジョイライド ラン フライニット》は、脂肪燃焼を目的としたランナーにも最適だろう。効率の良い脂肪燃焼に適したペースはスローなものだから、決して速く走る必要はない。

抜群のクッション性能は、脂肪を抱えた重たいカラダが生む大きな着地衝撃から、膝や股関節を守ってくれるだろう。足裏の心地よいフィット感は、ランニングに気持ちを向かわせてくれるはずだ。

取材・文/神津文人

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