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靴下で得られる小さいけれど確かな幸せ。〈NODAL〉の足袋ソックス
『ターザン』編集部員が本気で気になったアイテムを紹介する連載「編集部のみっけもん―EDITOR`S CHOICE」。今回は〈NODAL〉の足袋ソックス。
靴下で得られる小確幸
いきなり違う商品の話で申し訳ないんですが、〈ウーフォス〉というサンダルのブランド、ご存じでしょうか。ワークアウト後のリカバリー用に開発され、日本でも履いている人を多く見るようになりました。自分はビーチサンダルのように鼻緒がついたタイプを愛用しているんですが、ソールが柔らかくてとにかく足が楽。
夏だけじゃもったいない、この秋や春先にも履きたいなぁ、でも素足じゃ寒いし…あ、足袋型なら履けるんじゃ? と、この足袋ソックス。

今なお足袋製造を行う大阪の〈玉井商店〉が2020年に始めた足袋ソックスブランド。いずれもベースはウールとアクリル、甲はメッシュで通気性も確保。左の2つ「パイル&メッシュ」は甲をホールドするシェイプも。右の2つ「84N ウール」は足底にナイロン糸を編み込み、耐久性を上げている。各2,640円、公式サイト
パフォーマンスアップから冷え対策まで、指先の分かれたソックスが持ち上げられる機会は多々あるものの、気分の上がるデザインのものはないんだよなぁと思っていたところ、〈ノーダル〉を見つけました。
何がいいって、まず色がいい。もともと足袋を作っている会社ゆえ、指先のごわごわやもたつきも一切ない。素材や長さはいろいろながら、サイズはフリーサイズ一択で迷わない。とはいえ23〜27cmまで対応しているので、男女問わず履けます。
小確幸=小さいけれど確かな幸福というものがある、ということをエッセイで書いておられたのは村上春樹さんですが、自分の場合は新品の靴下に足を通すときが、それ。
秋冬の新作はどちらも総パイルでふかふか。日本製でお値段はそれなりにしますが、快適だし、気分よく歩こうかなという気持ちを買うと思えばね。靴下って意外と見られてますし。
photo: Tomoo Ogawa text: Tarzan
初出『Tarzan』No.822・2021年11月11日発売