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健常者も本気でプレイ。車椅子バスケ体験を通じて考えたこと(TEAM Tarzan)

『ターザン』が運営する有料オンラインコミュニティ「TEAM Tarzan(チームターザン)」。そのメンバーたちが、それぞれのフィットネス事情をリレー形式でお届けします!

この記事を書いたメンバー

チームターザン・はるみん
はるみん:TEAM Tarzan二期生。昨年から本格的なボディメイクを開始し-17kg達成。中東・アフリカでの長年の駐在経験から、海外のフィットネス事情をTEAM Tarzanで情報発信中。

こんにちは、はるみんと申します。10月25日に「TEAM Tarzanの車いすバスケットボールのイベント」に参加しました。

TEAM Tarzan車椅子バスケットボールイベントとは?

TEAM TarzanメンバーのKEIさん主宰で開催されたチーム内のイベント。ケイさんは1年ほど前から車椅子バスケットボールを始め、今では自前の車椅子を購入するほど熱中している(ちなみに足に怪我はない)。ケイさんのインスパイアによりTEAM Tarzan内でパラスポーツへの関心が高まっている。

そこで感じたこと、考えたことを書きます! 今回のイベントを企画してくれたKEIさんが仰っていた

「自分が1年を通して考えてきたこと、障がいとは? 健常とは? パラスポーツとは?? 1つ1つ考えてきたことを今回の体験で皆さんも新しい視野を持って生活に役立ててくださると嬉しいです!」

これを読んでますます自分がこの体験を通して思ったことを書こうと思いました。主に2つのことについて。

① 障がい者スポーツへの偏見。

健常者がつくった「感動の対象」。

私は学生時代のアルバイトを通して高齢者・障がい者分野に関わって「障がい学(Disability Studies)」と出会い、障がい当事者の視点から(医療や福祉ではなく)社会学的に物事を捉え直す・社会のあり方を問う、という当事者学の世界に浸りました。

社会がいかにdisabledであるか。そのフィルターを通したときに、例えば24時間テレビやパラリンピックに対しては、“障がい者ががんばっている姿に感動する”ような演出にされている、健常者が求めている“障がいが「あっても」がんばって「乗り越えて」「できるようになった」障がい者”というあり方への批判的な意見がありました。そして障がい者スポーツをそういう考え方で一辺倒に認識するようになっていた自分。

頭が柔らかいうちに当事者視座の考え方を叩き込まれたのはとても良かった半面、当事者の意見こそすべてと考えがちになり、また、当事者にも様々な意見があるという当たり前のことを当たり前に受け取れなくなっていたように思います。

支援する仕事が自分のライフワークですが、そのうち「自分が当事者じゃない」ということに違和感を持ち始め、当事者じゃない自分が支援者として「どう関わるのか・何ができるのか」にこだわり過ぎて頭がガチガチになっていました。「何で自分は障がい者じゃないんだ?」と思った時期さえありました。

そこから抜け切れていない私にとって、KEIさんが車いすバスケをしていること自体が新鮮でした!

車椅子バスケットボールで転倒する選手
TEAM Tarzanでのイベントの様子

健常者が障がい者スポーツをやる。真剣に。それって理屈なしにやってみたい、楽しい、面白い、強くなりたいという感情があるからですよね。障がいがあるから、障がい者だから、障がい者がやるスポーツだから。そういう前置きをつくって「どう関わればいいのか」というところから自分は考えていたんだなぁ、と。

実際に体験して「車いすバスケ、もっとやってみたい!」という素直な感情を持ったことで気づきました。

② パラスポーツを通して考える戦争。

車いすバスケで感じたこと、2つ目は指導してくれたジャックさんが言っていた日本と海外の違いのひとつ。日本はなかなか若い人が入ってこなくて育成ができない・選手が高齢化している。一方で、海外では今も戦争などあるので若くて体力のある人が多いという事情もある。

戦争がパラスポーツの年齢層に影響しているというのは考えさせられます。イラクに駐在していたとき、地雷等の戦争残存物の被害者によるアンプティ・サッカー(切断による肢体障がい者のサッカー)の試合を見に行ったことがあります。

アンプティ・サッカーの試合の様子
アンプティ・サッカー試合の集合写真

戦争後に残された地雷や不発弾に汚染された地域は世界にまだ多く残されており、敵の戦力を落とす目的で作られた地雷は殺すためというより負傷させるために作られたもので、被害者支援は撤去・危険回避教育と並んで地雷対策の3本柱の一つ。

地雷汚染が深刻な国では手足の切断理由の1位が爆発物…と言いたいところですが、実はそれを上回る理由が。それが糖尿病! これはスーダンでの話ですが、地雷被害の深刻さを伝えようと思ったら、糖尿病のほうが理由の上位とわかり驚きでした。

スーダンは北アフリカにありアラブ圏。アラブ料理はオリーブ油と砂糖がたっぷり使われたものが多く、食がリッチな文化であるものの、成人病の罹患率はとっても深刻。例えば小さいグラスで紅茶を飲みますが、グラスの底にはいつも砂糖がたまっています。

砂糖の沈んだ紅茶
↑これはまだ少ないほうで、だいたい1/3が砂糖だったりします。。。

地雷被害を上回る成人病。食と栄養の重要性を感じずにはいられません。スーダンは乾季の夏は毎日40度以上。砂糖はカラダを冷やすそうですが、43度のなか長袖を着て(イスラム圏なので)屋外で熱い砂糖たっぷり紅茶を飲む…北海道出身の私には最初信じられませんでしたが、意外と慣れるとサウナ状態で甘い紅茶を飲む気持ちがわかってくるのですよね。不思議です。

豊かな食文化と健康・フィットネスとのバランスは人類の永遠のテーマかもしれません。

また、障がい者が元兵士の場合は、障がい者であることに加え、元兵士というステータスが地域での統合・社会復帰を難しくしている事例も多くあります。戦って負傷したことで英雄扱いされる場合もあれば、人殺しとして厳しい評価を向けられることもある。

障がいはその人を表す一側面だとしても全てではない。それ以上に厳しい偏見もありうる。国や文化によっても捉え方は異なる。これも当たり前のようで忘れがちなことだなぁと思いました。

読者オンラインコミュニティ「TEAM Tarzan」(チームターザン)

「TEAM Tarzan」は『ターザン』読者のための有料オンラインコミュニティ。月額会費5500円(税抜き)で、編集部が面接選考した方のみが参加できるクローズドなコミュニティ。オンラインでトレーナーによるライブ配信に参加できたり、メンバー同士でトレーニングをシェアしたり、ときに編集部へ企画を提案したり。次期募集は2021年1月中を予定しています。


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